本記事は2026年10月時点の公開情報に基づく個人の分析メモです。執筆には生成AIを利用していますが、数値は筆者が一次情報と照合しています。特定銘柄の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。
この記事でわかること
- 2026年10月20日15時40分に発表された2027年3月期の上半期(2026年3月16日〜9月15日)は、売上高が7.7%増えたのに営業利益は34.4%減りました。分解すると、増収の効果(約+64百万円)を粗利率の低下(約△113百万円)が打ち消した形です
- 主力の金属製品事業のセグメント利益率は、6四半期続けて前年同期を下回っています(直近の6〜9月は15.4%→11.4%)。6〜9月だけを取り出すと、売上は△2.3%、営業利益は△46.8%でした
- 会社は通期予想(営業利益3億90百万円)を据え置きました。上半期の実績を引くと、下期に前年下期の約3.1倍の営業利益(約2億56百万円)を置いている計算です。過去2期、同じ時点の予想が置いた下期の営業利益は、実際には53.5%・29.8%しか届いていません
- 下期の販管費が前年下期と同額だとすると、予想に届くには下期の売上総利益率が約34.7%必要です。直近5つの半期で最も高かった半期(32.8%)を上回る水準です。会社は据え置きを伝える段落で、10月からの国内の価格改定に触れています
- 年間配当は70円から60円に下がる予想で、同日に上限3万株・6,000万円の自己株式取得枠も決議されました。株主名簿の上位は、約18%ずつの2株主と、最大の販売先でもある問屋(約9.5%)で占められています。大量保有報告書の提出者(共同保有で21.03%)は、保有目的に「株主還元や役員選任などの提案」を検討する可能性を書いています
- 帳簿上のPBRは約0.45倍ですが、土地は再評価後の帳簿価額が時価を約27.8億円上回っています。この差を税効果込みで差し引くと、PBRは約0.55倍になります(筆者の試算)
1. スーパーツールはどんな会社か
1-1. 鉄を叩いて工具を打つ鍛冶屋が、問屋に卸している
スーパーツールは大阪・堺に本社工場を持つ工具メーカーです。1918年の創業から、鉄を熱して叩いて形を作る「鍛造(たんぞう)」で工具を作ってきました。主な製品は、配管工事で使うレンチ類、機械のメンテナンスで部品を抜き取るプーラ類、鋼材を吊り上げるときに挟む「吊クランプ」、工場や現場で使う小型のクレーン類です。
この会社を一言で言うなら、**「鉄を叩いて工具を打つ鍛冶屋が、できた工具の半分超を2軒の問屋に卸している会社」**です。
町の鍛冶屋を思い浮かべてください。鍛冶屋は鉄を仕入れ、炉に火を入れて、職人が叩いて道具に仕上げます。できた道具は自分で一軒一軒の大工に売り歩くのではなく、問屋に卸し、問屋が全国の金物屋の棚に並べます。スーパーツールでいえば、問屋にあたるのが工具の卸売大手のトラスコ中山と山善です。有価証券報告書(以下、有報)によると、2026年3月期の売上高に占める割合はトラスコ中山が28.9%、山善が16.7%で、2社で金属製品事業の売上の53.9%(筆者の計算)にあたります。
この例えで、強みと弱みが同じ一文から出てきます。
- 強み:100年以上続く鍛造の技術と自前の工場(鍛冶場)を持ち、鍛造から機械加工・熱処理・仕上げまでを一貫して自社でこなせる。吊クランプのように「落ちたら事故になる」道具では、作り手の名前が売り物になる
- 弱み①:鉄・電気・外注の値段は自分で決められない。問屋に卸す値段(卸値)を書き換えるには時間がかかるので、原価が先に上がると、その間の差は鍛冶屋がかぶる
- 弱み②:鍛冶場は人と設備を抱えた固定費のかたまりで、量が落ちても費用はあまり減らない。いまはその鍛冶場を建て替えている最中でもある
この記事では、弱み①が上半期の減益の大半を説明し(3章)、会社が下期に置いた予想の重さを決め(4章)、弱み②が工場の建て替え費用と資金の使い道に出てくる(5章)ことを見ていきます。
用語メモ:スーパーツールの決算期は3月16日から翌年3月15日までです。「2027年3月期」は2026年3月16日〜2027年3月15日を指します。本記事では四半期を「3〜6月」(3月16日〜6月15日)、「6〜9月」(6月16日〜9月15日)、「9〜12月」、「12〜3月」と呼びます。カレンダーの月とは半月ずれている点にご注意ください。
1-2. 事業の構造
セグメント(事業区分)は「金属製品事業」と「環境関連事業」の2つです。環境関連事業は、子会社のスーパーツールECOが手がける太陽光発電所(主に水上に浮かべるタイプ)の施工と部材の販売、それに当社の太陽光発電所3か所の売電です。施工・販売は2024年12月に撤退を決め、受注済みの案件を2028年までに終える方針です。売電は続けます。
| 区分 | 2026年3月期 売上高 | セグメント利益 | 2027年3月期上半期 売上高 | セグメント利益 |
|---|---|---|---|---|
| 金属製品事業 | 4,600 | 600 | 2,528 | 296 |
| 環境関連事業 | 836 | 90 | 439 | 48 |
| 全社費用など(調整額) | ― | △403 | ― | △210 |
| 連結 | 5,437 | 287 | 2,968 | 133 |
(単位:百万円、百万円未満切り捨て。出典:決算短信のセグメント情報)
この表のポイントは2つです。1つ目は、利益のほぼすべてが金属製品事業から出ていて、そこから全社費用(管理部門の費用など)として年4億円前後が差し引かれていることです。金属製品事業の利益率が数ポイント動くだけで、連結の営業利益は大きく振れます。2つ目は、環境関連事業は撤退中の事業で、上半期の売上4億39百万円の大半は受注済み案件の完成によるものだということです(5章)。
金属製品事業の売上の内訳は、有報の収益認識の注記によると、作業工具が23億87百万円、産業機器(吊クランプ・クレーン・治工具など)が22億12百万円です(2026年3月期)。連結の地域別(顧客の所在地ベース)では日本が47億90百万円、韓国が3億17百万円、その他が3億28百万円で、海外比率は約11.9%(筆者の計算)です。韓国向けは前期比で約17.5%減りました。
用語メモ:「セグメント利益」は事業ごとの営業利益にあたる数字です。どの事業にも割り振れない本社の管理費用(全社費用)は「調整額」として別に差し引かれ、セグメント利益の合計から調整額を引くと連結の営業利益になります。
1-3. 5期の業績推移
| 決算期 | 2022年3月期 | 2023年3月期 | 2024年3月期 | 2025年3月期 | 2026年3月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高(百万円) | 7,957 | 6,981 | 5,853 | 5,241 | 5,437 |
| 経常利益(百万円) | 610 | 538 | 446 | 378 | 300 |
| 純利益(百万円) | 414 | 364 | 305 | △238 | 198 |
| EPS(円) | 203.92 | 162.14 | 131.64 | △101.39 | 84.05 |
| ROE | 4.4% | 3.7% | 2.9% | △2.3% | 1.9% |
| 自己資本比率 | 77.1% | 80.1% | 81.4% | 76.9% | 77.3% |
| 1株配当(円) | 60 | 70 | 70 | 70 | 70 |
| 配当性向(単体) | 30.8% | 46.1% | 57.2% | 64.3% | 86.2% |
| 株主総利回り | 93.6% | 90.5% | 98.1% | 100.9% | 101.7% |
| 同・配当込みTOPIX | 94.8% | 104.5% | 145.9% | 151.9% | 208.0% |
(出典:有報「主要な経営指標等の推移」。売上高・利益は百万円未満切り捨て。配当性向・株主総利回りは提出会社(単体)の数値。2025年3月期の純損失は環境関連事業の撤退損失490百万円による)
この表のポイントは2つです。1つ目は、経常利益が4期連続で減っていることです。売上高は環境関連事業の縮小で2022年3月期から3割以上減りましたが、利益の減り方は環境関連の縮小だけでは説明できません(3章で見るとおり、主力の金属製品事業の利益率も下がっています)。2つ目は、配当を70円で据え置いてきた結果、単体の配当性向が30.8%から86.2%まで上がったことです(6章)。
1-4. 会社予想の達成履歴:期中には動かさず、期末に「差異」を出す
スーパーツールは上半期と通期の予想を期初に出します。過去3期の予想と実績を並べます。
| 対象 | 予想の公表日 | 期中の修正 | 予想(売上/営業利益) | 実績(売上/営業利益) | 達成率(売上/営業利益) | 差異の開示 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2025年3月期 上期 | 2024年4月30日 | なし | 2,960/202 | 2,745/258 | 92.8%/128.0% | なし |
| 2025年3月期 通期 | 2024年4月30日 | 2024年12月27日(6,000/480→5,630/430) | 6,000/480 | 5,241/377 | 87.4%/78.5%(修正後比93.1%/87.7%) | なし |
| 2026年3月期 上期 | 2025年4月25日 | なし | 3,000/260 | 2,756/204 | 91.9%/78.5% | なし |
| 2026年3月期 通期 | 2025年4月25日 | なし | 6,000/485 | 5,437/287 | 90.6%/59.3% | 2026年4月24日(決算と同日) |
| 2027年3月期 上期 | 2026年4月24日 | なし | 2,900/165 | 2,968/133 | 102.3%/81.2% | 2026年10月20日(決算と同日) |
| 2027年3月期 通期 | 2026年4月24日 | ― | 5,500/390 | ― | ― | ― |
(単位:百万円、百万円未満切り捨て。達成率は千円単位の実績から筆者が計算。「差異の開示」欄の「なし」は、筆者が確認した範囲で見当たらなかったという意味)
この表のポイントは2つです。
1つ目は、期中に予想を修正したのは、撤退損失を計上した2024年12月の1回だけだということです。2026年3月期は通期の営業利益が予想を40.7%下回りましたが、期中には修正せず、決算発表と同じ日に「業績予想と実績との差異」を開示しました。業績予想の修正の開示が義務になるのは、売上高で10%、利益で30%以上ずれる見込みになったときです。この会社の上半期時点の「据え置き」は、会社の見通しについてあまり多くの情報を持っていない、と読むのが自然です。
2つ目は、上振れした年もあることです。2025年3月期の上期は営業利益が予想を28.0%上回りました。「いつも下に外れる会社」と決めつけることはできません。ただし通期で見ると、直近2期はどちらも予想を下回っています。
今期の期初予想は、前期実績に対して売上高+1.2%、営業利益+35.5%です。前期の期初予想は売上高+14.5%、営業利益+28.6%でした。今期は売上の伸びをほとんど置かず、利益率の回復を置いた予想だと言えます。この「利益率の回復」が下期にどれだけ求められているかを、4章で計算します。
用語メモ:業績予想の修正の適時開示は、売上高で10%、利益で30%の基準に届かなければ出ません。開示が出ていないことは、予想どおりに進んでいることを意味しません。
1-5. 中期経営計画との距離
会社は2024年5月に「中期経営計画2028」を公表し、2029年3月期の目標を売上高70億円、営業利益8億70百万円、経常利益8億40百万円、金属製品事業の売上高65億円としています。
| 項目 | 2026年3月期 実績 | 2027年3月期 会社予想 | 2029年3月期 目標 | 予想から目標までの必要年率 |
|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 5,437 | 5,500 | 7,000 | +12.8% |
| 営業利益 | 287 | 390 | 870 | +49.4% |
| 経常利益 | 300 | 400 | 840 | +44.9% |
| 金属製品事業 売上高 | 4,600 | ― | 6,500 | +12.2%(2026年3月期から3年) |
(単位:百万円。必要年率は筆者の計算)
今回の短信と差異の開示は、中期経営計画には触れていません。また有報では「売上高経常利益率9.2%以上」を経営指標の目標に掲げていますが、2026年3月期は5.5%、今期の会社予想は7.3%、上半期の実績は4.8%(いずれも筆者の計算)です。
2. 上半期決算のハイライト
2-1. 損益
| 項目 | 2026年3月期 上期 | 2027年3月期 上期 | 前年同期比 | 上期予想 | 予想比 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 2,756 | 2,968 | +7.7% | 2,900 | +2.3% |
| 売上総利益 | 829 | 780 | △6.0% | ― | ― |
| 売上総利益率 | 30.1% | 26.3% | △3.8pt | ― | ― |
| 販管費 | 625 | 646 | +3.3% | ― | ― |
| 営業利益 | 204 | 133 | △34.4% | 165 | △18.8% |
| 経常利益 | 214 | 143 | △33.2% | 170 | △15.7% |
| 特別損失 | 0 | 146 | ― | ― | ― |
| 親会社株主に帰属する中間純利益 | 148 | △16 | ― | 20 | ― |
| 1株当たり中間純利益(円) | 62.78 | △7.02 | ― | 8.48 | ― |
(単位:百万円、百万円未満切り捨て。増減率・予想比は短信・差異開示の表記)
会社は差異の理由を、売上は「概ね計画どおり」としたうえで、売上総利益が予想を下回った原因として「計画時に想定していた以上の原材料価格やエネルギーコストの上昇、外注費の増加等」を挙げています(差異開示の原文)。鍛冶屋の例えでいえば、鉄と炭と手間賃の値段が、卸値を書き換える前に上がった、ということです。
特別損失1億46百万円は、新工場の建設に伴う既存施設の取り壊しによる固定資産除却損で、3〜6月に計上済みです(7月16日に開示)。
2-2. 税金:税引前は赤字なのに、税金が1,312万円
上半期の税金等調整前中間純損失は3百万円の赤字でしたが、法人税等は13百万円でした。法人税、住民税及び事業税が2百万円、法人税等調整額(税効果の調整)が10百万円です。利益が小さいときは、住民税均等割のように利益に関係なくかかる税金の比重が大きくなります。2026年3月期の有報の税率差異の注記では、住民税均等割が3.4ポイント、交際費等が0.6ポイント負担率を押し上げていました。
もう1つ、貸借対照表の繰延税金資産は1億02百万円から48百万円へ53百万円減りましたが、損益計算書の法人税等調整額は10百万円です。差の約43百万円は、投資有価証券の値上がり(評価差額金の増加93百万円)にかかる税効果が、繰延税金資産と相殺されて表示されている分で説明できます。93百万円÷(1−31.5%)−93百万円≒43百万円で、10百万円と合わせると53百万円とほぼ一致します(筆者の検算。法定実効税率31.5%を使用)。繰延税金資産の減少の大半は、業績の見通しの変化ではなく、保有株の値上がりによるものです。
用語メモ:繰延税金資産は「将来の税金が減る分」を資産として計上したもので、保有株の値上がり益にかかる将来の税金(繰延税金負債)と相殺して表示されます。保有株が値上がりすると、繰延税金資産が減ったように見えることがあります。
2-3. 財政状態とキャッシュ・フロー
| 項目 | 2026年3月15日 | 2026年9月15日 | 増減 |
|---|---|---|---|
| 現金及び預金 | 1,132 | 1,208 | +75 |
| 製品 | 1,814 | 1,672 | △142 |
| 仕掛品 | 1,542 | 1,190 | △351 |
| 投資有価証券 | 476 | 617 | +141 |
| 前受金 | 291 | 21 | △270 |
| 長期借入金(1年内返済分を含む) | 924 | 851 | △72 |
| 純資産 | 10,322 | 10,329 | +6 |
| 自己資本比率 | 77.3% | 79.9% | +2.6pt |
(単位:百万円、百万円未満切り捨て。長期借入金は筆者の合算)
営業キャッシュ・フローは3億89百万円の収入で、前年同期の2億57百万円を上回りました。ただし中身を見ると、棚卸資産の減少5億27百万円と前受金の減少2億70百万円が大きく動いています。2026年3月期末の連結と単体(親会社だけ)の貸借対照表を比べると、仕掛品は連結15億42百万円・単体12億33百万円、前受金は連結2億91百万円・単体2百万円で、差の3億09百万円・2億89百万円は子会社(主にスーパーツールECO)の分です(筆者の差し引き)。上半期の仕掛品と前受金の減少は、環境関連事業の受注済み案件が完成して売上に振り替わったことによる部分が大きいと考えられます(筆者の推測で、会社は内訳を開示していません)。この動きは撤退中の事業の一度きりのもので、来期以降に繰り返されるものではありません。
自己資本比率の上昇(77.3%→79.9%)は、前受金が減って総資産(分母)が縮んだことによるもので、純資産(分子)はほとんど変わっていません。
3. 深掘り①:売上が増えたのに、なぜ営業利益は3割減ったのか
3-1. 営業利益の減少を3つに分ける
営業利益の増減は、①売上が増えた(減った)ことによる効果(数量効果)、②売上総利益率が動いたことによる効果(率効果)、③販管費の増減、の3つに分けられます。
| 期間 | 売上高の増減 | 数量効果 | 率効果 | 販管費 | 営業利益の増減(実際) |
|---|---|---|---|---|---|
| 上半期(3〜9月) | +211.7(+7.7%) | +63.7 | △113.1 | △20.8 | △70.2 |
| 3〜6月 | +242.6(+17.4%) | +70.0 | △70.4 | △14.0 | △14.4 |
| 6〜9月 | △30.9(△2.3%) | △9.7 | △39.3 | △6.9 | △55.9 |
(単位:百万円。千円単位の短信の数値から筆者が計算し、四捨五入。数量効果=売上高の増減×前年の売上総利益率、率効果=当期の売上高×売上総利益率の差、販管費は増加をマイナスで表示。3項目の合計は実際の増減と一致)
この表のポイントは2つです。
1つ目は、上半期の減益の大半は率効果で説明できることです。売上が7.7%増えたことで64百万円の上積みがありましたが、売上総利益率が30.1%から26.3%に3.8ポイント下がったことで1億13百万円が消えました。鍛冶屋の例えでいえば、たくさん打って卸したのに、鉄と炭と手間賃の値上がりで、1本あたりの儲けが削られたということです。
2つ目は、3〜6月と6〜9月で中身が違うことです。3〜6月は売上が17.4%増え、率効果の悪化を数量効果がほぼ打ち消しました。ところが6〜9月は売上も2.3%減り、営業利益は△46.8%になりました。上半期の「7.7%増収」は3〜6月の伸びで作られていて、直近の3か月は減収減益です。
同じ分解を事業別にも行うと、上半期の営業利益の減少70.2百万円は、金属製品事業△54.7百万円、環境関連事業△13.9百万円、調整額△1.6百万円に分かれます(筆者の計算。合計は実際の減少と一致)。減益の8割近くは主力の金属製品事業から来ています。
用語メモ:「率効果」は売上総利益率(売上に対する粗利の割合)の変化で生じた利益の増減です。原材料が値上がりしたのに販売価格をすぐ上げられないと、売上は増えても率効果がマイナスになります。
3-2. 10四半期を並べる
この会社は四半期ごとの損益を開示せず、3か月・6か月・9か月・12か月の累計だけを開示しています。累計から前の累計を引き算すると、3か月ごとの数字が出ます。
| 四半期 | 売上高 | 売上総利益率 | 販管費 | 営業利益 | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2025年3月期 3〜6月 | 1,286.9 | 33.1% | 324.8 | 100.9 | 7.8% |
| 2025年3月期 6〜9月 | 1,458.6 | 32.5% | 316.9 | 157.6 | 10.8% |
| 2025年3月期 9〜12月 | 1,227.6 | 31.9% | 313.6 | 77.7 | 6.3% |
| 2025年3月期 12〜3月 | 1,268.1 | 29.2% | 330.1 | 40.8 | 3.2% |
| 2026年3月期 3〜6月 | 1,395.5 | 28.8% | 317.9 | 84.7 | 6.1% |
| 2026年3月期 6〜9月 | 1,360.9 | 31.4% | 307.5 | 119.5 | 8.8% |
| 2026年3月期 9〜12月 | 1,508.0 | 24.5% | 314.6 | 54.2 | 3.6% |
| 2026年3月期 12〜3月 | 1,173.0 | 28.7% | 307.3 | 29.5 | 2.5% |
| 2027年3月期 3〜6月 | 1,638.1 | 24.6% | 331.9 | 70.3 | 4.3% |
| 2027年3月期 6〜9月 | 1,330.0 | 28.4% | 314.4 | 63.6 | 4.8% |
(単位:百万円。筆者の差し引き。千円単位の短信の累計値から計算し、四捨五入。2025年3月期・2026年3月期の4四半期の合計は、売上高・営業利益とも通期の開示値と一致)
この表のポイントは3つです。
1つ目は、販管費は四半期あたり3億1千万円前後でほとんど動かず、営業利益は売上総利益率でほぼ決まることです。販管費が一定の会社では、粗利率が1ポイント動くと、四半期の売上13億円前後に対して営業利益が13百万円前後動きます。
2つ目は、6〜9月が1年で最も稼ぐ四半期だったのは2年続けてで、今年はその6〜9月が3〜6月を下回ったことです。過去2年は6〜9月の営業利益(157.6・119.5百万円)が年間で最大でしたが、今年は63.6百万円で、3〜6月の70.3百万円を下回りました。ただし、3〜6月には環境関連事業の売上3億84百万円(受注済み案件の完成)が入っているので、季節の形が崩れたのか、環境関連の完成時期がたまたま3〜6月に寄ったのかは、この表だけでは分けられません。また並べられたのは2年分なので、これを「季節性」とは書かず、「2年続けて」と書いておきます。
3つ目は、12〜3月の営業利益が2年続けて年間で最小で、下期(9〜3月)の営業利益は2年とも上期の半分以下だったことです(2025年3月期は上期の約46%、2026年3月期は約41%)。この形が4章で見る下期予想の重さに直結します。
用語メモ:累計しか開示されない会社では、3か月ごとの数字は自分で引き算して出すしかありません。この記事の四半期の数字は、すべて筆者が短信の累計値から差し引いたものです。
3-3. 金属製品事業の利益率は6四半期続けて前年同期を下回っている
主力の金属製品事業だけを四半期に割ります。
| 四半期 | 2025年3月期 売上高 | 利益 | 利益率 | 2026年3月期 売上高 | 利益 | 利益率 | 2027年3月期 売上高 | 利益 | 利益率 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 3〜6月 | 1,219.0 | 197.0 | 16.2% | 1,121.1 | 168.8 | 15.1% | 1,254.1 | 151.0 | 12.0% |
| 6〜9月 | 1,251.0 | 236.9 | 18.9% | 1,177.5 | 181.9 | 15.4% | 1,274.3 | 145.0 | 11.4% |
| 9〜12月 | 1,181.2 | 173.9 | 14.7% | 1,173.2 | 138.9 | 11.8% | ― | ― | ― |
| 12〜3月 | 1,237.7 | 152.5 | 12.3% | 1,128.6 | 111.4 | 9.9% | ― | ― | ― |
(単位:百万円。筆者の差し引き。セグメント利益の利益率は外部顧客への売上高に対する比率。千円単位から計算し四捨五入)
この表のポイントは2つです。
1つ目は、2026年3月期の3〜6月から今年の6〜9月まで、6四半期続けて利益率が前年同期を下回っていることです。6〜9月で並べると18.9%→15.4%→11.4%で、2年で7.5ポイント下がりました。
2つ目は、今期は売上が戻っているのに、利益率は戻っていないことです。今期の金属製品事業の売上は、3〜6月が前年同期比+11.9%、6〜9月が+8.2%と伸びています。会社の説明でも、作業工具は堅調、吊クランプは前年を上回り、韓国の造船向けの吊クランプは新製品の効果で大きく伸びたとされています。それでも6〜9月のセグメント利益は△20.3%でした。2026年3月期の減益は「売上が落ちたから」という説明もできましたが、今期は量が戻っても利益率が下がり続けていることになります。
会社は原因を原材料価格・エネルギーコストの上昇と外注費の増加と説明しています。鍛冶屋が卸値を書き換える前に、仕入れの値段が先に上がり続けている形です。卸値の書き換え(価格改定)は、海外の一部地域向けが2026年6月、国内が2026年10月に実施されました。国内の価格改定は上半期の数字にはまだ入っていません。
3-4. 2年前の6〜9月と比べる
前年の6〜9月もすでに減益だったので、2年前(2025年3月期)の6〜9月とも比べておきます。
| 比較 | 売上高の増減 | 数量効果 | 率効果 | 販管費 | 営業利益の増減 |
|---|---|---|---|---|---|
| 前年の6〜9月と比べて | △30.9(△2.3%) | △9.7 | △39.3 | △6.9 | △55.9(△46.8%) |
| 2年前の6〜9月と比べて | △128.6(△8.8%) | △41.8 | △54.6 | +2.5 | △94.0(△59.6%) |
(単位:百万円。筆者の計算。2年前比の売上の減少には、2年前の6〜9月に入っていた環境関連事業の売上2億07百万円が今年は55百万円にとどまったことも含まれる)
2年前と比べると、営業利益は6割減りました。販管費は2年前より少なく、減益は売上と粗利率の両方から来ています。
4. 深掘り②:下期に「前年の3倍」を置いた据え置きは、どのくらいの重さか
3章で、上半期の減益は粗利率の低下でほぼ説明でき、直近の6〜9月はむしろ悪化したことを見ました。では、会社が据え置いた通期予想は、残りの下期(2026年9月16日〜2027年3月15日)に何を求めているのでしょうか。
4-1. 予想が置いている下期
通期予想から上半期の実績を引くと、下期に置かれている数字が出ます。
| 項目 | 通期予想 | 上半期実績 | 予想が置いた下期 | 前年の下期(実績) | 必要な前年比 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 5,500 | 2,968.1 | 2,531.9 | 2,680.9 | △5.6% |
| 営業利益 | 390 | 133.9 | 256.1 | 83.7 | +206.1%(約3.1倍) |
| 営業利益率 | 7.1% | 4.5% | 10.1% | 3.1% | ― |
| 経常利益 | 400 | 143.3 | 256.7 | 86.2 | +198.0% |
| 純利益 | 170 | △16.6 | 186.6 | 50.3 | +270.9% |
(単位:百万円。筆者の差し引き。千円単位の実績から計算し四捨五入)
この表のポイントは2つです。
1つ目は、売上は前年下期より5.6%少なくてよい一方、営業利益は約3.1倍、営業利益率は10.1%が求められていることです。環境関連事業の受注済み案件は減っていくので、下期の売上が前年を下回るのは自然です。一方で、3章の10四半期のうち営業利益率が10%を超えたのは2025年3月期の6〜9月(10.8%)の1回だけです。予想は、その最高の四半期に近い利益率を、例年は弱い下期の6か月の平均で出すことを置いています。
2つ目は、予想の「重さ」は売上ではなく利益率の側にあることです。
4-2. 過去2期の同じ時点では、予想が置いた下期にどれだけ届いたか
| 決算期 | 上期決算時点で予想が置いた下期 売上高 | 営業利益 | 営業利益率 | 実際の下期 売上高 | 営業利益 | 達成率(売上/営業利益) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2025年3月期 | 3,254.5 | 221.5 | 6.8% | 2,495.7 | 118.5 | 76.7%/53.5% |
| 2026年3月期 | 3,243.7 | 280.8 | 8.7% | 2,680.9 | 83.7 | 82.7%/29.8% |
| 2027年3月期 | 2,531.9 | 256.1 | 10.1% | ― | ― | ― |
(単位:百万円。筆者の差し引き。2025年3月期は上期決算時点ではまだ修正前の予想。その後2024年12月に下方修正)
この表から言えるのは、過去2期は上期決算の時点で据え置かれた下期の予想に、営業利益で半分前後か、それ以下しか届いていないということです。今期の置き方は、売上の要求が過去2期より大幅に小さい代わりに、営業利益率の要求が過去2期(6.8%・8.7%)より高くなっています。過去2期は「売上が届かず利益も届かなかった」形でしたが、今期は「売上は届いても、利益率が届くか」が問われる形です。
ただし、過去2期とも届かなかったから今期も届かない、とは言えません。今期は国内の価格改定(2026年10月)という、過去2期の下期にはなかった材料があります。逆に言うと、予想は価格改定の効果をかなり大きく見込んでいる、とも読めます。
4-3. 下期の売上総利益率はいくら必要か
販管費が前年下期(6億21百万円)と同じだとすると、予想が置いた下期の営業利益2億56百万円に届くには、下期の売上総利益(粗利)が約8億78百万円、売上総利益率で約34.7%必要です。販管費が今期上期並み(6億46百万円)なら約35.6%です。
過去の半期の売上総利益率と並べます。
| 半期 | 売上総利益率 |
|---|---|
| 2025年3月期 上期 | 32.8% |
| 2025年3月期 下期 | 30.5% |
| 2026年3月期 上期 | 30.1% |
| 2026年3月期 下期 | 26.3% |
| 2027年3月期 上期 | 26.3% |
| 2027年3月期 下期(予想が求める水準) | 約34.7% |
(筆者の計算。予想が求める水準は、下期の販管費を前年下期と同額と置いた場合)
予想が求める下期の売上総利益率は、直近5つの半期で最も高かった2025年3月期の上期(32.8%)も上回ります。 上期の26.3%からは8ポイント以上の改善です。環境関連事業の売上が減り、利益率の高い金属製品事業の比率が上がること(構成の変化)も粗利率を押し上げる方向に働きますが、それを考えても大きな改善を置いていることになります。
4-4. 感応度表:下期の売上と粗利率で、下期の営業利益はどう変わるか
| 下期の売上高\下期の売上総利益率 | 26.3%(前年下期・今期上期並み) | 28.0% | 30.5% | 32.8%(直近5半期の最高) | 34.4% |
|---|---|---|---|---|---|
| 2,400(前年下期比△10.5%) | 9.3 | 50.1 | 110.1 | 165.3 | 203.7 |
| 2,531.9(予想どおり) | 44.0 | 87.1 | 150.4 | 208.6 | 249.1 |
| 2,680.9(前年下期並み) | 83.2 | 128.8 | 195.8 | 257.5 | 300.4 |
(単位:百万円。筆者の試算で、将来の見通しではありません。下期の販管費は前年下期と同額の6億21百万円で固定。売上総利益率の各段階は過去の半期の実績に結びつけ、34.4%は予想どおりの売上で予想の営業利益にわずかに届かない水準として置いた。予想どおりの売上で予想に届くのは約34.7%)
この表のポイントは、会社予想(下期2億56百万円)に届くのは、売上が前年並みに残って粗利率が直近5半期の最高並みに戻るか、売上は予想どおりで粗利率が34%台後半に乗るか、のどちらかに近い形しかないことです。下期の粗利率が前年下期・今期上期と同じ26%台にとどまれば、下期の営業利益は、予想どおりの売上なら予想の約17%、前年並みの売上でも約32%にとどまる計算です。
4-5. 据え置きと並べて書かれた材料:10月の価格改定
差異の開示で会社は、通期予想は前回から変更がないとし、同じ段落で、上期の利益は計画を下回っているが国内の製品で2026年10月から価格改定を実施した、と書いています。価格改定を据え置きの理由だと明言しているわけではありませんが、下期の利益率の改善に関わる材料として会社が並べて書いているのはこの点だけです。短信でも、海外の一部地域向けの価格改定(2026年6月)に触れています。
鍛冶屋の例えでいえば、卸値の書き換えはすでに済ませた、ということです。ただし、価格改定がどのくらいの値上げ幅なのか、問屋の仕入れ(棚の補充)がいつから新しい卸値で動くのかは開示されていません。値上げの直前には問屋が旧価格で買いだめし、改定直後は仕入れが細ることも一般にはありえます(筆者の一般論で、スーパーツールについて会社が説明しているわけではありません)。今期上期の6〜9月が減収だったことと価格改定前の動きの関係も、開示からは分かりません。
4-6. 純利益予想が置いている税金
通期の純利益予想1億70百万円は、上半期に計上した特別損失1億46百万円を差し引いた税引前利益(約2億53百万円)に対し、税負担率約32.9%で出る数字です(筆者の逆算)。前期の税負担率33.6%(有報)とほぼ同じなので、純利益予想は、下期に新たな特別損失をほとんど置いていないと読めます。前期の有報は、工場拡張工事に伴う取り壊し費用について「一部」を今期に計上すると見込んでいました。下期に追加の取り壊し費用が出るかどうかは開示されていません。
4-7. 3つの問いをつなぐ
1章の例えに戻ると、3章と4章は同じ1つの問いの裏表です。「鍛冶屋は、鉄と炭と手間賃の値上がりを、卸値の書き換えでどこまで取り戻せるか」。上半期はその差を鍛冶屋がかぶり、6〜9月はむしろ差が広がりました。会社は下期に、その差をほぼすべて取り戻し、さらに2年前の水準を上回る利益率を置いています。その答えが最初に数字に出るのは、2027年1月の第3四半期決算(9〜12月)です。
5. 環境関連事業の撤退と、鍛冶場の建て替え
5-1. 環境関連事業:受注済み案件の完成で上半期は売上が立った
環境関連事業の上半期の売上は4億39百万円、セグメント利益は48百万円でした。四半期に割ると、3〜6月が売上3億83百万円・利益27百万円、6〜9月が売上55百万円・利益21百万円(筆者の差し引き、百万円未満切り捨て)です。3〜6月に大型の受注済み案件が完成し、6〜9月は売電と小さな案件が中心だったと見られます(筆者の推測)。
2026年3月期の有報によると、環境関連事業の販売先として京セラEPA合同会社が売上高の11.2%(6億9百万円)を占めていました。売電事業の売上は年1億42百万円です。受注済み案件が終われば、環境関連事業の売上は売電の規模(年1億円台前半)に近づいていくことになります。2024年12月の撤退開示では、受注済み案件を2028年までに完了させる予定とされています。
5-2. 鍛冶場の建て替え:投資予定額14億円、完成予定は2026年10月
有報の「設備の新設、除却等の計画」には、本社工場の工場・機器等の新設として、投資予定額14億円、既支払額57百万円(2026年3月15日時点)、着手2024年6月、完成予定2026年10月、資金調達方法「新株発行、借入金」と記載されています。中期経営計画では「機械工場増設」として、最新のマシニングセンタ4台の導入、吊クランプの生産能力の約30%増強、機械加工工程の内製化による生産リードタイムの短縮を掲げています。
9月15日時点の建設仮勘定は87百万円、上半期の有形固定資産の取得による支出は52百万円でした。投資予定額から既支払額を引いた約13億42百万円(筆者の差し引き、百万円未満切り捨て)は、9月15日時点の現金及び預金12億08百万円を上回ります。完成予定時期や支払いのスケジュールが有報の記載から変わったかどうかは、今回の短信には書かれていません。
鍛冶屋の例えでいえば、鍛冶場を建て替えている間は、取り壊しの費用(今期1億46百万円)が先に出て、新しい炉の効果はまだ数字に出ていません。完成後は減価償却費が増える一方、内製化で外注費が減る可能性があります。上半期の減益要因に会社が挙げた「外注費の増加」は、この建て替えが解決しようとしている問題と同じ方向にあります(筆者の整理)。
6. 資本政策と株主還元
6-1. 株主優待
有報の「株式事務の概要」の「株主に対する特典」欄は「なし」です。会社IRサイトの株主還元ページは確認していません。
6-2. 配当:70円から60円へ
| 決算期 | 中間 | 期末 | 年間 | 配当性向(連結) | 配当の決め方 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2022年3月期 | 30 | 30 | 60 | 29.4% | 総合勘案 |
| 2023年3月期 | 35 | 35 | 70 | 43.2% | 総合勘案 |
| 2024年3月期 | 35 | 35 | 70 | 53.2% | 総合勘案 |
| 2025年3月期 | 35 | 35 | 70 | ―(純損失) | 総合勘案 |
| 2026年3月期 | 35 | 35 | 70 | 83.4% | 総合勘案 |
| 2027年3月期(予想) | 30 | 30(予想) | 60 | 83.4%(会社予想EPS 71.95円ベース、筆者の計算) | 総合勘案 |
(単位:円。2022〜2024年3月期の連結配当性向は1株配当÷有報の連結EPSで筆者が計算。2026年3月期・2027年3月期は短信の表記)
有報の配当政策は、将来の事業展開に必要な内部留保を確保しながら、財政状態・利益水準・配当性向などを総合的に考えて配当を決める、という内容です(筆者の要約)。配当性向やDOE(純資産配当率)の数値目標はありません。
この表のポイントは2つです。
1つ目は、利益が4期かけて減る間、配当は70円で据え置かれ、配当性向が上がり続けたことです。2022年3月期に29.4%だった連結配当性向は、2026年3月期に83.4%になりました。
2つ目は、今期の配当予想60円は、会社予想EPS(上半期短信時点で71.95円)に対する配当性向が83.4%で、前期の実績の配当性向83.4%とほぼ同じであることです。会社は配当予想の決め方を説明していないので、前期の配当性向に合わせて置いたのかどうかは分かりません。事実として、今期は営業利益+35.5%の増益予想を出しながら、配当は10円下げています。上半期が純損失で、下期に予想どおりの利益が出なければ、60円でも配当性向は100%を超えます。
中間配当30円は2026年11月16日に支払われます(効力発生日)。期末配当の基準日は2027年3月15日(月)で、権利付き最終日は2営業日前の**2027年3月11日(木)**です(3月決算の会社の感覚で「3月末」と思い込まないようご注意ください)。
用語メモ:DOE(純資産配当率)は、配当総額を純資産で割った比率です。スーパーツールの2026年3月期は約1.6%(筆者の計算。配当総額÷期首・期末の純資産の平均)でした。純資産が厚い会社は、配当性向が高くてもDOEは低く出ます。
6-3. 株数と潜在株式
発行済株式総数は2,366,078株で、2022年6月の第三者割当(281,774株、発行価格2,360円)以降変わっていません。潜在株式(新株予約権・ストックオプション等)はありません(有報の「新株予約権等の状況」が該当なし、短信の潜在株式調整後EPSが記載なし)。役員と従業員には毎年、譲渡制限付株式報酬として自己株式を渡しており、2026年7月には4,817株を1株1,977円で処分しました。これにより9月15日時点の自己株式は400株になっています。
6-4. 自己株式取得枠:上限3万株・6,000万円
10月20日15時40分、決算と同時に自己株式の取得が決議されました。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 取得する株式の総数 | 30,000株(上限、自己株式を除く発行済株式の1.27%) |
| 取得価額の総額 | 60,000,000円(上限) |
| 取得期間 | 2026年10月21日〜2027年4月20日 |
| 取得方法 | 東京証券取引所における市場買付 |
| 理由(要旨) | 株主還元の強化・資本効率の向上・機動的な資本政策 |
上限金額を上限株数で割ると1株2,000円です。10月20日の終値1,946円で3万株を買うと約58百万円なので、株価が2,000円を下回っている限り、金額より先に株数の上限で枠が終わります。
取得期間の営業日は約120日(筆者の計算)で、3万株を均等に買うと1日約250株です。市場での自己株式の取得には、1日の買付数量を直近の平均売買高の25%以内に抑える目安があり、1日約250株をこの範囲に収めるには平均で1日約1,000株の出来高が必要です。2026年9月の出来高は19営業日で計10,100株、1日平均約530株でした(売買が成立したのは16日)。今の出来高の水準のままだと、期間内に上限まで買い切れない可能性があります(筆者の推測で、会社は取得のペースについて説明していません)。毎月上旬に出る取得状況の開示で、累計株数を追うのが確実です。
6-5. 大株主:約18%ずつの2株主と、問屋
2026年3月15日時点の大株主(有報)です。
| 順位 | 株主 | 所有株式数(千株) | 比率 |
|---|---|---|---|
| 1 | THE HONGKONG AND SHANGHAI BANKING CORPORATION LTD - SINGAPORE BRANCH PRIVATE BANKING DIVISION A/C CLIENTS | 422 | 17.88% |
| 2 | ホライズン株式会社 | 407 | 17.26% |
| 3 | トラスコ中山株式会社 | 223 | 9.47% |
| 4 | 平野量夫(代表取締役社長) | 52 | 2.21% |
| 5 | 株式会社SBI証券 | 51 | 2.16% |
| 6 | 竈利英 | 45 | 1.91% |
| 7 | 株式会社池田泉州銀行 | 34 | 1.44% |
| 8 | 株式会社スノーボールキャピタル | 30 | 1.29% |
| 9 | DAIWA CM SINGAPORE LTD(TRUST A/C) | 28 | 1.19% |
| 10 | 西村香奈枝 | 27 | 1.17% |
(比率は自己株式を除いた発行済株式数に対する割合。出典:有報「大株主の状況」)
筆頭株主は2025年3月にホライズンへ、2026年3月に1位の口座(HSBCシンガポール支店のプライベートバンキング部門の顧客口座)へと、1年ごとに入れ替わっています(いずれも会社の「主要株主である筆頭株主の異動」の開示)。ホライズンは大阪市の投資運用業の会社で、大量保有報告書の保有目的は「長期保有を目的とした純投資」です(2025年1月提出分)。
有報の大株主表の注記には、香港のGLOBAL MANAGEMENT PARTNERS LIMITEDが大量保有報告書で2026年3月4日時点に419,200株(株券等保有割合17.72%)を保有していると報告しているが、会社として3月15日時点の実質所有株式数を確認できないため大株主表に含めていない、と書かれています。大株主表1位の口座とこの提出者が同じものかどうかは、開示からは分からず、本記事でも結びつけません。
GLOBAL MANAGEMENT PARTNERSの変更報告書の推移です。
| 報告義務発生日 | 提出日 | 提出者の保有割合 | 共同保有者(スノーボールキャピタル)を含む割合 | 共同保有を含む株数 |
|---|---|---|---|---|
| 2026年3月4日 | 2026年3月11日(縦覧日) | 17.72% | 19.00% | ― |
| 2026年5月12日 | 2026年5月19日 | 18.74% | 20.02% | 473,700 |
| 2026年9月28日 | 2026年10月5日 | 19.75% | 21.03% | 497,600 |
(出典:変更報告書No.20の原文、No.19は有報の注記(共同保有の19.00%はNo.20の「直前の報告書」欄)、No.21は株探ニュース(EDINETの書類に基づく報道ベース。筆者はNo.21の原文を確認していない)。株券等保有割合は自己株式を含む発行済株式総数が分母)
変更報告書No.20(2026年5月提出)によると、提出者は2011年設立の香港の法人で、代表者はディレクターの重田光時氏、取得資金は全額が同氏からの借入金です。保有目的の欄には、純投資と中長期的な企業価値の向上を期待しての保有としたうえで、今後の業績や対話の状況に応じて「株主還元や役員選任などの提案を検討する可能性があります」と書かれています。重要提案行為等の欄は「該当なし」です。つまり、提案を行ったと届け出ているのではなく、提案を検討する可能性があると書いている段階です。提案の具体的な中身は報告書に書かれていません。会社が提案を受けたことを開示した事実も、確認した範囲ではありません。
No.20の60日間の取得状況を見ると、2026年3月16日から5月12日までに、市場内で25回、計18,600株を買い増しています(1回100〜3,500株)。同じ期間の出来高の規模(1日数百株から数千株)からすると、市場での買いのかなりの部分を占めていた日もあったと考えられます(筆者の推測)。強気に読めば構造的な買い手がいるということで、弱気に読めば、売りに転じれば同じ規模の売りが出るということです。
用語メモ:大量保有報告書の「株券等保有割合」は自己株式を含む発行済株式総数が分母、大株主表の比率は自己株式を除いた株式数が分母です。スーパーツールは自己株式が400株しかないので、両者の差はほとんどありません。GLOBAL MANAGEMENT PARTNERS単体の保有株数(No.21で467,200株。EDINETの書類を集計したデータベースに基づく値で、筆者は原文未確認)を自己株式を除く株式数で割っても約19.8%です(筆者の計算)。なお、株券等保有割合は分母に自己株式を含むので、自己株式取得では変わりません。自己株式を除いた株数(議決権ベース)で見ると、取得枠3万株を使い切った場合、共同保有の497,600株の比率は約21.3%になります(筆者の計算)。
用語メモ:「重要提案行為」は、役員の選任・解任、配当方針や資本政策の変更、重要な財産の処分などについて、株主が会社に提案することです。大量保有報告書で「行う予定がある・可能性がある」と書くことと、実際に行ったと届け出ることは別です。
6-6. 株主総会の議決権行使結果
2026年6月10日の定時株主総会の結果(臨時報告書)です。
| 議案 | 賛成(個) | 反対(個) | 棄権(個) | 賛成割合 |
|---|---|---|---|---|
| 剰余金の処分(期末35円) | 18,350 | 75 | 0 | 99.59% |
| 取締役 平野量夫 | 14,091 | 111 | 4,222 | 76.48% |
| 取締役 楠東一郎 | 18,318 | 106 | 0 | 99.42% |
| 取締役 赫高規 | 18,315 | 109 | 0 | 99.40% |
| 監査等委員 田中豪・深堀知子・大坪洋一 | 18,312〜18,319 | 106〜113 | 0 | 99.39〜99.42% |
代表取締役社長の選任議案だけ、4,222個の棄権があり、賛成割合が76.48%でした。誰が棄権したかは開示されておらず、本記事でも推測しません。
6-7. 問屋との関係:最大の販売先が株主でもある
| 項目 | トラスコ中山 | 山善 |
|---|---|---|
| 売上高に占める割合(2024年3月期) | 24.9% | 17.8% |
| 同(2025年3月期) | 29.8% | 19.5% |
| 同(2026年3月期) | 28.9% | 16.7% |
| スーパーツール株の保有 | 223千株(9.47%、大株主3位) | 大株主表に記載なし |
| スーパーツールによる相手の株式の保有(2026年3月15日) | 33,537株、79百万円 | 248,384株、358百万円 |
(出典:有報の「事業等のリスク」「大株主の状況」「株式の保有状況」)
鍛冶屋の例えでいえば、最大の問屋が鍛冶屋の株主でもあり、鍛冶屋も問屋2軒の株を持っている関係です。会社は2社の株式を「営業上の取引関係の維持・強化」のために保有し、持株会を通じて買い増しています。強気に読めば長い取引関係の裏付けで、弱気に読めば、問屋の取引方針が変わったときに売上と保有株の値段が同じ方向に動く、ということです。会社も有報で、販売先の経営施策や取引方針の変更が業績に影響する可能性をリスクとして挙げています。トラスコ中山は2022年6月の第三者割当(発行価格2,360円)の主な割当先の1社でした。
6-8. 借入と財務
9月15日時点の長期借入金は1年内返済分を含め8億51百万円で、有報の借入金等明細表の平均利率は1年内返済分1.06%、それ以外1.18%です(2026年3月15日時点)。主な借入先は商工組合中央金庫、池田泉州銀行、りそな銀行で、工場財団(本社工場の土地・建物・機械)を担保に入れています。現金及び預金から借入金を引いたネットキャッシュは約3億57百万円、投資有価証券を足すと約9億75百万円です(筆者の計算)。前述のとおり、新工場の投資予定額の残りはこれを上回ります。
7. 株価の見方
7-1. 基準となる株価
株価に依存する数字はここにまとめます。基準は2026年10月20日(火)の終値1,946円です。決算は同日15時40分の発表なので、この終値は決算発表前の取引で付いた値です。最初に決算への反応が出るのは10月21日(水)ですが、本記事はその値動きを反映していません。なお10月20日は出来高5,700株、高値1,984円(14時03分)で、9月の1日平均の10倍超の出来高でしたが、いずれも開示前の取引です。
| 指標 | 値 | 計算の前提 |
|---|---|---|
| 時価総額 | 約46.0億円 | 自己株式を除く2,365,478株(10月19日時点) |
| 予想PER | 約27.0倍 | 会社予想EPS 71.95円 |
| 前期実績PER | 約23.2倍 | 2026年3月期EPS 84.05円 |
| PBR | 約0.45倍 | 9月15日の純資産÷自己株式を除く株式数(BPS約4,366円) |
| PBR(土地を時価に置き換えた場合) | 約0.55倍 | 下記の用語メモ。筆者の試算 |
| 予想配当利回り | 約3.08% | 年間60円 |
| ネットキャッシュ | 約3.6億円 | 9月15日。投資有価証券を含めると約9.7億円 |
(筆者の計算)
用語メモ:スーパーツールは2000年に「土地の再評価に関する法律」で事業用の土地を評価し直しており、その後の地価下落で、2026年3月15日時点の土地の時価は再評価後の帳簿価額を27億76百万円下回っています(有報の注記)。純資産にはこの土地の評価差額金(22億87百万円)が含まれています。仮に時価との差を税効果(31.5%)込みで純資産から差し引くと、純資産は約84億円、BPSは約3,562円、PBRは約0.55倍になります(筆者の試算で、土地を売却する予定があるわけではありません)。帳簿上のPBR0.45倍には、時価を上回る土地の評価が含まれているということです。
7-2. 株価の推移を開示から復元する
| 時点 | 価格 | 出所 |
|---|---|---|
| 2022年6月 | 2,360円 | 第三者割当の発行価格(有報) |
| 2024年6月 | 2,160円 | 譲渡制限付株式の処分価額(短信の後発事象) |
| 2025年6月 | 1,993円 | 同上 |
| 2026年3月期末 | 約2,000円 | 有報の株価収益率23.8倍×EPS84.05円(3月13日の終値1,999円と一致) |
| 2026年7月 | 1,977円 | 譲渡制限付株式の処分価額(7月2日の終値と一致) |
| 2026年10月20日 | 1,946円 | 終値 |
有報によると、過去5期の株価は最高2,580円、最低1,831円の範囲に収まり、5年間の株主総利回りは101.7%でした(同じ期間の配当込みTOPIXは208.0%)。年初来の高値は2,060円(7月16日)、安値は1,912円(10月8日)です(Yahoo!ファイナンス、報道ベース)。1日の出来高は数百株の日が多く、2026年9月は19営業日のうち売買が成立したのが16日でした。売りたいとき・買いたいときに思った値段で売買できない可能性がある銘柄です。
7-3. 強気の見方と弱気の見方
強気の見方
- 国内の価格改定(2026年10月)は、上半期の数字にまだ入っていない。卸値の書き換えが効けば、販管費がほぼ一定の会社なので、粗利率の改善はそのまま営業利益に出る
- 金属製品事業の売上は今期、3〜6月+11.9%、6〜9月+8.2%と伸びており、量は戻っている。韓国の造船向け吊クランプは新製品の効果で大きく伸びた
- 環境関連事業の撤退が進み、利益率の高い金属製品事業の比率が上がる
- 新工場で機械加工を内製化すれば、外注費の増加という減益要因に直接手が入る
- PBRは土地を時価に置き換えても約0.55倍。配当利回りは約3.1%で、自己株式取得枠もある
- 共同保有で21%超を持つ株主が保有目的に株主還元の提案の可能性を書いており、市場で買い増しを続けてきた
弱気の見方
- 金属製品事業の利益率は6四半期続けて前年同期を下回り、直近の6〜9月は量が増えても利益率が下がった。原価の上昇に卸値の書き換えが追いついていない
- 据え置かれた通期予想は、下期に前年下期の約3.1倍の営業利益と、直近5半期のどの半期より高い売上総利益率を求めている。過去2期の同じ時点の据え置きは、下期の営業利益で53.5%・29.8%しか届いていない
- 期中に予想を修正しない会社で、上期時点の据え置きは見通しについてあまり情報を持たない
- 予想PERは約27倍。予想どおりでも経常利益率7.3%で、有報の目標(9.2%以上)にも中期経営計画の営業利益目標(8億70百万円)にも遠い
- 新工場の投資予定額の残り(約13億円)は手元の現預金を上回る。完成後は減価償却費が増える
- 売上の半分超(金属製品事業ベース)が問屋2社向けで、問屋の取引方針が業績と保有株の両方に効く
- 出来高が少なく、大株主上位3者で約45%を持つ。大株主の売買が株価に与える影響は大きい
同じ「価格改定」という材料が、強気側では上半期に入っていない上積みとして、弱気側では予想がその効果を大きく見込んでいる根拠として読めます。数字は同じで、どちらに読むかは下期の粗利率次第です。
8. 今後のカレンダーと見るべきKPI
| 時期 | イベント | 見るポイント |
|---|---|---|
| 2026年10月21日(水) | 決算発表後の最初の取引日 | 10月20日終値1,946円からの値動き(本記事は未反映) |
| 2026年10月28日(水) | 半期報告書の提出予定日 | 大株主の状況(9月15日時点)、上期の税金の内訳 |
| 2026年11月上旬〜 | 自己株式の取得状況の開示(毎月) | 累計株数と上限3万株の進み方 |
| 2026年11月16日 | 中間配当30円の支払開始 | ― |
| 随時 | 大量保有報告書・変更報告書 | GLOBAL MANAGEMENT PARTNERSの保有割合・保有目的の文言、重要提案行為等の欄 |
| 2027年1月中旬(例年) | 第3四半期決算(9〜12月) | 価格改定後の最初の四半期の売上総利益率、金属製品事業の利益率が前年同期(11.8%)を上回るか、新工場の進み具合 |
| 2027年3月11日(木) | 期末配当の権利付き最終日 | 基準日は3月15日(月) |
| 2027年4月20日 | 自己株式取得の期限 | 取得株数の合計 |
| 2027年4月下旬(例年) | 通期決算・来期予想 | 予想との差異の開示の有無、配当方針、中期経営計画への言及 |
見るべきKPI
- 四半期の売上総利益率(筆者の差し引きで、上期26.3%に対し下期に予想が求める水準は約34.7%)
- 金属製品事業のセグメント利益率(前年同期を下回る流れが7四半期目で止まるか)
- 9〜12月の営業利益(前年同期54.2百万円、予想が置いた下期は6か月で2億56百万円)
- 環境関連事業の売上(受注済み案件の残り)
- 建設仮勘定と有形固定資産の取得額(新工場の進み具合と資金の出方)
9. 3行まとめ
- 上半期は売上+7.7%でも営業利益△34.4%。減益の大半は粗利率の低下(率効果)で、主力の金属製品事業の利益率は6四半期続けて前年同期を下回っています。鉄と炭と手間賃の値上がりに、卸値の書き換えが追いついていない形です
- 据え置かれた通期予想は、下期に前年下期の約3.1倍の営業利益、直近5半期の最高を上回る粗利率を求めています。会社は据え置きと同じ段落で10月の国内価格改定に触れており、その効果が最初に見えるのは2027年1月の第3四半期決算です
- 配当は70円から60円に下がり、同時に上限3万株の自己株式取得枠が決議されました。株主名簿は約18%ずつの2株主と最大の問屋で占められ、共同保有で21%超の大量保有者は株主還元や役員選任の提案を検討する可能性を書いています
本記事は、決算短信等の公開情報をもとに、生成AIを執筆補助として用いて作成しています。論点の選定・構成の判断、および記載した数値と一次情報との照合は筆者が行っています。
本記事は投資勧誘・投資助言を目的としたものではありません。数値は、株式会社スーパーツールの決算短信(2025年3月期第1四半期〜2027年3月期上半期)、業績予想と実績値との差異に関するお知らせ(2026年4月24日・10月20日)、自己株式取得に係る事項の決定に関するお知らせ、特別損失の計上に関するお知らせ、主要株主である筆頭株主の異動に関するお知らせ(2025年3月25日・2026年3月24日)、連結子会社の事業撤退に関するお知らせ(2024年12月27日)、中期経営計画2028(2024年5月)、2026年定時株主総会招集通知、有価証券報告書(第66期)、臨時報告書(議決権行使結果)、大量保有報告書(変更報告書No.20)に基づきます。四半期・半期の数値、3分解、予想が置いた下期、感応度表、土地を時価に置き換えたPBR、税効果の検算は筆者の差し引き・試算であり、会社の開示値ではありません。株価・年初来高値・安値・出来高は株価情報サイトに基づく報道ベースで、10月20日終値を基準にしています。決算発表(10月20日15時40分)後の株価の反応は反映していません。変更報告書No.21の数値は報道ベースで、筆者は原文を確認しておらず、2026年10月5日提出分より後の変更報告書は確認していません。大量保有報告書の保有目的に書かれた提案の具体的な内容は報告書に記載がなく、筆者も把握しておらず、本文の記述は報告書の記載の範囲にとどまります。大株主表1位の口座と大量保有報告書の提出者の関係、株主総会で棄権した株主は特定していません。当四半期について会社は決算補足説明資料を作成しておらず、決算説明会も開催していないため、本文の会社の説明は短信と差異開示の記載によるもので、追加の説明・質疑応答は一切反映していません。上半期の仕掛品・前受金の減少を環境関連事業の案件完成によるものとした点、環境関連事業の四半期の中身、価格改定前後の問屋の仕入れの動き、自己株式取得が上限に届かない可能性、大量保有者の買いが出来高に占める割合は筆者の推測であり、会社の開示に基づくものではありません。半期報告書(10月28日提出予定)と会社IRサイトの株主還元ページは確認していません。
記載内容の正確性・完全性には注意を払っていますが、誤りや情報の陳腐化が含まれる可能性があり、これを保証するものではありません。本記事の情報を利用したことにより生じたいかなる損害についても、筆者は一切の責任を負いません。投資の最終判断は、必ずご自身で一次情報(会社IRサイト・EDINET等)をご確認のうえ、自己責任で行ってください。