株式投資

【2026年9月発表・第3四半期決算】プロレド・パートナーズ(7034)は、営業利益3億1,400万円なのになぜ最終赤字なのか

本記事は2026年9月時点の公開情報に基づく個人の分析メモです。**執筆には生成AIを利用していますが、数値は筆者が一次情報と照合しています。**特定銘柄の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。

1. この記事でわかること

  • 連結の営業利益が3億1,400万円出ているのに、親会社株主の取り分が4,352万円の赤字になる理由
  • 「売上高50.2%減」が事業の縮小を意味していない理由と、この会社の売上高を前年と比べてはいけない理由
  • 累計しか開示されない四半期業績を差し引いて出した、直近3か月(2026年5〜7月)の実像
  • 「業績予想は非開示」と書いてある会社が、別の資料でコンサルティング事業の通期予想を数字で出していること
  • 無配・優待なしの会社の資本政策セクションで、代わりに何を見るべきか
  • プライム市場の上場維持基準について、改善期間の期限が2026年10月31日に迫っていること

2. 前提知識:プロレド・パートナーズはどういう会社か

2-1. 軸となる例え:「先に自腹を切って、成果が出た分だけ後からもらう会社」

この会社を一言で説明するなら、**「代金を先にもらわず、まず自分の費用で現場に入り、減らせた分・増やせた分だけを後から請求する会社」**です。

普通のコンサルティング会社は、契約書にサインをもらってから人を出します。プロレド・パートナーズは逆で、先に人を出してから対価の話をします。同社が提供する3つのサービスは、いずれもこの「順番が逆」という一点で共通しています。

サービス何を先に出すかいつ対価をもらうか
成果報酬型コンサルティングコンサルタントの工数(全額自社負担)コスト削減が実現した後、削減額に連動して
固定報酬型(アセスメント型)コンサルティング最初の1〜2か月の「見極めフェーズ」を無償で提供双方が成果を見込めると判断した後、有償フェーズに移行してから
PEファンド(ブルパス・キャピタル)投資資金バリューアップ後に売却したとき、または投資先が配当したとき

会社自身も、中期経営計画のなかでこの3つを「価値=対価」という同じ思想から生まれたものだと説明しています。つまりこれは筆者が勝手に貼ったラベルではなく、会社が自分でそう言っている構造です。

この「先に出す・後でもらう」という順番は、強みと弱みの両方を同じ形で説明します。

強みの側では、顧客がリスクを負わないので、本来なら実績のない相手を入れないような大企業にも入り込めます。実際、固定報酬型コンサルティングの売上高は第3四半期累計で前年同期比37.5%増と伸びています。

弱みの側では、身銭を切っている期間は、その費用が丸ごと自社の損益計算書に乗ります。回収が来ない四半期は、売上がなくて費用だけがある状態になります。後で見るとおり、2026年5〜7月の3か月がまさにその状態でした。

そして資本政策の側では、3つ目のPEファンドだけが少し違います。先に出す身銭の大半が、自社の金ではなく外部投資家(LP)の金だからです。ですから回収の果実も、大半は外部投資家のものになります。これが、この記事の最大の論点である「営業利益が出ているのに親会社株主は赤字」の正体です。

2-2. 事業の全体像

項目内容
上場市場東京証券取引所プライム市場(2018年7月マザーズ上場、2020年4月第一部へ市場変更)
決算期10月期(第3四半期は2025年11月1日〜2026年7月31日)
報告セグメントコンサルティング事業/ファンド事業の2区分(2025年10月期の第2四半期から2区分に変更)
主なグループ会社株式会社ナレッジリーン(環境・公的機関向けコンサル)、株式会社ブルパス・キャピタル(PEファンド運営)
従業員数370名(2026年7月31日現在、前連結会計年度末比41名増)
コンサルタント在籍数219名(固定報酬型180名、成果報酬型39名)
株主優待制度なし(有価証券報告書「株主に対する特典」欄に「該当事項はありません」と明記)
配当創業以来無配。2026年10月期の予想も年間0.00円

用語メモ:セグメントの「ファンド事業」とは 子会社ブルパス・キャピタルが運営する「ドルフィン1号投資事業有限責任組合」などの投資事業有限責任組合(LPS)の損益を指します。このファンドは連結の対象に入っているため、ファンドが投資先を売却したり配当を受け取ったりすると、その全額がプロレドの連結売上高に計上されます。ただしファンドのお金の大半は外部のLP投資家が出したものなので、利益の大半は「非支配株主に帰属する当期純利益」として差し引かれます。

2-3. 5期の業績推移(連結)

有価証券報告書の「主要な経営指標等の推移」から、直近5期を並べます。四半期の話に入る前に、「どういうペースで動いてきた会社か」を先に見ておきます。

決算期売上高(千円)経常利益(千円)親会社株主帰属当期純利益(千円)EPS(円)ROE(%)自己資本比率(%)従業員数(名)
2021年10月期3,649,639523,679533,05248.138.767.9238
2022年10月期2,718,380△209,005△871,190△79.7855.4258
2023年10月期2,715,2624,378,258818,40674.9514.750.1211
2024年10月期4,755,2381,275,922319,68129.285.248.1249
2025年10月期12,302,6884,947,609205,84218.853.147.1329

この表のポイントは2つです。

1つ目は、売上高と経常利益がまったく連動していないことです。2023年10月期は売上高が前期からほぼ横ばい(2,718百万円→2,715百万円)なのに、経常利益は△209百万円から4,378百万円に跳ねています。ファンドの投資先売却益が入った年だからです。

2つ目は、利益が出ている年ほどEPSが小さくなっていることです。2025年10月期は経常利益4,947百万円という過去最大級の数字を出しながら、EPSは18.85円で、経常利益が1,275百万円だった2024年10月期の29.28円を下回っています。ROEも5.2%から3.1%に下がっています。この違和感が、次章以降の主題です。

なお、2025年10月期の株主総利回りは11.9%です(比較指標のTOPIXは211.0%)。同期の最高株価は805円、最低株価は281円でした。

2-4. 中期経営計画

2026年1月27日に、2026年10月期から2029年10月期までの4か年計画が公表されています。

項目内容
最終年度2029年10月期
売上高目標11,985百万円
営業利益率目標12%(金額に直すと1,438百万円)
基本方針コンサルティング事業を主軸としたオーガニックな成長
会社が示すCAGR約30〜40%

会社が別途開示している2026年10月期のコンサルティング事業予想(売上高5,256百万円)を起点にすると、3年で11,985百万円に届くには年率31.6%の成長が必要です。2025年10月期のコンサルティング事業実績4,122百万円を起点にすれば、4年で年率30.6%です。会社が言う「CAGR約30〜40%」と一致するので、この目標の分母はファンド事業を含まないコンサルティング事業だと読むのが自然です。

営業利益の側はもっと距離があります。2026年10月期のコンサルティング事業予想は営業損失493百万円ですから、3年で1,931百万円の改善が必要になります。

3. 決算ハイライト(2026年10月期 第3四半期累計)

2026年9月14日に発表された、2025年11月1日〜2026年7月31日の9か月間の累計です。

項目2026年10月期3Q累計(千円)2025年10月期3Q累計(千円)前年同期比
売上高4,171,8178,370,831△50.2%
売上原価2,477,1293,341,244△25.9%
売上総利益1,694,6885,029,586△66.3%
販売費及び一般管理費1,379,9051,866,668△26.1%
営業利益314,7833,162,918△90.0%
経常利益289,8973,154,726△90.8%
四半期純利益234,0213,091,312△92.4%
非支配株主に帰属する四半期純利益277,5433,112,978△91.1%
親会社株主に帰属する四半期純損失△43,522△21,666損失拡大
1株当たり四半期純損失△3.98円△1.98円

財政状態とその他の主要数値は次のとおりです。

項目2026年7月31日2025年10月31日
総資産13,433,115千円14,425,030千円
現金及び預金4,158,817千円5,843,887千円
営業投資有価証券6,519,129千円6,219,936千円
純資産11,554,581千円11,892,298千円
うち非支配株主持分4,723,866千円4,997,133千円
自己資本6,716,968千円6,795,360千円
自己資本比率50.0%47.1%
有利子負債(長期借入金+1年内返済分)612,600千円777,000千円

用語メモ:この四半期にキャッシュ・フロー計算書はありません 第1四半期と第3四半期は、四半期連結キャッシュ・フロー計算書を作成しない会社が多く、同社もそうしています。注記で開示されているのは減価償却費53,607千円とのれん償却額23,065千円だけです。したがって「現金が16億円減った」という事実は貸借対照表からしか読めず、その内訳は次の決算を待つことになります。

ここで早速、見え方が誤解を生む数字が3つ出てきます。

(1)自己資本比率47.1%→50.0%の改善は、財務の改善ではありません。 自己資本は6,795百万円から6,717百万円へ、むしろ78百万円減っています。比率が上がったのは、分母の総資産が991百万円減ったからです。現金が1,685百万円減り、非支配株主(ファンドのLP投資家)への分配でバランスシートが縮んだ結果です。

(2)売上高50.2%減は、コンサルティング事業が半減したという意味ではありません。 後で分解しますが、コンサルティング事業の売上高は逆に16.4%増えています。減ったのはファンド事業です。

(3)四半期純利益は2億3,402万円の黒字ですが、EPSは△3.98円です。 黒字なのにマイナスのEPSが並ぶのは誤植ではありません。次章の主題です。

4. 深掘り①:営業利益の「持ち主」を分ける

4-1. 営業利益3億1,478万円から、親会社の取り分がマイナスになるまで

損益計算書の下のほうを、丁寧に降りてみます。

段階金額(千円)
営業利益314,783
経常利益289,897
税金等調整前四半期純利益294,655
法人税等60,634
四半期純利益234,021
非支配株主に帰属する四半期純利益277,543
親会社株主に帰属する四半期純損失△43,522

検算は簡単です。277,543 +(△43,522)= 234,021 で、四半期純利益に一致します。

つまり、グループ全体では2億3,402万円の黒字なのに、そのうち2億7,754万円が「他人の分」であり、株主であるあなたの取り分は4,352万円のマイナスという構造です。

用語メモ:非支配株主に帰属する当期純利益とは 連結決算では、100%子会社でない会社の利益も、いったん全額をグループの利益として計上します。そのうえで、外部の株主が持っている分を「非支配株主に帰属する当期純利益」として差し引き、残りを「親会社株主に帰属する当期純利益」とします。上場会社のEPSやPERは、この「親会社株主に帰属する」ほうの数字で計算されます。 同社の場合、この「外部の株主」の正体は、ブルパス・キャピタルが運営する投資事業有限責任組合に出資しているLP投資家です。ファンドが儲けた分は、ほぼそのまま彼らのものになります。

貸借対照表を見ると、この構造はもっとはっきりします。

項目金額(千円)純資産に占める割合
自己資本(株主資本+その他の包括利益累計額)6,716,96858.1%
新株予約権113,7451.0%
非支配株主持分4,723,86640.9%
純資産合計11,554,581100.0%

純資産115億円のうち、41%にあたる47億円は株主のものではありません。 資産側で対応するのは営業投資有価証券65億円(ファンドの保有株式)です。

4-2. 前期はもっと極端でした

この構造は今期に始まったものではありません。2025年10月期の通期で見ると、歪みはさらに大きくなります。

項目2025年10月期通期(千円)
売上高12,302,688
営業利益4,945,304
当期純利益4,686,344
非支配株主に帰属する当期純利益4,480,502
親会社株主に帰属する当期純利益205,842

営業利益49億4,530万円に対し、親会社株主の取り分は2億584万円、**わずか4.2%**です。営業利益率40.2%という数字とROE3.1%という数字が同居しているのは、このためです。

「営業利益率40%のコンサルティング会社」という読み方は、この会社には当てはまりません。 営業利益率が高い年は、ファンドがEXITした年というだけの意味しか持ちません。

参考までに、2025年10月期のファンド事業の主要顧客(=投資先の売却先)は、伊藤忠建材株式会社3,100百万円、株式会社223が2,792百万円、明和産業株式会社1,490百万円と開示されています。合計7,382百万円で、ファンド事業売上8,180百万円の9割を説明できます。つまり前期の売上高123億円の6割は、この3件の売却で立った数字です。

4-3. 今期のファンド事業の中身は「配当1件」だけ

今期の第3四半期累計のファンド事業売上は700,003千円ですが、これは第1四半期に一度だけ発生したものです。

期間ファンド事業の売上高(千円・累計)ファンド事業の営業利益(千円・累計)
第1四半期累計700,003628,260
第2四半期累計700,003542,597
第3四半期累計700,003444,596

売上高が3つとも同じ数字であることに注目してください。第2四半期と第3四半期のファンド事業の売上高はゼロです。 累計の営業利益だけが628百万円→542百万円→444百万円と減っているのは、売上がない一方でファンドの運営費用だけが出ているからです。差し引くと、第2四半期単独が△85,663千円、第3四半期単独が△98,001千円になります。

この700百万円の中身も、会社が別途開示しています。2026年3月17日の「(開示事項の経過)配当金の受領に伴う損益の計上に関するお知らせ」によれば、投資先から受領した配当金による影響額は、連結売上高700百万円、連結営業利益700百万円、親会社株主に帰属する当期純利益187百万円でした(個別決算では投資事業組合運用益79百万円)。

売上高と営業利益が同額ということは、この700百万円には原価も販管費も付いていないということです。そして最終的に株主に届くのは187百万円、**26.7%**です。

ここから逆算すると、ファンドの配当がなかった場合の第3四半期累計の親会社株主帰属損益は、△43,522千円 - 187,000千円 = 約△230百万円だったことになります(筆者の差し引きであり、会社が開示している数字ではありません)。

5. 深掘り②:累計を四半期に割り戻す

5-1. なぜ割り戻す必要があるのか

同社は四半期ごとの単独業績を開示していません。開示されるのは累計だけです。しかし前章で見たとおり、この会社の損益は「回収がいつ来たか」でしか動きません。累計を眺めていても、直近3か月に何が起きたかは絶対に分かりません。

そこで、各四半期の短信に載っている累計値から前四半期の累計値を引いて、単独四半期を筆者が算出します。まず検算です。 2025年10月期の4四半期の合計が通期の開示値と一致するかを確認しました。

科目4四半期の合計(千円)通期の開示値(千円)
売上高12,302,68812,302,6880
売上原価4,770,8184,770,8180
売上総利益7,531,8697,531,8690
販売費及び一般管理費2,586,5652,586,5650
営業利益4,945,3044,945,3040

全科目で一致しました。1科目だけでなく全科目で合わせると、転記ミスはほぼ排除できます。

用語メモ:累計しか開示されない会社の読み方 四半期開示が「累計」だけの会社は珍しくありません。この場合、読者側で「今回の累計 - 前回の累計」を計算すれば、その3か月だけの数字が手に入ります。他の銘柄でも同じことができます。確認のコツは、4四半期分を足して通期の開示値に一致するかを検算することです。一致しなければ、どこかで数字を取り違えています。

5-2. 直近7四半期の連結業績(筆者の差し引き)

3か月売上高(千円)売上総利益(千円)粗利率販管費(千円)営業利益(千円)
2024年11月〜2025年1月926,837262,97928.4%600,067△337,088
2025年2月〜4月4,769,1903,523,59673.9%735,3862,788,209
2025年5月〜7月2,674,8041,243,01146.5%531,215711,797
2025年8月〜10月3,931,8572,502,28363.6%719,8971,782,386
2025年11月〜2026年1月1,891,3371,037,00754.8%401,651635,356
2026年2月〜4月1,280,071495,32738.7%483,68111,646
2026年5月〜7月1,000,409162,35416.2%494,573△332,219

この表のポイントは3つです。

(1)直近3か月は営業赤字3億3,222万円です。 第3四半期累計では営業利益3億1,478万円の黒字ですが、その黒字はすべて第1四半期のファンド配当で作られたもので、直近の3か月は3億円超の赤字でした。「累計で黒字」という見出しだけを見ると、この事実は見えません。

(2)前期の業績は極端にデコボコしています。 2024年11月〜2025年1月は営業赤字3億3,709万円、その次の3か月は営業黒字27億8,821万円です。同じ会社の隣り合う3か月で、営業損益が31億円動いています。 前期の通期営業利益49億円という数字を「四半期あたり12億円」と読むのは、この会社では的外れです。

(3)粗利率54.8%→38.7%→16.2%という急落は、本業の採算悪化だけを意味しません。 第1四半期には原価ゼロのファンド配当700百万円が乗っているためです。これを除くと第1四半期の粗利率は28.3%になり、ようやく他の四半期と比較できる形になります。

5-3. コンサルティング事業だけを取り出すと何が起きたか

ファンド事業の売上が第2四半期以降ゼロで、その700百万円に原価が付いていないことが分かっているので、コンサルティング事業だけの粗利を復元できます。

3か月売上高(千円)売上原価(千円)売上総利益(千円)粗利率
2025年11月〜2026年1月1,191,334854,329337,00528.3%
2026年2月〜4月1,280,071784,744495,32738.7%
2026年5月〜7月1,000,409838,056162,35416.2%

ここに、この会社の本質が出ています。売上高は3か月で1,280百万円から1,000百万円へ21.8%減りましたが、売上原価は784百万円から838百万円へ、むしろ6.8%増えています。

コンサルティング会社の売上原価は、その多くがコンサルタントの人件費です。人は月末に辞めてくれませんから、案件が減っても原価は減りません。売上が2億8,000万円減って原価が5,300万円増えれば、粗利は3億3,000万円吹き飛びます。実際、売上総利益は495百万円から162百万円に減りました。

第2章で立てた軸に戻ります。「先に自腹を切って、成果が出た分だけ後からもらう会社」の弱点は、まさにここに出ます。 人はすでに雇っていて、無償の見極めフェーズにも人が張り付いています。回収が来ない3か月は、費用だけがまるごと損益計算書に残ります。

5-4. サービス別の売上を四半期に割る

短信には、コンサルティング事業のサービス別売上高が累計で開示されています。これも差し引いて単独四半期にします。内訳の合計と開示されている合計の差は最大2千円で、千円未満の切り捨てによる誤差の範囲です。

サービス2025年11月〜2026年1月2026年2月〜4月2026年5月〜7月直近3か月の対前年同期(前年=100)
固定報酬型コンサルティング842,322844,551761,210115.6%
成果報酬型コンサルティング251,522250,289111,19967.1%
その他97,488185,232128,001107.9%
合計1,191,3341,280,0701,000,410106.1%

(単位:千円。筆者が累計から差し引いて算出)

直近3か月の落ち込みは、成果報酬型が1億1,120万円と、第1四半期・第2四半期の2億5,000万円台の半分以下になったことが大きな要因です。もっとも、前期も同じ四半期に283百万円から166百万円へ落ちているので、この時期に成果報酬型が細るのは同社の季節性である可能性もあります。前年同期比で見れば67.1%ですから、季節性だけでは説明しきれない減少であることも事実です。

一方、固定報酬型は直近3か月でも761百万円と前年同期比15.6%増を確保しています。会社が「成果報酬型の立て直し」と「固定報酬型の拡充」を両輪に掲げているとおり、置き換えは進んでいます。ただし置き換えのスピードは、成果報酬型が落ちるスピードに届いていません。

5-5. セグメント利益も四半期に割る

3か月コンサルティング事業(千円)ファンド事業(千円)合計=連結営業利益(千円)
2024年11月〜2025年1月△157,423△179,665△337,088
2025年2月〜4月△299,8493,088,0592,788,209(差1千円)
2025年5月〜7月△374,4441,086,241711,797
2025年8月〜10月△236,0982,018,4841,782,386
2025年11月〜2026年1月7,096628,260635,356
2026年2月〜4月97,308△85,66311,646
2026年5月〜7月△234,216△98,001△332,219

セグメント利益の合計は各四半期で連結営業利益と一致します(百万円未満の切り捨てにより最大1千円のずれがあります)。

この表を見ると、コンサルティング事業は今期に入って明確に改善していたことが分かります。前期は4四半期すべてが営業赤字で、合計△1,067百万円でした。今期は第1四半期が+7百万円、第2四半期が+97百万円と黒字転換しています。

ところが第3四半期単独で△234百万円と、前期の最悪の四半期(△374百万円)に近い水準まで戻ってしまいました。

6. 「業績予想は非開示」なのに、通期予想は出ている

6-1. 開示されていない予想と、開示されている予想

短信には次のように書かれています。

当社グループが出資している投資事業有限責任組合の運用による損益について、発生時期及び金額の合理的な予測が困難であることを踏まえ、2026年10月期の連結業績予想は、開示しておりません。

ここだけ読むと、この会社は何の見通しも出していないように見えます。実際、株価情報サイトの「会社予想PER」や「会社予想EPS」は空欄になります。

しかし、コンサルティング事業についての通期予想は、数字で開示されています。 2025年10月期の通期決算短信の「今後の見通し」と、2026年6月15日の第2四半期決算説明資料の両方に載っています。

項目2025年10月期実績2026年10月期予想2026年10月期3Q累計実績
コンサルティング事業 売上高4,122百万円5,256百万円3,471百万円
うちプロレド単体3,580百万円4,641百万円
うちナレッジリーン544百万円615百万円
コンサルティング事業 営業利益△1,067百万円△493百万円△129百万円
うちプロレド単体△1,102百万円△553百万円
うちナレッジリーン65百万円80百万円

さらに2025年10月期の通期短信には、「親会社株主に帰属する当期純損失521百万円」という2026年10月期の見通しまで書かれています。

つまり正確には、「ファンドの損益が読めないので連結の数字は出さないが、コンサルティング事業だけなら通期でこうなる見込み」という予想は出ている、ということになります。

6-2. 進捗率を読む

売上高の進捗率は、3,471百万円 ÷ 5,256百万円 = **66.1%**です。単独の進捗率には意味がないので、前年と並べます。前期の第3四半期累計2,982百万円は、通期実績4,122百万円に対して72.4%でした。ただし前期の分母は実績、今期の分母は会社予想なので、性質が違う点には注意が必要です。

営業利益のほうが重要です。通期予想△493百万円に対して3Q累計が△129百万円ですから、会社は残り3か月(2026年8〜10月)で△363百万円の赤字を見込んでいる計算になります。

これには2通りの読み方が成り立ちます。

強気側の読み方: 会社は期初から下期に採用を積み増す前提で予想を置いており、実際に第2四半期時点では採用の遅れで費用が抑制されていました。第2四半期決算説明会で社長は「下期は積極採用していきたい」「あまり意識的に利益を取っていくことは考えていない」と述べています。つまり△493百万円という予想は、意図的に費用を先行させた計画値であり、赤字が悪化しているわけではない、という見方です。

弱気側の読み方: 第3四半期単独ですでに△234百万円の赤字が出ています。残り3か月で△363百万円というのは、そこからさらに悪化する想定です。もし成果報酬型の細りが季節性でなく構造的なものなら、通期予想の△493百万円ですら楽観的だった、という見方も成り立ちます。

同じように、親会社株主帰属損益も並べておきます。3Q累計は△43百万円ですが、これにはファンド配当の寄与187百万円が含まれています。差し引くと約△230百万円です。会社の通期見通し△521百万円に対して、残り3か月で約△290百万円というペースになります(この逆算は筆者の差し引きであり、会社が開示している数字ではありません)。

7. 資本政策と株主還元

同社には株主優待制度がなく、創業以来無配です。したがってこのセクションは「還元」ではなく、**「株主の取り分がどう決まっているか」と「いつ還元の話が始まるのか」**を読むためのものになります。

7-1. 配当方針と、還元が始まる条件

有価証券報告書の配当政策には、次のように書かれています。

当社は、現時点で成長過程にあるため、内部留保の充実を図り、事業拡大と事業の効率化のための投資に充当していくことが株主に対する最大の利益還元につながると考えております。そのため、創業以来配当は実施しておらず、今後においても当面の間は内部留保の充実を図る方針であります。

ここまでは無配企業の定型文ですが、中期経営計画の「株主還元方針」では、還元を検討し始める条件が2つ、数字の形で明示されています。

  1. 株式会社プロレド・パートナーズの単体決算での営業利益の黒字化
  2. グループ全体の連結決算での親会社株主に帰属する当期純利益の黒字化

この2点を充足した場合に、配当または株主優待といった施策を検討する、としています。

現在地を確認します。単体の営業利益は2025年10月期が△1,102百万円、2026年10月期の会社予想が△553百万円です。連結の親会社株主帰属当期純利益は2025年10月期が+205百万円でしたが、これはファンドの売却益がなければ届かない水準で、2026年10月期の見通しは△521百万円です。

2つの条件はどちらも、少なくとも2026年10月期中には満たされない見込みということになります。還元の話が現実になるのは、コンサルティング事業が単体で黒字化してからです。中期経営計画の営業利益率12%という目標は2029年10月期ですから、逆算すると相当先の話になります。

配当の基準日は毎年10月31日(および剰余金の配当の基準日として4月30日)、定時株主総会は事業年度末日の翌日から3か月以内です。無配なので配当目的では意味がありませんが、議決権の基準日として2026年10月31日を逆算しておきます。同日は土曜日なので直前営業日は10月30日(金)、**権利付き最終日は国内株式の決済がT+2であることから10月28日(水)**になります。

7-2. 株主構成

株主名所有株式数(千株)比率(%)
株式会社SHINKインベストメント4,80043.93
株式会社カプセルコーポレーション7206.59
佐谷 進6305.77
日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)5254.81
山本 卓司3553.25
上位10名合計7,82371.61

(2025年10月31日現在。比率は自己株式276,106株を控除して算出)

所有者別では「その他の法人」が53.57%、「個人その他」が34.86%、株主数は2,495人です。自己株式は276,106株(発行済株式総数の2.46%)を保有しており、当事業年度中の取得も処分も消却もありません。

筆頭株主のSHINKインベストメントが43.93%を保有し、代表取締役の佐谷氏個人が5.77%を持っています。

用語メモ:議決権比率の意味 過半数(50%超)を持つと、取締役の選任など普通決議を単独で可決できます。3分の1超(33.3%超)を持つと、定款変更や合併など特別決議を単独で否決できます。SHINKインベストメントの43.93%は、この2つの間にあります。特別決議に対する拒否権は持っている一方、普通決議を単独で通すには他の株主の賛成が必要という水準です。

7-3. 潜在株式(ストックオプション)

回次目的となる株式数行使価額行使期間
第5回254,900株520円2024年10月20日〜2032年10月19日
第6回128,000株547円2026年8月21日〜2034年8月20日
第7回153,700株568円2027年12月20日〜2035年12月19日

(第5回・第6回の株数は2025年12月31日現在。第7回は2026年1月5日の確定開示による)

合計536,600株で、発行済株式総数11,207,700株に対して4.8%です。自己株式を控除した株数に上乗せすると11,364,494株となり、完全希薄化後でも希薄化率は限定的です。

ここで注目すべきは行使価額です。3回とも520円・547円・568円で、後述する現在の株価を大きく上回っています。 短信に「潜在株式調整後1株当たり四半期純利益」が記載されていないのは、希薄化効果を持つ潜在株式が存在しないためです。

これは2通りに読めます。既存株主にとっては、当面の希薄化リスクがないという意味です。一方、会社にとっては、従業員への主要なインセンティブが機能していない状態が続いているという意味になります。第7回が2025年12月に568円で発行された直後に株価が半分近くまで下がっていることを考えると、後者の意味のほうが重いかもしれません。

7-4. ファンドとの資金のやりとり

第2章の軸に戻ると、ファンド事業は「他人の身銭で先に出して、他人が回収する」構造です。これはキャッシュ・フロー計算書にもはっきり出ます。

期間非支配株主からの払込み非支配株主への分配金差引
2025年10月期通期1,350,299千円△5,627,749千円△4,277,450千円
2026年10月期中間155,234千円△719,015千円△563,781千円

前期は営業キャッシュ・フローで5,410百万円が入り、そのうち4,277百万円がLP投資家に出ていきました。財務キャッシュ・フローが△4,623百万円になっているのは、ほぼこれが理由です。

なお、2026年7月10日に「ドルフィン2号投資事業有限責任組合」が組成され、同社は有限責任組合員(LP)として出資しています。運用期間は10年です。今回は自社も資金でコミットする形になりました。会社は2026年10月期の業績への影響を「軽微」としています。

1号ファンドについては、中期経営計画の資料で、累計16社への投資と6社のEXITを実現し、2025年10月末時点で投資残高6,059百万円、ファンド全体で15,434百万円の収益を創出したと説明されています。投資期間は終了済みで、残りの投資先の支援を継続する段階です。

強気側で見れば、EXITが残っている投資先が7〜8社あることになります。 第2四半期決算説明会で社長は「年1、2件ずつは出てくる可能性はある」と述べています。弱気側で見れば、EXITが来た四半期だけ決算が跳ね、来ない四半期は運営費用だけが残るという歪みが、今後も続くということです。そしてEXITが来ても、株主の取り分はその一部でしかありません。

8. 上場維持基準:改善期間の期限は2026年10月31日

同社はプライム市場の上場維持基準のうち、流通株式時価総額の基準を満たしていません。 これは決算そのものより株価の将来を左右しうる論点なので、独立して扱います。

8-1. 適合状況

2026年1月27日に開示された「上場維持基準への適合に向けた計画に基づく進捗状況(改善期間入り)」から、2025年10月末時点の状況を転記します。

項目2025年10月末時点上場維持基準判定
株主数2,495人800人適合
流通株式数42,963単位20,000単位適合
流通株式時価総額2,850百万円10,000百万円不適合
流通株式比率38.3%35.0%適合
1日平均売買代金27百万円(2025年12月末時点)20百万円適合

未達は流通株式時価総額の1項目だけです。会社自身も、流通株式比率は基準を満たしているので「時価総額の向上が必要」だと整理しています。

8-2. 期限と、その後に起きること

開示文には、この先の道筋が明記されています。要点を整理します。

時点内容
2026年10月31日改善期間の期限。この時点で流通株式時価総額基準への適合が確認できない場合、監理銘柄(確認中)に指定される
2030年10月31日計画期間の期限。適合するまでの間、監理銘柄の指定は継続する
2031年5月1日2030年10月31日時点の株券等の分布状況表に基づく審査でも適合が確認できない場合、整理銘柄に指定されたうえで上場廃止

重要な点として、開示文は**「同基準への不適合を理由として上場廃止となることはありません」**(計画期間中は)と明記しています。つまり2026年10月末に間に合わなくても、直ちに上場廃止になるわけではありません。ただし監理銘柄に指定されると、信用取引の新規建てが制限されるなど、需給に影響が出る可能性があります。

8-3. 数字で見た距離

流通株式数42,963単位は4,296,300株です。後述する2026年9月16日の終値313円で計算すると、流通株式時価総額はおよそ1,345百万円になります。基準の10,000百万円までは、まだ7.4倍の距離があります。

基準に届くために必要な株価を逆算すると、10,000百万円 ÷ 4,296,300株 = 約2,328円です。年初来高値が621円(2026年1月9日)ですから、改善期間の残り期間でこの水準に届く可能性は、現実的には極めて低いと考えるのが自然です。本記事の執筆時点(2026年9月17日)で、改善期間の期限まで残り44日です。

なお、開示時点の2,850百万円から逆算すると、2025年10月末の株価はおよそ663円だったことになります。この1年弱で株価が半分以下になったため、基準までの距離はむしろ広がっています。

8-4. 会社が示している打ち手

第2四半期決算説明会で、上場維持に向けた施策を問われた社長は次のように答えています。

まずはコンサルティング事業を伸ばしていくことが一番大事だと思っております。自社株買いや配当政策の話はあるのですが、やはり事業を伸ばしていくことをやっていきたいと思っております。今あるキャッシュ等は、新たな投資等も踏まえて使っていきたいと思っておりますので、それが結果的に上場維持基準に向けた施策になると考えております。今期中には何らかの発表をしたいと思っています。

(書き起こしベース。2026年6月15日開催のオンライン決算説明会)

この発言のとおりに読むなら、自社株買いや配当といった需給・還元の打ち手は当面採らず、事業成長で時価総額を上げるという方針です。ただし「今期中には何らかの発表をしたい」とも述べており、2026年10月期中(=2026年10月31日まで)に何らかの開示が出る可能性は残っています。本記事の執筆時点で、そのような開示は確認できていません。

9. 株価の見方

9-1. 株価に依存する数字(要確認)

以下の数値は株価情報サイト由来のため、公開前に証券会社のツールなどで確定値に差し替えてください。株価の変動により、PBRや時価総額は容易に変わります。

項目基準日
終値313円2026年9月16日
時価総額3,508百万円(筆者算出:313円 × 11,207,700株)同上
BPS(1株当たり純資産)614.45円(筆者算出:自己資本6,716,968千円 ÷ 10,931,594株)2026年7月31日
PBR0.51倍(筆者算出)
PER算出不能(会社予想が非開示、実績も親会社株主帰属が赤字)
年初来高値621円2026年1月9日
年初来安値305円2026年9月15日
信用買残464,900株2026年9月11日
信用売残0株同上

第3四半期決算の発表は2026年9月14日(月)で、その翌営業日の9月15日に年初来安値305円を付けています。ただし、株価がこの水準まで下がった理由が決算にあるかどうかを示す開示はありません。事実として並べるにとどめます。

9-2. 強気に見る材料

  • コンサルティング事業は今期に入って黒字転換の実績がある。 前期は4四半期すべて営業赤字だったものが、第1四半期+7百万円、第2四半期+97百万円と改善した。第3四半期に再び赤字化したが、前期の同じ四半期(△374百万円)よりは改善している
  • 固定報酬型コンサルティングの伸びは本物に見える。 直近3か月単独でも前年同期比15.6%増。累計では前年同期比37.5%増で、成果報酬型からの置き換えは進んでいる
  • 採用費が大きく減っている。 第3四半期累計で712百万円から303百万円へ。一方でコンサルタント在籍数は201名から219名に増えており、採用単価の面では改善している
  • PBR0.51倍で、資産の中身は現金と有価証券が中心。 現金41億円、営業投資有価証券65億円に対し、有利子負債は6億円にすぎない
  • 1号ファンドにEXIT可能な投資先が7〜8社残っている。 EXITが来れば連結業績は跳ね、親会社株主の取り分も増える
  • ドルフィン2号ファンドが2026年7月に組成された。 1号のモデルが継続する前提が整った

9-3. 弱気に見る材料

  • 直近3か月(2026年5〜7月)は連結で営業赤字3億3,222万円。 累計の黒字は第1四半期のファンド配当が作ったもので、直近の実力を示していない
  • コンサルティング事業の粗利率が16.2%まで落ちた。 売上が21.8%減る一方で売上原価(人件費が中心)は6.8%増えており、売上変動に対する損益の感応度が高い
  • 成果報酬型コンサルティングの縮小が止まっていない。 直近3か月単独で前年同期比67.1%。インフレによる値上げが続く限り「コスト削減額に連動して報酬を受け取る」モデルが成立しにくいという構造要因は、会社自身が認めている
  • 会社のコンサルティング事業通期予想は営業損失493百万円、親会社株主帰属当期純損失521百万円。 ファンドを除けば、今期は最終赤字を見込んでいる
  • 営業利益が出ても、株主の取り分は限定的。 前期は営業利益49億円に対し親会社株主の取り分2億円(4.2%)。ファンドのEXITは株価材料になりうるが、EPSへの寄与は見た目より小さい
  • 流通株式時価総額の基準までの距離が7.4倍。 2026年10月31日の改善期間期限に間に合う可能性は低く、監理銘柄(確認中)への指定が現実的なシナリオとして視野に入る
  • 配当・株主優待が始まる条件(単体営業黒字+連結最終黒字)は、会社予想ベースでは今期中に満たされない
  • ストックオプションの行使価額(520円〜568円)が株価を大きく上回っている。 従業員へのインセンティブが機能しにくい状態が続いている
  • 中期経営計画の目標(2029年10月期に売上11,985百万円、営業利益率12%)は、年率31.6%の成長と1,931百万円の利益改善を同時に要求する

9-4. この銘柄で最も判断が割れる点

強気側と弱気側のどちらを取るかは、結局のところ次の1点に集約されます。

「ファンド事業をどう評価するか」です。

ファンド事業を評価に含めるなら、この会社は営業利益率40%の年を作れる会社で、EXIT待ちの投資先を7〜8社抱え、2号ファンドまで立ち上げた成長企業に見えます。

ファンド事業を評価から外すなら、この会社は売上52億円・営業損失4.9億円のコンサルティング会社で、時価総額35億円が妥当かどうかを、そのコンサルティング事業だけで判断することになります。

判断は読者に委ねます。ただ、どちらの立場を取るにしても、連結の売上高・営業利益・営業利益率をそのまま使うことだけは避けるべきだというのが、この記事で一貫して示したかった点です。

10. 今後のカレンダーと見るべきKPI

10-1. カレンダー

時期内容
2026年10月28日(水)2026年10月31日基準日に対する権利付き最終日(無配のため、意味があるのは株主総会の議決権のみ。筆者がT+2で逆算)
2026年10月31日(土)事業年度末。同時に、プライム市場の上場維持基準(流通株式時価総額)の改善期間の期限
2026年12月中旬(前期は12月15日)2026年10月期 通期決算発表。連結の年間業績と、コンサルティング事業が会社予想(売上5,256百万円・営業△493百万円)に届いたかが確定する
2027年1月下旬(前期は1月27日)定時株主総会、有価証券報告書の提出、上場維持基準への適合に向けた計画の進捗状況の開示

会社は第2四半期説明会で「今期中には何らかの発表をしたい」と述べており、上場維持基準に関連する開示が2026年10月期中に出る可能性があります。

10-2. 見るべきKPI

KPI直近の値見方
コンサルティング事業の単独四半期営業損益2026年5〜7月 △234百万円累計ではなく、差し引いた単独四半期で追う。第1四半期+7百万円、第2四半期+97百万円からの反落が一時的かどうか
成果報酬型コンサルティングの単独四半期売上高2026年5〜7月 111百万円前期の同じ四半期166百万円と比べる。季節性か構造要因かの判定材料
固定報酬型コンサルティングの単独四半期売上高2026年5〜7月 761百万円800百万円台を回復できるか
コンサルティング事業の粗利率(筆者の復元)2026年5〜7月 16.2%売上原価がほぼ固定なので、売上の戻りがそのまま粗利率に出る
コンサルタント在籍数219名(固定報酬型180名/成果報酬型39名)「下期は積極採用」と会社が述べた分が実現しているか
採用費3Q累計 303百万円(前年同期712百万円)増やせば当期利益を圧迫し、増やさなければ来期の売上が伸びない
非支配株主に帰属する四半期純利益3Q累計 277百万円連結利益のうち株主の取り分でない部分の大きさ
ファンド事業の売上高3Q累計 700百万円(第2・第3四半期はゼロ)EXITまたは配当が発生した四半期にだけ立つ
現金及び預金4,158百万円(前期末5,843百万円)2号ファンドへの出資と採用投資の原資
流通株式時価総額約1,345百万円(株価313円ベース・筆者算出)基準10,000百万円までの距離

11. 3行まとめ

  • 2026年10月期第3四半期累計は売上高4,171百万円(前年同期比50.2%減)、営業利益314百万円(同90.0%減)、親会社株主に帰属する四半期純損失43百万円。営業利益が出ているのに最終赤字なのは、連結子会社であるファンドの利益の大半が外部のLP投資家(非支配株主)のものだからです。
  • 累計を差し引くと、直近3か月(2026年5〜7月)は連結で営業赤字3億3,222万円、コンサルティング事業だけでも営業赤字2億3,422万円でした。売上が21.8%減る一方、人件費中心の売上原価は6.8%増えたことが直接の原因です。
  • 連結業績予想は非開示ですが、コンサルティング事業の通期予想(売上5,256百万円・営業損失493百万円・親会社株主帰属当期純損失521百万円)は別途開示されています。加えて、プライム市場の流通株式時価総額基準の改善期間が2026年10月31日に期限を迎え、基準までの距離は株価ベースで7.4倍あります。

本記事は、決算短信等の公開情報をもとに、生成AIを執筆補助として用いて作成しています。論点の選定・構成の判断、および記載した数値と一次情報との照合は筆者が行っています。

本記事は特定の銘柄の売買を推奨するものではなく、投資勧誘・投資助言を目的としたものでもありません。

本記事で使用した数値の出典は次のとおりです。連結・単体の損益および財政状態、セグメント情報、サービス別売上高、コンサルタント在籍数、採用費は、株式会社プロレド・パートナーズの2026年10月期第1四半期・第2四半期(中間期)・第3四半期の各決算短信、および2025年10月期通期決算短信(いずれも原文PDF)から転記しました。5期の経営指標、大株主の状況、所有者別状況、新株予約権の内容、配当政策、株主に対する特典の不在は、第18期(2024年11月1日〜2025年10月31日)有価証券報告書から転記しました。上場維持基準の適合状況は2026年1月27日開示「上場維持基準への適合に向けた計画に基づく進捗状況(改善期間入り)」、中期経営計画の数値目標および株主還元方針は同日開示「中期経営計画の策定に関するお知らせ」の添付資料、コンサルティング事業の通期予想は2026年6月15日開示「2026年10月期 第2四半期決算説明資料」および2025年10月期通期決算短信の「今後の見通し」、ファンド配当の損益内訳は2026年3月17日開示「(開示事項の経過)配当金の受領に伴う損益の計上に関するお知らせ」、ドルフィン2号ファンドの概要は2026年7月10日開示「ファンドへの出資に関するお知らせ」、第7回新株予約権の内容は2025年12月19日および2026年1月5日の各開示によります。

単独四半期の損益(連結・セグメント別・サービス別)、コンサルティング事業の粗利率、ファンド配当を除いた親会社株主帰属損益、流通株式時価総額、基準到達に必要な株価、中期経営計画の必要成長率、BPS・PBR・時価総額、権利付き最終日は、いずれも筆者が公開情報から差し引き・逆算したもので、会社が開示している数値ではありません。 2025年10月期については、4四半期の合計が通期の開示値と全科目で一致することを確認しています。千円未満・百万円未満の切り捨てにより、内訳の合計と開示値の間に最大2千円の差が生じている箇所があります。

株価・時価総額・PBR・年初来高値安値・信用残は、株価情報サイト由来の報道ベースの数値です。キャッシュの日付が古い可能性があるため、必ず証券会社のツール等でご確認ください。

2026年10月期第3四半期については、決算補足説明資料が作成されておらず、決算説明会も開催されていません(短信の表紙に「補足資料あり:無」「説明会開催の有無:無」と記載)。したがって本記事は、第3四半期に関する会社の追加説明・質疑応答を一切反映していません。 本文中の社長発言は、いずれも2026年6月15日開催の第2四半期決算説明会の書き起こし(2026年6月17日開示「2026年10月期 第2四半期 決算説明会レポート」)に基づく書き起こしベースです。

ファンド配当を除いた親会社株主帰属損益(約△230百万円)および残り3か月の想定赤字幅(約△290百万円)は筆者の推測による逆算であり、会社の開示に基づくものではありません。 会社IRへの確認、または2026年12月の通期決算での検証をおすすめします。

本記事では、有価証券報告書の「事業等のリスク」「設備の状況」「コーポレート・ガバナンスの状況等」、および連結財務諸表の注記の大部分には踏み込んでいません。また、第2四半期時点の中間連結キャッシュ・フロー計算書は参照していますが、第3四半期のキャッシュ・フローは計算書が作成されていないため扱っていません。

記載内容の正確性・完全性には注意を払っていますが、誤りや情報の陳腐化が含まれる可能性があり、これを保証するものではありません。本記事の情報を利用したことにより生じたいかなる損害についても、筆者は一切の責任を負いません。投資の最終判断は、必ずご自身で一次情報(会社IRサイト・EDINET等)をご確認のうえ、自己責任で行ってください。

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