株式投資

ヨシムラ・フード・ホールディングス(2884) 店じまいを考えた町の食品屋を、屋号も職人もそのまま引き取って束ねてきた会社 なぜ純利益は2倍になったのに、本業の利益は減ったのか?【2026年10月発表・上半期決算】

本記事は2026年10月時点の公開情報に基づく個人の分析メモです。**執筆には生成AIを利用していますが、数値は筆者が一次情報と照合しています。**特定銘柄の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。

この記事でわかること

  • 上半期(2026年3〜8月)は売上+4.5%、営業利益△5.7%、純利益+128.3%。純利益が2倍を超えた理由は、東京電力からの賠償金8.8億円と、ワイナリー買収で生じた「負ののれん」5.0億円の2つの特別利益で、本業の稼ぎではありません
  • 本業の減益は「3〜5月の大幅減益」と「6〜8月の大幅増益」の足し算です。6〜8月の営業利益は前年同期の2.3倍ですが、2年前の同じ3か月と比べるとまだ3割以上低い水準です
  • 売上の伸びはほぼ海外(シンガポール・マレーシア)が担い、利益を削ったのはホタテ(漁獲量の減少と仕入値の上昇)と、値上げが原価高に追いつかない一部の国内子会社でした
  • 会社予想(営業利益20億円)を据え置いた結果、下期には営業利益11.3億円(前年下期比+74.9%)が置かれています。この数字は「前期の下期の実績に、前期末に計上したホタテの在庫評価減4.8億円を足し戻した額」とほぼ同じです
  • この会社の通期予想は過去3期、上にも下にも大きく外れてきました(期初比+54%、+52%、そして前期は期初レンジの下限比△48%)
  • 11月に明治グループから冷凍コーン大手の日本罐詰を「取得の対価1円」で引き取ります。無配のまま、借入と株主優待を組み合わせて成長投資を続ける資本政策の現在地も整理します

1. 前提知識:店じまいを考えた町の食品屋を、屋号も職人もそのまま引き取って束ねてきた会社

1-1. 軸となる例え

ヨシムラ・フード・ホールディングス(以下、ヨシムラ)は、自分では食品を作りません。後継ぎがいない、あるいは自力での成長に限界を感じた中小の食品会社の株を譲り受け、社名(屋号)も従業員(職人)も取引先もそのまま残してグループに加え、販路や購買、品質管理を横から支える持株会社です。シウマイ、乾麺、日本酒、かきフライ、ピーナッツバター、鮎の養殖、春巻きの皮、そして北海道のホタテ加工まで、2026年8月末時点で連結子会社は38社あります。

町の商店街にたとえると、「店じまいを考えている食品屋さんを、看板も職人さんも変えずに次々と引き取り、仕入れと配達だけは共同でやる大家族」です。この1文から、この会社の強みと弱みが同時に出てきます。

  • 強み:引き取る店はすでに客と職人と技を持っています。ゼロから工場を建てるより早く大きくなれますし、店じまい寸前の店は、帳簿に載っている財産より安い値段で引き取れることがあります(今回の決算の純利益を押し上げた「負ののれん」はこれです)
  • 弱み①:いちばん大きな店(北海道のホタテ加工場)の仕入れ値と量は、浜の水揚げと相場で決まり、自分では決められません。値札(販売価格)を書き換えるのが仕入れ値の上昇に追いつかない店もあります
  • 弱み②:店を引き取るたびに、借金と在庫と「のれん」が増えます。その利息と償却は、本業の稼ぎから払うことになります

記事の後半で、この3つがそれぞれどの数字に表れているかを順に見ていきます。

1-2. 事業の形

ヨシムラの開示上のセグメントは「製造事業」「販売事業」「その他事業」の3つですが、会社が説明資料で業績を語るときは、「国内ホタテ関連事業」「国内非ホタテ関連事業」「海外事業」の3区分を使います。この記事も両方を使います。

セグメント中身上半期の外部売上高上半期のセグメント利益
製造事業国内・シンガポール・マレーシアで食品と厨房機器を製造する31社(ホタテ加工のマルキチ・ワイエスフーズグループを含む)235億77百万円11億87百万円
販売事業国内・シンガポールの食品卸・企画4社53億03百万円1億62百万円
その他事業シンガポールの不動産賃貸、イベント・メディア1億23百万円△0億05百万円
調整額(全社費用)持株会社の本社費用など—△4億75百万円
連結—290億04百万円8億68百万円(営業利益)

出典:2027年2月期 第2四半期(中間期)決算短信のセグメント情報(百万円未満切捨て)。

この表のポイントは2つです。1つ目は、利益のほぼすべてを製造事業が稼いでいることです。2つ目は、セグメント利益の合計13億44百万円のうち3分の1強(4億75百万円)が、持株会社の本社費用(調整額)で消えていることです。調整額は前年同期の3億89百万円から増えています。

もう1つ、この会社を読むうえで欠かせない事実があります。主力の子会社を100%持っていないことです。

子会社主な事業ヨシムラの議決権所有割合
マルキチ、ワイエスフーズ(子会社のマタツ水産等を含む)北海道のホタテ加工70.0%
JSTT SINGAPORE、SIN HIN FROZEN FOOD、PACIFIC SORBYシンガポールの寿司製造・水産卸・水産加工76.1%(間接)
NKRグループ、EXAMAS JAYA、EQUIPMAXシンガポール・マレーシアの業務用厨房機器53.3%(間接)
楽陽食品、オーブン、ダイショウなど国内の大半各種食品100%

出典:2026年2月期 有価証券報告書「関係会社の状況」。

ホタテで1億円儲かっても、親会社(ヨシムラ)の株主のものになるのは7,000万円です。前期の当期純利益のうち28.9%が非支配株主(子会社のヨシムラ以外の株主)に帰属しました。

用語メモ:非支配株主に帰属する当期純利益……連結子会社の利益のうち、親会社以外の株主の持ち分に当たる部分。連結損益計算書では「当期純利益」から差し引かれ、残りが「親会社株主に帰属する当期純利益」(一般に純利益と呼ぶもの)になります。

1-3. 業績の推移(5期)

決算期売上高経常利益純利益EPSROE自己資本比率
2022年2月期292億83百万円9億93百万円5億00百万円21.03円8.49%26.50%
2023年2月期349億37百万円13億23百万円6億13百万円25.77円8.90%23.38%
2024年2月期497億81百万円29億89百万円10億36百万円43.77円12.81%16.28%
2025年2月期581億10百万円42億51百万円18億61百万円78.13円18.85%19.69%
2026年2月期574億84百万円16億92百万円9億18百万円38.50円7.83%20.35%

出典:2026年2月期 有価証券報告書「主要な経営指標等の推移」(百万円未満切捨て)。配当は5期とも無配です。

この表のポイントは、2024年2月期と2025年2月期の大きな伸びが、2023年10月に買収したワイエスフーズ(噴火湾のホタテ加工)と、中国の日本産水産物の輸入停止後にホタテの販売価格が想定以上に上がったことによるものだという点です(会社の差異開示の説明)。前期はその反動で、売上はほぼ横ばいのまま経常利益が6割減りました。

1-4. 会社予想の達成履歴

この会社の予想を読むうえで、最初に渡しておきたい表です。

決算期期初予想の営業利益(開示日)期中の修正実績期初予想比
2024年2月期15億74百万円(2023年4月14日)期中修正なし。決算発表日に差異を開示24億29百万円+54.3%
2025年2月期27億44百万円(2024年4月15日)2024年12月9日 純利益のみ上方/2025年1月14日 営業31億円に上方41億61百万円+51.6%
2026年2月期30〜40億円のレンジ(2025年4月14日公表、5月2日訂正)2025年10月15日 20億円に下方/2026年1月14日 28億円に上方15億68百万円下限比△47.7%(上限比△60.8%)
2027年2月期20億円(2026年4月15日)7月15日・10月15日とも据え置き——

出典:各期の決算短信、業績予想の修正・差異の適時開示。2024年2月期の実績は差異開示時点の値で、その後の企業結合会計の確定により前期実績として示される値は小さく修正されています。

この表のポイントは2つです。

1つ目は、外れ方が上にも下にも大きいことです。前々期までは期初予想を5割上回り、前期は期初レンジの下限を5割近く下回りました。しかも前期は、第3四半期決算と同時に一度上方修正(28億円)した後で、通期の実績が15億68百万円にとどまっています。上方修正の3か月後に、修正後の予想を44%下回ったことになります。

2つ目は、外れた理由がいつもホタテだということです。上振れの年は「ホタテの販売価格が想定以上に上昇」、下振れの年は「漁獲量の減少と仕入価格の上昇、ボイルホタテの評価減」。軸の弱み①(浜の水揚げと相場は自分で決められない)が、そのまま予想の外れ方に出ています。

前期の差異について、会社は次のように書いています(原文)。

利益が予想値を下回った主な要因は、ホタテ関連事業にあります。当社が製造するホタテ製品は、「ホタテ貝柱」、「ボイルホタテ」、「ホタテ片貝」の3種に大別されます。ホタテ貝柱については、世界的な需要拡大を背景に販売価格が高水準で推移したことから販売量をコントロールしたことに加え、漁獲量の減少及び仕入価格の上昇に伴う原価の上昇により、利益を押し下げる要因となりました。ボイルホタテは、主に国内向けに販売しておりますが、国内市場価格が下落したことにより棚卸資産を保守的に評価減(4.8億円)いたしました。

(2026年4月15日「通期連結業績予想値と実績値の差異に関するお知らせ」)

今期の予想について、会社は2026年4月の決算説明資料で「ホタテ事業については市況の変化が読みづらいことから、保守的な見通しとしている」と説明しています。

なお、2026年4月に公表した中期経営計画では、数値目標の欄に「足元の状況を勘案し、再度検討中」と書かれており、数値目標は示されていません。新しい目標を示す時期も開示されていません。

2. 決算ハイライト

2-1. 損益

2026年10月15日(木)16時00分に発表された、2027年2月期の上半期(2026年3月1日〜8月31日)の連結業績です。

科目前年上半期今期上半期増減率
売上高277億65百万円290億04百万円+4.5%
売上総利益55億81百万円60億93百万円+9.2%
販売費及び一般管理費46億60百万円52億24百万円+12.1%
営業利益9億21百万円8億68百万円△5.7%
営業外収益2億20百万円3億18百万円—
営業外費用2億69百万円3億23百万円—
経常利益8億72百万円8億64百万円△1.0%
特別利益4億97百万円13億85百万円—
特別損失25百万円0百万円—
税金等調整前中間純利益13億44百万円22億48百万円—
法人税等合計5億72百万円8億12百万円—
非支配株主に帰属する中間純利益2億44百万円2億29百万円—
親会社株主に帰属する中間純利益5億28百万円12億05百万円+128.3%
1株当たり中間純利益22.15円50.50円+128.0%

出典:決算短信(百万円未満切捨て)。通期予想(売上高575億円、営業利益20億円、経常利益17億円、純利益14億円、EPS58.64円)は据え置きです。

この表のポイントは、営業利益(本業)は減り、経常利益は横ばい、純利益だけが2倍という形になっていることです。2つの利益の増減率がここまで食い違うときは、必ずどこかの行に理由があります。今回は特別利益の行にあり、深掘りの2段目で分解します。

通期予想に対する進捗率は、売上50.4%、営業利益43.4%、経常利益50.8%、純利益86.1%です。前年上半期の営業利益の進捗率は、上半期決算と同じ日に下方修正した後の予想20億円に対して46.1%、期初レンジ(30〜40億円)に対しては23.0〜30.7%でした。

用語メモ:負ののれん発生益……会社を買ったとき、支払った金額(取得原価)が、買った会社の財産から負債を差し引いた額(時価で評価し直した純資産のうち自分の持分)を下回ったときに、その差額を一度だけ特別利益として計上するもの。「帳簿の財産より安く買えた差額」です。現金が入ってくるわけではありません。逆に、純資産より高く買えば差額は「のれん」として資産に計上され、10〜15年かけて費用(のれん償却)になります。

用語メモ:受取補償金……ここでは、ALPS処理水の放出に伴う外国政府の日本産水産物の輸入停止で受けた損害について、東京電力ホールディングスが定める基準で子会社が受け取った賠償金。事業の売上ではないので特別利益に計上されています。

2-2. 財政状態とキャッシュ・フロー

項目2026年2月末2026年8月末増減
現金及び預金110億02百万円124億94百万円+14億92百万円
受取手形、売掛金及び契約資産97億57百万円80億34百万円△17億23百万円
棚卸資産149億41百万円178億10百万円+28億69百万円
のれん62億61百万円59億29百万円△3億32百万円
総資産610億28百万円644億74百万円+34億45百万円
借入金・社債の合計310億49百万円329億25百万円+18億76百万円
純資産192億53百万円209億57百万円+17億04百万円
うち非支配株主持分68億30百万円71億74百万円+3億43百万円
自己資本比率20.4%21.4%+1.0pt

出典:決算短信(百万円未満切捨て)。借入金・社債の合計は、短期借入金・1年内償還予定の社債・1年内返済予定の長期借入金・長期借入金の筆者の合計(リース債務を含まない)。

キャッシュ・フローは、営業活動が+4億17百万円(前年同期は△42億60百万円)、投資活動が△2億85百万円、財務活動が+16億34百万円でした。前年同期の営業キャッシュ・フローが大きなマイナスだったのは、ホタテ原料の仕入れで棚卸資産が61億円増えたためで、今期は24億円の増加にとどまりました。ただし、今期の営業キャッシュ・フローには賠償金の受け取り8億82百万円が含まれており、これを除くと△4億64百万円です(筆者の差し引き)。

自己資本比率の上昇(+1.0pt)は、分子の自己資本が13億61百万円増えたことによるものです。そのうち12億05百万円は純利益で、その純利益の大半は後で見る特別利益です。比率の分子(自己資本)が、一過性の利益で膨らんだ形です。

3. 深掘り:この半年の利益はどこから来て、下期には何が置かれているのか

この決算の一番わかりにくく一番大事な論点は、「純利益が2倍なのに本業は減益」の中身と、その状態で通期予想を据え置いたことの意味です。1つの問いを3段階に分けて見ていきます。

  • 3-1 本業の利益はどこで増え、どこで減ったか
  • 3-2 本業の外(特別利益・営業外・税金・非支配株主)で何が起きたか
  • 3-3 据え置いた予想は、下期に何を置いているか

3-1. 本業:3〜5月の大幅減益と、6〜8月の大幅増益

累計(上半期)で見ると営業利益は△5.7%ですが、この会社は四半期ごとの累計しか開示しないので、3か月ごとに引き算すると別の顔が出てきます。累計の小幅な減益の下に、まったく違う2つの3か月が埋まっています。

3か月売上高粗利率販管費販管費率営業利益営業利益率
2024年3〜5月14,61423.9%2,37016.2%1,1267.7%
2024年6〜8月14,12421.4%2,21715.7%8055.7%
2024年9〜11月14,61422.4%2,20515.1%1,0697.3%
2024年12月〜2025年2月14,75823.8%2,34615.9%1,1627.9%
2025年3〜5月14,60020.7%2,32415.9%7004.8%
2025年6〜8月13,16619.4%2,33717.7%2211.7%
2025年9〜11月14,72023.5%2,46916.8%9976.8%
2025年12月〜2026年2月14,99815.0%2,59917.3%△350△2.3%
2026年3〜5月13,97621.0%2,59118.5%3502.5%
2026年6〜8月15,02821.0%2,63417.5%5193.5%

単位:百万円(千円単位の累計値から筆者が差し引き、百万円未満を四捨五入)。2025年2月期の4四半期・2026年2月期の4四半期とも、合計が通期の開示値と一致することを確認しています。2025年2月期の値は当期の各短信の「前年同期」欄(企業結合会計の確定後の値)を使っています。期中にM&Aによる連結範囲の拡大があり(前期の第1四半期〈2025年3〜5月〉から富強食品、第3四半期〈2025年9〜11月〉からEXAMAS JAYA・EQUIPMAXの損益を連結開始〈2026年2月期の決算説明資料〉、2026年8月末にはこだてわいんの貸借対照表のみを連結)、各四半期の範囲は同じではありません。

この表のポイントは3つです。

1つ目は、今期の減益は3〜5月だけで起きていることです。3〜5月の営業利益は3億50百万円で前年同期の半分、6〜8月は5億19百万円で前年同期(2億21百万円)の2.3倍です。会社は第1四半期の決算で、一部の海外向けホタテ製品(冷凍貝柱)の販売が第2四半期にずれ込んだと説明していました。

2つ目は、6〜8月の大幅増益は、前年が極端に悪かった裏返しの面が大きいことです。2年前(2024年6〜8月)の営業利益は8億05百万円で、今期の6〜8月はそれより35.5%低い水準です。同じ3か月が「前年比2.3倍」と「2年前比△35%」の2つの顔を持っています。

3つ目は、「6〜8月が毎年の谷」とは言えないことです。前々期は6〜8月が年間で最も低い四半期でしたが、前期は12〜2月が最も低く(ボイルホタテの評価減4.8億円を足し戻しても約1.3億円で、6〜8月の2.2億円を下回ります。筆者の概算)、今期は6〜8月が3〜5月を上回りました。年によって谷の位置が違うので、この記事では季節性とは書きません。

数量・率・販管費の3分解

営業利益の増減を、売上の増減による分(数量効果)、粗利率の変化による分(率効果)、販管費の増減による分に分けます。

期間営業利益の増減数量効果率効果販管費
上半期(前年比)△53+249+262△564
3〜5月(前年比)△350△129+46△267
6〜8月(前年比)+298+362+233△297
上半期(2年前比)△1,062+60△485△637

単位:百万円(筆者の計算、四捨五入。数量効果=売上高の増減×前期の粗利率、率効果=当期の売上高×粗利率の差、販管費は増加を減益要因として符号を逆にしたもの。各行とも3項目の合計が営業利益の実際の増減と一致することを確認。2年前比の行は、四捨五入すると合計が1百万円ずれるため、販管費を△638から△637に調整しています)。

上半期の前年比で見ると、売上の増加(+249)と粗利率の改善(20.10%→21.01%、+262)で5億円以上稼いだのに、販管費が5億64百万円(+12.1%)増えて全部消えた、という形です。販管費の内訳は中間短信に載っていませんが、前年の上半期には入っていなかった海外の厨房機器会社(EXAMAS・EQUIPMAXは前期の第3四半期〈2025年9月〜〉から損益を連結)の費用や、人件費・物流費の上昇が含まれると考えられます(内訳が開示されていないので、筆者の推測です)。

2年前と比べると、率効果が△4億85百万円です。2年前の上半期はホタテの販売価格が高く、粗利率が22.68%ありました。今期の粗利率(21.01%)は前年よりは戻ったものの、2年前の水準にはまだ届いていません。

会社の3区分で見た上半期の増減

会社の説明資料には、上半期の売上・営業利益の増減を3区分に分けた図が載っています。図の数値とラベルの対応は、PDFの文字の配置座標で確認しました。

区分売上高の増減営業利益の増減会社の説明(要旨)
国内非ホタテ関連+4.4億円△0.6億円販売強化・価格改定で増収。一部の子会社で価格改定によるコスト上昇分の吸収が十分に進まず減益
国内ホタテ関連△13.7億円△1.5億円噴火湾の漁獲量減少で原料販売が減少、海外向けも商談が長期化。原料の仕入単価の上昇で一部製品の利益率が低下
海外+21.6億円+1.6億円EXAMAS・EQUIPMAXの連結開始、シンガポールでの販売強化、仕入交渉による原価低減
合計+12.3億円△0.5億円—

出典:2027年2月期 第2四半期決算説明資料の図から筆者が読み取った値(億円単位で丸められているため、各項目に±0.05億円程度の誤差があります)。合計は短信の増減(売上+12.38億円、営業利益△0.53億円)と整合します。

短信のセグメント情報にある地域別の内訳(顧客との契約から生じる収益)でも同じ形が確かめられます。シンガポールとその他海外(マレーシア)の合計は49億18百万円から70億46百万円へ21億28百万円増え(+43.3%)、海外比率は24.3%になりました。一方、日本国内の売上は227億69百万円から218億47百万円へ△4.0%です。会社別の売上では、マルキチ(オホーツク海のホタテ加工)が17億09百万円から9億62百万円へ△43.7%、ワイエスフーズ(噴火湾のホタテ加工)が59億33百万円から53億23百万円へ△10.3%で、2社合計の減少13億57百万円は図のホタテ関連の△13.7億円とほぼ一致します(説明資料の会社別売上表、内部取引調整後)。

なお、海外の増収には、前年の上半期には0か月だったEXAMAS・EQUIPMAXの6か月分の売上が含まれます(会社は「グループ化による増収効果」と書いていますが、金額は開示していません)。この上乗せは、前年にもすでに入っている下期(9月以降)には抜けます。

軸の言葉で回収すると、**売上を伸ばしたのは「新しく引き取った店」(海外の厨房機器会社)と「海外の既存店」、利益を削ったのは「浜の仕入れ値が決められない店」(ホタテ)と「値札の書き換えが追いつかない店」(国内非ホタテの一部)**です。弱み①がそのまま出た上半期でした。

用語メモ:前年同期比と2年前比……前年に何か特別なこと(大きな評価損、相場の急変)があると、前年同期比は「前年の特殊事情の裏返し」を拾ってしまいます。そういうときは2年前の同じ期間とも比べると、回復が「元の水準に戻った」のか「前年の谷から少し戻っただけ」なのかを区別できます。

3-2. 本業の外:純利益を2倍にした2つの特別利益

3-1で見たとおり、本業の営業利益は前年並みでした。では、純利益が2倍を超えた分はどこから来たのか。特別利益13億85百万円の内訳はこうです。

項目金額中身来期以降も続くか
受取補償金8億80百万円子会社マルキチが東京電力から受け取った賠償金(賠償対象期間:2023年10月1日〜2024年3月31日、入金2026年3月6日)一過性
負ののれん発生益5億02百万円2026年6月30日に取得したはこだてわいん(北海道七飯町のワイナリー)の買収に伴うもの一過性
その他2百万円固定資産売却益など—
合計13億85百万円——

出典:決算短信、2026年3月9日・10月15日の特別利益の計上に関する適時開示(百万円未満切捨て)。

賠償金は、今期の予想を公表する前(3月9日)に受領と計上予定が開示されており、会社は4月の説明資料で純利益予想について「賠償金収入を計上したため増加」と説明しています。賠償金は今期の予想に入っていると読めます。一方、負ののれんは予想公表の後に決まった買収から生じたもので、会社は通期予想を変更していないとだけ書いています。①期初予想の段階で何らかの特別利益を見込んでいた、②見込んでおらず、下期の別の損失や未達の余地として残した、の2つの読み方があり、どちらかは開示から判断できません。

はこだてわいんの「帳簿より安く買えた」中身

半期報告書の企業結合注記には、取得の中身が出ています。

項目金額
取得原価(現金)2億05百万円
負ののれん発生益5億02百万円
取得原価+負ののれん=取得した時価純資産(筆者の差し引き)7億07百万円
参考:取得前の開示にあった純資産(2026年3月期、帳簿価額)9億14百万円

出典:半期報告書の企業結合等関係注記、2026年6月4日の株式取得の適時開示。

時価で評価し直した純資産7億07百万円の会社を、2億05百万円で買った、という計算です。さらに中間キャッシュ・フロー計算書の「連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による収入」が2億33百万円あります。支払った代金より、取り込んだ子会社の手元現金のほうが多かったということで、子会社の現金は約4億38百万円だったと逆算できます(2億33百万円+2億05百万円。筆者の逆算)。

軸の言葉で言えば、これが強み側の「店じまい寸前の店は、帳簿の財産より安く引き取れることがある」です。ただし、はこだてわいんの直近3期の営業利益は100万〜600万円で、店としての稼ぎはまだ小さく、負ののれんは「将来の利益」ではなく「一度きりの帳簿上の利益」である点は、強気・弱気の両方に置いておきます。

なお、はこだてわいんの損益は、みなし取得日が8月31日のため上半期には含まれておらず(貸借対照表のみ連結)、9月以降の第3四半期から連結されます。

一過性の2項目を除くと、純利益はいくらか

2項目を除いた純利益を、次の前提で概算します(筆者の概算)。

  • 負ののれん5億02百万円:税金がかからない連結上の利益で、はこだてわいんは100%子会社なので、全額が親会社株主の利益になる
  • 賠償金8億80百万円:マルキチ(持分70%)の利益で、法定実効税率30.6%の税金がかかると仮定すると、親会社株主に帰属するのは約4億28百万円
項目金額1株当たり
開示の親会社株主に帰属する中間純利益12億05百万円50.50円
うち負ののれん(概算)5億02百万円21.04円
うち賠償金(親会社帰属分の概算)4億28百万円17.91円
2項目を除いた純利益(概算)約2億76百万円約11.6円

筆者の概算。税金の実際の負担や、マルキチの個別の税務上の状況は開示されていないので、あくまで目安です。

一過性の2項目を除くと、上半期の純利益は2億円台後半で、前年同期(5億28百万円。ただし前年同期にも固定資産売却益3億41百万円と賠償金1億56百万円の特別利益がありました)と比べても高いとは言えない水準です。

税金と非支配株主

上半期の税負担率は36.2%(法人税等8億12百万円÷税金等調整前中間純利益22億48百万円)です。ただし、税金のかからない負ののれんを分母から除くと46.6%になります。前期通期の負担率は48.2%で、有価証券報告書の税率差異の注記を見ると、法定実効税率30.6%に対して「のれん」の項目だけで+17.4pt押し上げています。

税率差異の項目(2026年2月期)ポイント
法定実効税率30.6
のれん+17.4
交際費等永久に損金に算入されない項目+1.1
評価性引当額の増減+0.9
住民税均等割+0.5
その他+0.6
子会社実効税率差異△2.9
税効果会計適用後の法人税等の負担率48.2

出典:2026年2月期 有価証券報告書の税効果会計関係注記。項目の合計は48.2%で開示の負担率と一致します。

のれん償却(前期7億94百万円)は会計上の費用ですが、株式を買って生じたのれんの償却は税務上の損金になりません。利益が小さい年ほど、この「減らない税金」の比率が大きくなります。軸の弱み②(店を引き取るたびに増えるのれんの償却は、本業の稼ぎから払う)は、営業利益だけでなく税金の行にも出ています。

非支配株主に帰属する利益は2億29百万円で、当期純利益(14億35百万円)に対する割合は16.0%と、前期(28.9%)より下がりました。負ののれんが100%子会社で生じた一方、70%子会社のホタテ2社の利益が減ったためと考えられます(子会社別の利益は開示されていないので、筆者の推測です)。

営業外:支払利息が6割増

経常利益が営業利益ほど減らなかった(△1.0%)のは、営業外収益に為替差益78百万円と投資有価証券売却益72百万円が入り、前年に61百万円あった支払手数料(借入の組成費用)がほぼなくなったためです。一方、支払利息は1億91百万円から3億05百万円へ+59.4%増え、営業利益の35.2%に当たります(前年同期は20.8%)。為替差益と有価証券売却益を除いた営業外の収支は△1億56百万円で、前年同期(△1億20百万円)より悪化しています。

借入金の平均利率は、前期末時点で短期1.59%、1年内返済の長期1.14%、長期1.66%でした(有価証券報告書の借入金等明細表)。ワイエスフーズ買収資金を借り換えた50億円のシンジケートローンは変動金利です。弱み②の「借金の利息は本業の稼ぎから払う」が、ここに出ています。

3-3. 据え置いた予想は、下期に何を置いているか

ここまでで、本業はまだ回復途上、純利益は一過性の利益で膨らんでいることを確認しました。その状態で会社は通期予想を据え置きました。〈通期予想−上半期実績〉=予想が下期に置いている数字を、過去の下期と並べます。

項目予想が置いた今期の下期前期の下期(実績)前々期の下期(実績)前年下期比
売上高284億95百万円297億19百万円293億72百万円△4.1%
営業利益11億31百万円6億47百万円22億31百万円+74.9%
営業利益率3.97%2.18%7.60%—
経常利益8億36百万円8億19百万円23億13百万円+2.0%
親会社株主に帰属する純利益1億94百万円3億90百万円10億54百万円△50.3%

筆者の差し引き(千円単位の開示値から計算し、百万円未満を四捨五入)。今期の下期は会社予想から上半期実績を引いた計算上の値で、会社が下期の予想として発表した数字ではありません。

営業利益:前期の下期+在庫評価減4.8億円とほぼ同じ

予想が置いた下期の営業利益11億31百万円は、前期の下期の実績6億47百万円に、前期の第4四半期に計上したボイルホタテの評価減4.8億円(会社開示)を足し戻した額11億27百万円とほぼ同じです。前期の評価減は売上原価に含まれており、有価証券報告書では通期の棚卸資産評価損が4億94百万円と開示されています。

つまり、今期の予想は「前期の下期から評価減という一度きりの損失がなくなれば届く」水準に置かれている、と読めます。ここには2通りの読み方があります。

  • 強気の読み:前期の下期は評価減がなくても営業利益率3.8%程度(筆者の概算)で、前々期の下期(7.60%)よりかなり低い水準でした。ホタテの販売価格は会社の説明資料で「2026年に入ってからは高値で安定的に推移」とされており、評価減のない下期なら届かない数字ではない、という読み方です。下期の売上を前年比△4.1%と低めに置いていることも、余裕として読めます
  • 弱気の読み:前期の下期にあったのは評価減だけではありません。会社は前期の差異の理由として、第4四半期に漁獲量の減少で仕入価格が上がり製品原価が上昇したことも挙げています。その原価高が今期も続いていれば、評価減を足し戻しただけでは届かない、という読み方です。今期の上半期でもホタテ関連は「仕入単価の上昇により一部製品の利益率が低下」しています

過去の同じ時点で、予想が置いた下期はどうなったか

決算期上半期決算の時点で予想が置いた下期の営業利益実際の下期達成率同じく売上高実際達成率
2025年2月期8億14百万円(期初予想のまま)22億31百万円274.2%294億77百万円293億72百万円99.6%
2026年2月期10億79百万円(上半期決算日に下方修正した後)6億47百万円60.0%286億34百万円297億19百万円103.8%
2027年2月期11億31百万円(据え置き)——284億95百万円——

筆者の差し引き。

この表のポイントは、売上の見立ては毎年ほぼ当たり、利益の見立てだけが大きく外れてきたことです。売上の達成率は99.6%と103.8%、営業利益は274.2%と60.0%です。売上はほぼ読めても、利益は浜の相場と仕入れ値(率効果)で大きく振れる。弱み①が、予想の外れ方の形にまで出ています。

第3四半期決算の時点でも同じことが起きています。前々期は第3四半期時点の予想が第4四半期に1億01百万円を置いていたのに対し、実際は11億62百万円。前期は8億82百万円を置いていたのに対し、実際は△3億50百万円でした(筆者の差し引き)。

経常利益と純利益の下期は、計算上の結果として低く見える

予想が置いた下期の営業外収支(経常利益−営業利益)は△2億95百万円です。前期の下期は+1億72百万円、前々期の下期は+83百万円、今期の上半期は△5百万円でした。会社は4月の説明資料で、経常利益予想について「為替差損益は考慮していない」と書いています。期初予想が年間の営業外収支を△3億円(営業利益20億円、経常利益17億円)と置き、上半期に為替差益と有価証券売却益で営業外がほぼゼロだったため、据え置いた結果、残りが下期に押し込まれた形です。

同じように、下期の純利益1億94百万円は経常利益の23.2%にとどまり、前期の下期(47.7%)、前々期の下期(45.6%)よりかなり低くなっています。上半期に入った負ののれんや営業外の上振れが予想の内側か外側か分からないまま、通期予想を据え置いたことによる計算上の結果であって、会社が下期に大きな損失や税負担を見込むと発表したわけではありません。読み方としては、「営業利益の予想は前期の評価減の足し戻しに相当する現実的な水準、経常利益と純利益の予想は機械的に低く見える水準」と科目で分けておくのが安全です。

用語メモ:据え置きと残り期間の予想……会社が通期予想を変えずに上半期の実績が出ると、〈通期予想−上半期実績〉は自動的に「下期の予想」に見えます。上半期に予想外の利益があれば、下期は計算上小さく(場合によってはマイナスに)なりますが、これは会社が下期の見通しを下げたという意味ではありません。

予想に入っていないもの

もう1つ、今期の予想(2026年4月公表)には、その後に決まった3件の買収(はこだてわいん、倖生工業、日本罐詰)の損益は入っていないはずです。会社はいずれについても「連結業績に与える影響は現在精査中」としています。日本罐詰の直近の売上高は30億41百万円、営業利益は2億09百万円(2026年3月期)で、11月1日の取得、11月30日のみなし取得日が予定されています。はこだてわいんと同じ扱いなら、損益は12月からの第4四半期に入ることになります(はこだてわいんの前例からの筆者の推測)。下期の売上を前年比△4.1%と置いた予想に対して、新しい買収による売上の上乗せがある点は、強気側の材料です。反対に、上半期の海外の増収を支えたEXAMAS・EQUIPMAXの上乗せは、下期には前年同期にも入っているので抜けます。上乗せが抜ける下期に、海外がどれだけ伸びるかは弱気側の確認点です。

3-4. 3つの段階をつなぐと

1段目で見たとおり、本業は「浜の仕入れ値が決められない店」と「値札が追いつかない店」の減益を、「新しく引き取った海外の店」の増収増益が埋めている状態で、2年前の水準にはまだ戻っていません。2段目で見たとおり、純利益の2倍は、浜の事情の後始末(賠償金)と「店を帳簿より安く引き取れた差額」(負ののれん)という、どちらも一度きりの利益によるものです。3段目で見たとおり、据え置いた予想は、下期に「前期の評価減がなくなるだけ」の営業利益を置いていますが、この会社の利益の見立ては過去2年、上にも下にも大きく外れてきました。

3つをまとめると、今期の結果を左右するのは、引き続き「浜」(ホタテの仕入れ値と販売価格)であり、その外側で、引き取った店の数と借金が増えている、という構図です。

4. イベント解説:今期のM&Aと設備投資

4-1. 今期の3件のM&A

会社の説明資料によると、今期は第2四半期時点で3件の買収契約を結んでおり、コロナ以降の年平均(約3件)を上半期だけで達成しています。M&A案件の紹介件数は、前期の約570件に対し、今期は上期実績約300件と下期見込み約300件の約600件です。

会社取得日事業直近の売上高直近の営業利益取得前の純資産取得価額
はこだてわいん2026年6月30日ワイン等の製造販売(北海道七飯町)。売主はヤクルト北海道中央5億14百万円(2026年3月期)6百万円9億14百万円2億05百万円(半期報告書で判明。負ののれん5億02百万円)
倖生工業2026年9月2日業務用焼物調理機器の製造販売(千葉市)。売上の2〜3割が海外2億37百万円(2025年6月期)91百万円4億19百万円非開示
日本罐詰2026年11月1日(予定)十勝産の冷凍野菜・レトルト食品の製造販売(北海道芽室町)。売主は明治30億41百万円(2026年3月期)2億09百万円△32億37百万円(債務超過)取得の対価は現金1円

出典:各社の株式取得の適時開示、半期報告書の企業結合等関係注記、決算短信の重要な後発事象。

日本罐詰:債務超過の会社を「1円」で引き取る

一番規模が大きいのは日本罐詰です。国産の冷凍コーンで高いシェアを持ち、十勝の契約農家から農産物を直接仕入れる会社で、1953年から明治グループに属していました。会社の補足資料によると、2016年の台風で十勝工場が被災して大規模な設備投資を行い、2020年3月期・2021年3月期に減損損失を計上して債務超過になりました。

10月6日の開示では取得価額は「守秘義務契約に基づき非開示」とされていましたが、10月15日の短信の重要な後発事象には「取得の対価 現金 1円」と書かれています。取得に先立ち、日本罐詰は債務超過の解消を目的として、明治を割当先とする普通株式1株の第三者割当増資を実施する予定です。増資の金額は開示されていません。

のれん・負ののれんについては、10月6日の開示に「のれんは発生しない予定」、短信に「のれんまたは負ののれん発生益の見込額等 現時点では確定しておりません」とあります。負ののれんが生じるかどうか、生じるならいくらかは、明治による増資の後の純資産と、取得時の時価評価で決まるので、この記事では金額を推測しません。

日本罐詰は資本金3億14百万円で、ヨシムラの資本金の10%以上に当たるため、特定子会社の異動として臨時報告書も出ています(10月15日提出)。売上高30億円の会社が加わると、グループの国内の製造子会社の中では大きいほうの1社になります。軸の言葉で言えば、「看板も職人もそのまま引き取る」型の買収で、今回は売主が明治という大手です。

はこだてわいん、倖生工業

はこだてわいんは、北海道で自社圃場のブドウを使う「日本ワイン」を中核にしていく方針とされています。倖生工業は、独自の人工炭「倖生炭」を使った焼物調理機器のメーカーで、グループのシンガポール・マレーシアの厨房機器会社(NKR、EXAMAS)の販売・保守網で海外展開を進める計画です。

4-2. 設備投資:ダイショウの新工場

9月14日、ピーナッツバターのダイショウ(埼玉県ときがわ町)が新工場を建てることが決まりました。既存工場がフル稼働で、プライベートブランドの製造委託などの需要を取り込めていないためとされています。

項目9月14日の適時開示10月15日の決算説明資料
投資額15億円〜16億円(土地取得・建設工事・製造設備等を含む)総額約15億円
資金調達自己資金および金融機関からの借入長期借入金を中心に調達
稼働2029年4月(予定)2029年3月(予定)、2030年2月期より業績寄与予定

稼働時期が2つの資料で1か月ずれています。どちらが正しいかは開示から分からないので、この記事では両方を並べるにとどめます。このほか、ぎょうざのまるかわ食品も静岡県磐田市に新工場(投資予定額3〜4億円、2027年12月稼働予定)を建てる計画です。

5. 資本政策・株主還元

5-1. 配当:設立以来の無配を継続

今期の配当予想は0円で、設立以来無配です。有価証券報告書の配当政策は次のとおりです(原文)。

当社は、株主に対する利益還元を重要な経営課題の一つと認識しており、経営成績および財政状態を総合的に勘案したうえで、株主への利益配当の実現を基本方針としております。しかしながら、当社は現在、事業拡大の途上にあり、新たなM&Aや設備投資等の積極的な事業展開の推進こそが、結果として株主に対する最大の利益還元に繋がると考えております。

配当を行う場合は年1回の期末配当が基本で、決定機関は株主総会、中間配当ができる旨の定款規定もあります(制度上の規定で、実施の実績はありません)。会社は2026年4月の説明資料で、株主還元の基本方針を「事業から生み出されるキャッシュフローは引き続きM&Aをはじめとした成長投資へ配分」「株主優待を活用したファン株主の創出」「成長のステージに応じて自社株買いや配当を検討」と示しています。

軸の言葉で言えば、稼いだお金は株主に配らず、次に引き取る店に回す方針です。

5-2. 株主優待:100株では受け取れない

ヨシムラには株主優待があり、会社の適時開示と有価証券報告書「株主に対する特典」欄の内容は一致しています。2026年4月に300〜2,499株の区分の拡充が決まり、2027年2月末の株主名簿から適用されます。

保有株式数回数(基準日)優待内容(拡充後)年間の優待額1株当たり優待額(区分の下限)1株当たり優待額(区分の上限)
100〜299株なしなし0円0円0円
300〜499株年1回(2月末)2,500円相当のグループ製品2,500円8.33円5.01円
500〜2,499株年1回(2月末)4,000円相当のグループ製品4,000円8.00円1.60円
2,500〜9,999株年2回(2月末・8月末)各10,000円相当の海鮮セット20,000円8.00円2.00円
10,000〜49,999株年2回(2月末・8月末)各40,000円相当のプレミアム北海道セット80,000円8.00円1.60円
50,000株以上年4回(2・5・8・11月末)各40,000円相当のプレミアム北海道セット160,000円3.20円—

出典:2026年4月15日「株主優待制度の拡充に関するお知らせ」、2026年2月期 有価証券報告書。1株当たり優待額は筆者の計算。

この表のポイントは3つです。

1つ目は、100株(最低単元)では優待を受け取れないことです。最低でも300株が必要です。

2つ目は、各区分の下限で持つと1株当たり8円前後にそろっている一方、区分の上限近くで持つと1株当たりが大きく下がることです。たとえば499株は1株5.01円、2,499株は1株1.60円です。499株から1株だけ増やして500株にすると、年間4,000円になって1株当たりも8.00円に戻ります。株価600円で計算した名目利回りは、50,000株以上を除く各区分の下限で約1.3〜1.4%です(8.33円÷600円=1.39%、8.00円÷600円=1.33%)。グループ製品の詰め合わせなので、利用する人にとっての価値と額面は一致しないことがあります。

3つ目は、継続保有の条件が厳しいことです。条件は「同一の株主番号で2月末・5月末・8月末・11月末の株主名簿に5回以上連続して記載」で、会社が定める任意の日にも保有を確認します。2026年11月末の名簿から載る場合(権利付き最終日は11月26日(木))、2月末の基準日で条件を満たす最初の回は2028年2月末です(筆者の計算)。貸株などで株主番号が変わると途切れる可能性があります。

2027年2月末(日曜日)の基準日に対する権利付き最終日は、直前の営業日である2月26日(金)から2営業日さかのぼった**2月24日(水)**です。配当はないので、この日の意味は優待(と継続保有の判定)と議決権です。

優待の費用は開示されておらず、この記事では計算していません。

5-3. 株数・潜在株式・自己株式

  • 発行済株式数は2026年8月末で24,095,870株。前期末から12,499株増えたのは、取締役・執行役員への譲渡制限付株式の発行(6月26日払込、1株670円)によるものです
  • 新株予約権などの潜在株式はありません(短信の潜在株式調整後EPSは「-」、半期報告書の注記で確認)。上半期のEPS成長率(+128.0%)と純利益の伸び率(+128.3%)の差は、期中平均株式数の増加(+0.12%)でほぼ説明できます
  • 自己株式は208,885株(発行済株式数の0.87%)で、前期末から変わっていません。株式分割・併合はなく、比較の調整は不要です

5-4. 大株主

株主所有株式数自己株式を除く発行済株式数に対する割合
吉村元久(代表取締役CEO)6,982,589株29.23%
株式会社日本カストディ銀行(信託口)1,967,300株8.24%
株式会社MY(吉村元久氏の資産管理会社)1,900,000株7.95%
国分グループ本社株式会社1,188,500株4.98%
山口貴弘1,086,700株4.55%
日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)907,200株3.80%

出典:半期報告書の大株主の状況(2026年8月31日現在、上位6名)。

株式会社MYが吉村氏の資産管理会社であることは、半期報告書の注記と有価証券報告書の関連当事者情報に明記されているので、合算すると37.19%になります(筆者の合算。8,882,589株÷自己株式を除く発行済株式23,886,985株)。3分の1を超えており、株主総会の特別決議を単独で否決できる水準です。資本業務提携先で大手食品卸の国分グループ本社が4.98%を持っています。

半期報告書の注記によると、りそなアセットマネジメントが2026年8月31日現在で1,782,900株(株券等保有割合7.40%)を保有している旨の変更報告書が9月7日に公衆の縦覧に供されています。会社は中間期末時点の実質所有株式数を確認できないとして、大株主の表には含めていません。

用語メモ:株券等保有割合と大株主表の割合……大量保有報告書の「株券等保有割合」は、自己株式を含む発行済株式総数が分母です。大株主表の割合は、自己株式を除いた株式数が分母です。同じ株主でも、2つの比率は少しずれます。

5-5. 借入金と財務制限条項

前期末の借入金等明細表では、短期借入金82億49百万円、1年内返済予定の長期借入金54億73百万円、長期借入金171億26百万円(返済期限は2027年〜2054年)でした。長期借入金の返済予定額は、1〜2年以内60億43百万円、2〜3年以内35億63百万円です。担保に供している資産(建物・土地等)は33億15百万円、担保付債務は98億28百万円です。

上半期の間に、1年以内に返済する借入(短期借入金+1年内返済の長期借入金+1年内償還の社債)は139億23百万円から175億18百万円へ35億95百万円増えました。会社は説明資料で「主にホタテの仕入資金として借入が増加」と説明しており、棚卸資産の増加(+28億69百万円)と並んでいます。8月末の棚卸資産178億10百万円は、前年同月末(前年の中間短信に記載された「前期末比+66億86百万円」から筆者が計算した168億63百万円)と比べても+5.6%です。

2025年3月31日に締結した50億円のシンジケートローン(前期末残高44億28百万円)には、次の財務制限条項が付いています。条項に抵触した場合、当該債務について期限の利益を喪失する可能性がある、とされています。

条項基準前期末の実績2026年8月末(参考)
(1) 連結純資産の前年同期比70%以上116.4%(192億53百万円÷165億34百万円)—
(2) 連結純資産÷連結総資産20%以上31.5%32.5%
(3) 連結経常損益2期連続で損失にしない経常利益16億92百万円上半期の経常利益8億64百万円
(4) 純有利子負債÷EBITDA2026年2月期6.8倍以下、2027年2月期6.6倍以下(2025年2月期7.0倍から毎期0.2倍ずつ下げ、2030年2月期以降6.0倍)約5.06倍—

出典:2026年2月期 有価証券報告書の連結貸借対照表関係注記。2026年2月期6.8倍・2027年2月期6.6倍は、注記の「0.2ずつ逓減」から筆者が当てはめた値。実績値は筆者の計算。EBITDAは条項の定義(営業利益+減価償却費+のれん償却費)で、前期は39億59百万円(減価償却費はキャッシュ・フロー計算書の値。セグメント注記の値を使うと39億53百万円)。純有利子負債は借入金・社債の合計から現金及び預金を引いた値で、リース債務を含めると約5.19倍です(契約上の正確な定義は開示されていないため、目安です)。各条項は決算期ごとに判定される前提で、8月末の値は参考として載せています。

この表のポイントは、(2)の比率が条項の「純資産」(非支配株主持分を含む)で計算されるため、自己資本比率(21.4%)より高く、条項の20%との距離が大きいことです。一方、(4)は利益に連動します。8月末の純有利子負債(約204億円)のまま期末を迎えた場合、6.6倍以内に収まるEBITDAは約31億円です(筆者の試算)。会社のEBITDA予想は45億円(M&A取得関連費用を足し戻す会社独自の定義)、前期の条項定義のEBITDAは約40億円でした。現時点では余裕がありますが、今後の買収や新工場の資金を借入で賄えば分子が増える条項です。

5-6. 時価総額と現預金

項目金額
時価総額(自己株式除く、2026年10月16日終値600円)143億32百万円
現金及び預金(2026年8月末)124億94百万円
借入金・社債の合計329億25百万円
現金及び預金−借入金・社債△204億31百万円
BPS(1株当たり自己資本)577.03円

筆者の計算。

時価総額は現預金をやや上回る程度ですが、借入金が現預金の2.6倍あるので、「現金で時価総額の大半が裏付けられている」という読み方はできません。現預金の中には3か月を超える定期預金23億72百万円も含まれます。これは株主に現金を返す場合に限って意味を持つ計算で、会社は無配・成長投資優先の方針です。

6. 株価の見方

株価に関わる数字は、すべて2026年10月16日(金)の終値600円を基準にしています。

指標値
株価(2026年10月16日終値)600円
時価総額(発行済株式ベース)144億57百万円
会社予想EPSによるPER10.2倍(58.64円)
賠償金(親会社帰属分の概算)を除いた予想EPSによるPER14.7倍(約40.7円)
経常利益予想×前期の〈純利益÷経常利益〉(54.3%)によるPER15.5倍(約38.6円)
PBR1.04倍(BPS577.03円)
年初来高値・安値1,066円(2026年2月27日)/557円(2026年10月15日)

株価・高値安値はYahoo!ファイナンス(報道ベース)。PER・PBRは筆者の計算(株数は自己株式控除後の23,886,985株)。

会社予想の純利益14億円には、賠償金という一度きりの利益が入っています。それを除くと、PERは10倍台前半ではなく15倍前後になります。どのEPSで割るかでPERが1.5倍変わる、ということ自体を判断材料として持っておくのがよいと思います。

株価は、前期末(2026年2月末、有価証券報告書の株価収益率27.53倍×EPS38.50円から逆算すると約1,060円)から、10月16日までに4割以上下がっています。決算発表後の値動きを事実として並べます(いずれも16時00分発表で、発表日の終値には反応が含まれません)。

発表発表日の終値翌営業日の終値翌営業日の騰落率
2026年4月15日(通期決算・予想の差異・今期予想)900円750円(4月16日)△16.7%
2026年7月15日(第1四半期決算)690円615円(7月16日)△10.9%
2026年10月15日(上半期決算)559円600円(10月16日)+7.3%

株価の時系列はYahoo!ファイナンス(報道ベース)。2026年5月26日の終値670円は、譲渡制限付株式の発行価額(同日終値を基準とした670円)と一致しており、時系列の信頼性を1点で確認しています。決算と値動きの因果は書きません。

信用取引の買残は147万4,700株、売残は15万0,900株(10月9日時点、信用倍率9.77倍。報道ベース)で、1日の出来高(9月は数万〜十数万株)と比べると大きい水準です。

強気の材料

  • 6〜8月の営業利益は前年同期の2.3倍で、減益は3〜5月に集中していた
  • 予想が置いた下期の営業利益は、前期の下期に評価減4.8億円を足し戻した額とほぼ同じで、評価減がなくなるだけで届く計算
  • 下期の売上は前年比△4.1%と低めに置かれ、その後の3件の買収(日本罐詰の売上は年30億円規模)は予想に入っていない
  • ホタテ貝柱の販売価格は会社の説明で高値安定、海外事業は増収増益に転じた
  • はこだてわいんを時価純資産の3割以下で取得したように、「帳簿より安く引き取る」買収の実績がある。日本罐詰も取得の対価は1円
  • PBRは約1.0倍、会社予想EPSのPERは約10倍

弱気の材料

  • 純利益の2倍は一過性の2項目(賠償金・負ののれん)によるもので、除くと上半期の純利益は約2.8億円(概算)
  • 6〜8月の営業利益は2年前の同じ3か月より35%低く、粗利率も2年前に届いていない
  • 利益の見立ては過去2年、上半期時点の下期予想の達成率が274.2%と60.0%で、上にも下にも大きく外れてきた
  • 上半期の海外の増収には前年に0か月だった買収先(EXAMAS・EQUIPMAX)の上乗せが含まれ、下期にはその上乗せが抜ける
  • 販管費が+12.1%、支払利息が+59.4%で、引き取った店の分だけ固定費と利息が増えている
  • のれん償却が税負担率を+17pt押し上げており、利益が小さい年ほど「減らない税金」の比率が大きい
  • 借入金は現預金の2.6倍。新工場・買収を借入で賄えば財務制限条項(純有利子負債÷EBITDA)の分子が増える
  • ホタテ2社は70%子会社で、ホタテが回復しても3割は非支配株主の取り分になる
  • 無配で、優待は300株からで継続保有の条件も厳しい

同じ「下期の営業利益11億31百万円」という数字が、強気側では「評価減がなくなれば届く水準」、弱気側では「原価高が続けば届かない水準」として、両方に置けます。数字は同じで、浜の相場をどう読むかで評価が分かれます。

7. 今後のカレンダーと見るべきKPI

時期イベント見るポイント
2026年11月1日(日)予定日本罐詰の株式譲渡実行明治による1株の第三者割当増資の実施、のれん・負ののれんの有無
2026年11月26日(木)11月末の株主名簿に対する権利付き最終日優待の継続保有(5回連続)の判定に使われる名簿
2026年11月30日(月)日本罐詰のみなし取得日(予定)第3四半期末の貸借対照表への取り込み
2027年1月中旬(例年)第3四半期決算9〜11月のホタテ関連の利益率、はこだてわいん・倖生工業の連結開始後の損益、日本罐詰の会計処理
2027年2月24日(水)2月末基準の権利付き最終日拡充後の優待が初めて適用される基準日
2027年2月28日(日)期末財務制限条項の判定時点
2027年4月中旬(例年)通期決算・来期予想達成率、ホタテの在庫評価、中期経営計画の数値目標の再提示の有無
2027年12月(予定)まるかわ食品の新工場稼働—
2029年3月または4月(予定)ダイショウの新工場稼働資料により稼働月が異なる

見るべきKPI:

  • 営業利益の単独四半期:9〜11月が前年(9億97百万円)と2年前(10億69百万円)に対してどうか
  • 粗利率:上半期21.01%。2年前の上半期22.68%にどこまで戻るか
  • 販管費の伸び:+12.1%。買収の上乗せが一巡しても伸び続けるか
  • 会社別売上(説明資料):マルキチとワイエスフーズの売上、海外各社の売上
  • 棚卸資産と短期の借入金:8月末178億円・175億円。ホタテの仕入れの季節を過ぎて減るか、前年同月末と比べて増えていないか
  • 支払利息:上半期3億05百万円
  • 特別損益:日本罐詰の取得に伴う負ののれんの有無、のれん・在庫の評価損の有無
  • 純有利子負債÷EBITDA:期末の財務制限条項(2027年2月期は6.6倍以下)

8. 3行まとめ

  • 上半期は本業の営業利益が△5.7%で、純利益の+128.3%は賠償金8.8億円と負ののれん5.0億円という一度きりの利益によるもの。本業は6〜8月に前年の2.3倍まで戻ったが、2年前の水準にはまだ届いていない
  • 据え置いた予想は下期に営業利益11.3億円を置いており、これは前期の下期に在庫評価減4.8億円を足し戻した額とほぼ同じ。ただし利益の見立ては過去2年、上下に大きく外れてきた
  • 店じまいを考えた食品屋を引き取り続ける会社で、11月には債務超過の日本罐詰を1円で引き取る。引き取るたびに借金・在庫・のれんが増え、利息と償却は本業の稼ぎから払う構造で、結果を左右するのは引き続き浜(ホタテ)の相場

本記事は、決算短信等の公開情報をもとに、生成AIを執筆補助として用いて作成しています。論点の選定・構成の判断、および記載した数値と一次情報との照合は筆者が行っています。

本記事は投資勧誘や投資助言を目的としたものではありません。数値の出典は、株式会社ヨシムラ・フード・ホールディングスの決算短信(2027年2月期第2四半期・第1四半期、2026年2月期各四半期・通期、2025年2月期通期)、決算説明資料(2027年2月期第2四半期、2026年2月期決算説明及び中期経営計画)、適時開示(業績予想の修正・差異、特別利益の計上、株式取得、新工場建設、株主優待、譲渡制限付株式、シンジケートローン)、日本罐詰の株式取得に関する補足資料、有価証券報告書(2026年2月期)、半期報告書(2027年2月期)、臨時報告書(2026年10月15日提出)です。株価・年初来高値安値・信用残はYahoo!ファイナンス(報道ベース)によります。四半期の単独値、3分解、残り期間の含み、一過性利益を除いた純利益・EPS・PER、財務制限条項の実績値、優待の1株当たり額・名目利回りは筆者の計算・概算です。説明資料の区分別の増減は、図の数値を文字の配置座標でラベルと対応させて筆者が読み取ったもので、億円単位の丸めによる誤差があります。販管費増加の内訳、非支配株主の取り分が下がった理由、日本罐詰の損益の連結開始時期についての記述は筆者の推測であり、会社の開示に基づくものではありません。決算説明の動画は視聴しておらず、説明会での追加説明・質疑応答は反映していません。日本罐詰の取得に伴うのれん・負ののれんの金額、倖生工業の取得価額は開示されておらず、推測していません。大量保有報告書は半期報告書の注記で確認した範囲(2026年9月7日縦覧分まで)にとどまり、提出者側の提出一覧は確認していません。株主優待の費用は開示がなく計算していません。財務制限条項の純有利子負債の正確な定義は開示されておらず、本文の倍率は目安です。

記載内容の正確性・完全性には注意を払っていますが、誤りや情報の陳腐化が含まれる可能性があり、これを保証するものではありません。本記事の情報を利用したことにより生じたいかなる損害についても、筆者は一切の責任を負いません。投資の最終判断は、必ずご自身で一次情報(会社IRサイト・EDINET等)をご確認のうえ、自己責任で行ってください。

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