本記事は2026年10月時点の公開情報に基づく個人の分析メモです。**執筆には生成AIを利用していますが、数値は筆者が一次情報と照合しています。**特定銘柄の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。
この記事でわかること
- 売上が8.2%減っただけで、営業利益が34.9%減った理由。営業利益の減少2億70百万円は、ほぼすべて「売上が減った分」(約1億91百万円)と「販管費が増えた分」(約76百万円)で説明でき、粗利率はほとんど動いていません
- 期初の予想(営業利益8億01百万円)が、7月に4億13百万円へ半減し、期末後の9月に5億06百万円へ戻った経緯。7月の予想は最後の3か月(6〜8月)に営業利益68百万円しか置いておらず、実際は1億59百万円でした
- 2027年8月期の会社予想は、粗利を5億06百万円増やす一方で、販管費を4億87百万円(+29.7%)増やす計画で、営業利益の増加は19百万円にとどまります。粗利率49.6%は、過去12四半期で1度しか届いていない水準です
- 売上の約3割をニプログループ、約1割を豊田通商システムズが占めていた(2025年8月期)会社で、「年間2億円以上の取引先」の売上比率が70.6%から61.2%に下がりました。分散が進んだ面と、大口の売上そのものが約7億円縮んだ面の両方があります
- 上場後初めての配当(1株22円)と、新しい配当方針(DOE2.0%を下限の目安、配当性向20%程度)。来期予想に当てはめると、配当性向側では約20円、DOE側では約23.5円になり、配当を支えるのは純資産側の物差しになる計算です(筆者の試算)
- 時価総額は約40億円で、その約45%がネットキャッシュ。一方、グロース市場の「上場5年後に時価総額100億円」の基準までは株価で約2.5倍の距離があります
1. どんな会社か:大企業の「新規事業チーム」に机を並べる
1-1. 軸となる例え
大きな会社が新しいことを始めるとき、本社の中では前例や稟議が多すぎて進まない、ということがよくあります。そこで本社から切り離した小さなチームや子会社をつくり、そこで新しいサービスを試す。この「本社の外につくる新規事業チーム」に、外から技術者ごと乗り込んで、相手の社員と机を並べて一緒にシステムを作っていく。グロースエクスパートナーズ(以下GxP)がやっているのは、おおむねこういう仕事です。
会社はこれを「出島型アプローチ」と呼び、実際にニプロとは共同運営会社(ニプロデジタルテクノロジーズ)をつくっています。説明資料には、透析の情報管理システムをニプロと合同チームで共同開発した事例、トヨタ自動車の地域向けモビリティサービスの開発、三越伊勢丹や大成建設のシステム基盤の事例が並びます。
この例えで、強みと弱みが同じ一文から出てきます。
| 側面 | 例えで言うと | 数字で見るところ |
|---|---|---|
| 強み | 相手の机の隣に座るので、一度入り込むと長く続く。値段も「人月の単価」より「一緒に作る価値」で決めやすい | 顧客維持率80.6%(製品販売の取引先を除くと94.6%)、粗利率45〜50% |
| 弱み① | 机を並べる相手は数社しかいない。相手の方針が変わる、案件が一区切りする、といった相手側の事情で、売上が大きく動く | 年間2億円以上の取引先5社で売上の61.2% |
| 弱み② | 机に座る技術者の給料は、仕事が端境期に入った月にも出る。席(オフィス)と人を先に増やせば、その費用は売上より先に出る | 営業利益の3分解の「数量効果」と「販管費」 |
弱み①は今期の減収(前年比)に、弱み②は来期予想の形(粗利は増えるのに営業利益が増えない)に、それぞれ対応します。この記事ではこの3行を何度か使います。
1-2. 事業の区分
会社の開示上は「エンタープライズDX事業」の単一セグメントで、セグメント別の利益は出ません。ただし説明資料に3つの事業区分の売上と売上総利益(粗利)が四半期ごとに載っています。
| 事業区分 | 中身 | 2026年8月期 売上 | 前期比 | 粗利率 |
|---|---|---|---|---|
| DX推進支援事業 | コンサルティングからアプリ開発・クラウド活用まで。上で述べた「机を並べる」仕事の本体 | 3,603百万円 | △9.2% | 47.3% |
| DX支援プロダクト・サービス事業 | 他社製ソフトのライセンス販売と導入支援、自社製品 | 817百万円 | +10.2% | 37.1% |
| デジタルサービス共創事業 | 顧客のデジタルサービスを共同で運営し、収益を分け合う | 245百万円 | △34.0% | 54.7% |
(出所:2026年8月期通期決算説明資料。粗利率は説明資料の累計粗利〈1,705・303・134百万円〉÷売上で筆者が計算)
この表のポイントは2つです。1つ目は、売上の8割弱を占めるDX推進支援事業が減ったことが、今期の減収の中心だということ。2つ目は、プロダクト・サービス事業だけは増収でしたが粗利率が低く(37.1%)、全社の粗利率をむしろ下げる側にあったことです。この低採算の製品販売(アトラシアン社製品のライセンス販売)は今期中に終了しています。
1-3. 業績の推移
| 決算期 | 売上高 | 営業利益 | 営業利益率 | 親会社株主に帰属する当期純利益 | EPS | ROE | 自己資本比率 | 1株配当 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 2023年8月期 | 3,736 | 386 | 10.3% | 279 | 102.96円 | 21.4% | 49.3% | 0円 |
| 2024年8月期 | 4,422 | 602 | 13.6% | 417 | 153.89円 | 24.8% | 54.0% | 0円 |
| 2025年8月期 | 5,086 | 774 | 15.2% | 600 | 183.91円 | 22.7% | 71.4% | 0円 |
| 2026年8月期 | 4,670 | 503 | 10.8% | 395 | 118.03円 | 11.0% | 79.7% | 22円 |
| 2027年8月期(会社予想) | 5,342 | 523 | 9.8% | 338 | 100.80円 | — | — | 未定 |
(単位:百万円、百万円未満切り捨て。2023〜2025年8月期は有価証券報告書「主要な経営指標等の推移」と「事業計画及び成長可能性に関する事項」、2026年8月期以降は決算短信。2024年6月に1株→20株の株式分割があり、EPSは分割後の株数に揃えた有報の値)
会社は2025年11月の資料で「9期連続増収増益中」と書いていました。2026年8月期はその連続が途切れた年です。2024年9月26日に東証グロース市場に上場しており、上場後2回目の通期決算になります。株主優待はありません(2025年8月期の有価証券報告書の「株主に対する特典」欄が「該当事項はありません」。当期の有報は11月25日提出予定で未確認)。
1-4. 会社予想の達成履歴
この会社の予想がどのくらい当たってきたかを並べます。上場前の予想を含めても2期分しかありませんが、2期の形が正反対なので並べる価値があります。
| 決算期 | 予想の開示日 | 売上高 | 営業利益 | 純利益 | 期中の修正 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2025年8月期 期初 | 2024年9月26日(上場日) | 5,030 | 675 | 459 | — |
| 2025年8月期 実績 | 2025年10月15日 | 5,086(期初比+1.1%) | 774(+14.6%) | 600(+30.6%) | 期中の修正なし。決算と同時に「差異」を開示 |
| 2026年8月期 期初 | 2025年10月15日 | 5,608(前期比+10.3%) | 801(+3.6%) | 516(△13.9%) | — |
| 修正① | 2026年7月15日16時00分(第3四半期決算と同時) | 4,657 | 413 | 272 | 下方修正 |
| 修正② | 2026年9月15日18時00分(期末後) | 4,670 | 506 | 381 | 上方修正 |
| 2026年8月期 実績 | 2026年10月15日 | 4,670(期初比△16.7%) | 503(△37.1%) | 395(△23.3%) | — |
| 2027年8月期 期初 | 2026年10月15日 | 5,342(前期比+14.4%) | 523(+3.8%) | 338(△14.5%) | — |
(単位:百万円。2025年8月期の期初比は会社の「業績予想値と決算値との差異に関するお知らせ」の表記。2026年8月期の期初比は千円単位の実績から筆者が計算)
この表のポイントは3つです。
1つ目は、2025年8月期は期中に一度も修正せず、期末後に「予想を上回った」という差異を開示した年だったこと。純利益の上振れ(+30.6%)について会社は、賃上げ促進税制の適用を当初見込んでいなかったと説明しています。つまり、営業利益の上振れ(+14.6%)より純利益の上振れが大きかったのは税金の行の事情です。
2つ目は、2026年8月期は期中(第3四半期決算と同時)に下方修正し、さらに期末後に上方修正した、上下に動いた年だったこと。
3つ目は、2026年8月期の期初予想と2027年8月期の期初予想が、同じ形をしていることです。期初予想の前期比は、2026年8月期が売上+10.3%・営業利益+3.6%、2027年8月期が売上+14.4%・営業利益+3.8%。どちらも「売上は2桁伸ばし、営業利益はほぼ横ばい」です。2年続けて、売上の伸びのほとんどを先行投資の費用に充てる予想を出しています。後の章で、この形の中身を分解します。
2. 決算ハイライト(2026年10月15日16時05分発表)
2-1. 損益
| 項目 | 2025年8月期 | 2026年8月期 | 増減率 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 5,086 | 4,670 | △8.2% |
| 売上総利益 | 2,337 | 2,143 | △8.3% |
| 売上総利益率 | 46.0% | 45.9% | △0.1pt |
| 販売費及び一般管理費 | 1,563 | 1,639 | +4.9% |
| 営業利益 | 774 | 503 | △34.9% |
| 営業外収益 | 113 | 41 | — |
| 経常利益 | 870 | 533 | △38.7% |
| 特別利益(投資有価証券売却益) | — | 95 | — |
| 特別損失(主に投資有価証券評価損26) | — | 26 | — |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 600 | 395 | △34.1% |
| EPS | 183.91円 | 118.03円 | △35.8% |
(単位:百万円、百万円未満切り捨て。決算短信)
経常利益の減益率(△38.7%)が営業利益(△34.9%)より大きいのは、営業外収益が1億13百万円から41百万円に減ったためです。前期は保険返戻金が83百万円あり、今期は20百万円でした。前期の経常利益のうち営業外収益が占めた割合は約13%、今期は約8%です。
純利益の減益率(△34.1%)が経常利益より小さいのは、投資信託の一部売却で投資有価証券売却益95百万円を特別利益に計上したためです。保有する外国株式の評価損26百万円を差し引いても、特別損益は差し引き約68百万円のプラスでした。
EPSの減少率(△35.8%)が純利益(△34.1%)より大きいのは、分母の期中平均株式数が326万株から335万株に増えたためです(上場時の公募・自己株式の処分が前期の途中だったことと、新株予約権の行使)。式で書くと、395,707千円÷3,352,636株=118.03円で、開示値と一致します。
用語メモ:会社が「特別損益の影響を除くと純利益は約3億41百万円」と書いています(9月15日の修正開示)。この3億41百万円を今期の期中平均株式数で割ると約101.7円で、来期予想EPS(100.80円)とほぼ同じ水準です。来期の純利益予想が「△14.5%」と大きな減益に見えるのは、今期の売却益の反動が主因で、会社も説明資料で「これを除けば前期並み」と書いています。
2-2. 修正理由(原文)
この決算までに、予想は2回動いています。会社は次のように書いています(原文。7月15日の下方修正の理由の一部)。
下期偏重の計画に沿って推移したものの、上期の進捗不足を十分に補完できず、想定していた業績水準を下回る見込みとなりました。
一部顧客における経営体制の変更に伴い、医療業界向け案件を中心に受注・売上計上の時期が翌期以降へ後ろ倒しとなったこと、および既存の大型案件の端境期が重なったことにより、売上高は前回発表予想を下回る見込みとなりました。
そして9月15日の上方修正の理由です(原文の一部)。
前回発表時点(2026 年7月 15 日)におきましては、第4四半期の外注費および外部委託費について保守的な見積りを織り込んでおりましたが、その後、第4四半期における実績の精査を進めた結果、想定を上回るコスト削減が実現する見込みとなりました。
7月の下方修正は「売上が足りない」、9月の上方修正は「費用が想定より少なかった」で、理由の向きが違います。9月の上方修正では売上はほぼ変わっていません(4,657→4,670百万円)。
2-3. 財政状態とキャッシュ・フロー
| 項目 | 2025年8月末 | 2026年8月末 | 増減 |
|---|---|---|---|
| 現金及び預金 | 2,062 | 1,860 | △202 |
| 売掛金及び契約資産 | 870 | 799 | △71 |
| 投資有価証券 | 525 | 633 | +108 |
| 敷金 | 98 | 221 | +123 |
| 短期借入金 | 150 | — | △150 |
| 長期借入金(1年内含む) | 251 | 206 | △45 |
| 純資産 | 3,377 | 3,820 | +442 |
| 自己資本比率 | 71.4% | 79.7% | +8.3pt |
(単位:百万円、百万円未満切り捨て。決算短信)
| キャッシュ・フロー | 2025年8月期 | 2026年8月期 |
|---|---|---|
| 営業活動 | 563 | 166 |
| 投資活動 | 1 | △14 |
| 財務活動 | 374 | △198 |
| 現金及び現金同等物の期末残高 | 2,057 | 2,008 |
(単位:百万円、百万円未満切り捨て。前期の現金同等物は会計方針の変更による遡及適用後の値)
ポイントは3つです。
1つ目。敷金が1億23百万円増えたのは、本社オフィスの増床のためです。第1四半期の短信で、2026年9月に新宿野村ビル47階へ拡張する予定と、その費用を2027年8月期に計上して来期予想に織り込むことが開示されていました。来期の販管費の増加の一部は、この「席を増やす」費用です。
2つ目。自己資本比率が8.3pt上がったのは、利益の積み上がり(分子)と、短期借入金1億50百万円の返済で総資産が膨らまなかったこと(分母)の両方によります。
3つ目。営業キャッシュ・フローが5億63百万円から1億66百万円に減ったのは、税金等調整前当期純利益が6億02百万円に減ったうえに、その中の売却益95百万円は現金の出入りとしては投資活動に入ること、さらに法人税等の支払額が3億06百万円(主に前期の好業績に対する税金)あったためです。営業活動で稼ぐ力そのものが急に落ちたというより、前期の税金を今期に払った形です。
用語メモ:今期から、証券会社に預けているお金(証券会社預け金)を「現金及び現金同等物」に含める会計方針に変えています。そのため、貸借対照表の「現金及び預金」(18億60百万円)と、キャッシュ・フロー計算書の「現金及び現金同等物」(20億08百万円)が一致しません。差の大部分は流動資産の「その他」に含まれる預け金です。
3. 深掘り:机に座る人の費用は、どこで利益を削り、来期どこで削るのか
この章は1つの問いを3段階で追います。「売上の変化に対して、費用はどう動いたのか」。今期(減収)、最後の3か月(回復)、来期予想(増収なのに営業利益は横ばい)の順に見ます。
3-1. 第1段:8.2%の減収が、なぜ34.9%の減益になるのか
営業利益の増減は、次の3つに分けられます。
- 数量効果=売上の増減×前期の粗利率(粗利率が変わらなかったとして、売上の増減で粗利がいくら動くか)
- 率効果=今期の売上×粗利率の変化(同じ売上でも、粗利率が動いた分)
- 販管費効果=販管費の増減(増えればマイナス)
| 要因 | 計算 | 金額 |
|---|---|---|
| 数量効果 | (4,670.3−5,086.7)×45.96% | △191.4 |
| 率効果 | 4,670.3×(45.90%−45.96%) | △2.9 |
| 販管費効果 | −(1,639.7−1,563.4) | △76.3 |
| 合計 | △270.5 | |
| 実際の営業利益の増減 | 503.9−774.4 | △270.5 |
(単位:百万円。千円単位の短信の数値から筆者が計算し、一の位以下を四捨五入。合計は実際の増減と一致)
この表のポイントは2つです。
1つ目は、粗利率がほとんど動いていない(45.96%→45.90%)ことです。「採算の悪い案件が増えた」型の減益ではありません。売上が4億16百万円減り、それに比例して粗利が1億91百万円減った。減益の約7割はこれです。
2つ目は、売上が8.2%減ったのに、販管費が4.9%増えたことです。販管費の売上比率は30.7%から35.1%に上がりました。会社は7月の修正理由で、販管費の増加を「中長期的な成長に向けた人財の採用・育成および研究開発等への先行投資」と説明しています。
軸に戻すと、これは弱み①と弱み②が同時に出た形です。机を並べる相手(大口の顧客)の側で案件が一区切りし(端境期)、相手の事情で着手が後ろにずれた(後ろ倒し)。売上は減ったのに、机に座る人と、これから座る人のための費用は減らなかった。
事業区分別に粗利の減少を見ると、DX推進支援事業が△97百万円、プロダクト・サービス事業が△13百万円、デジタルサービス共創事業が△84百万円で、合計△194百万円は損益計算書の粗利の減少(△194.2百万円)と一致します(説明資料の累計粗利から筆者が差し引き)。共創事業は売上の規模が小さいのに粗利の減少が大きく、前期に売上を計上した案件が一巡したと会社は説明しています。
会社は減収の要因として、もう1つ「前期に計上した医療業界向けのハードウェア・ソフトウェア販売の一巡(前期比2.5億円減、管理会計ベース)」を挙げています。減収額4億16百万円のうち約6割が、この一度きりの販売の反動だったことになります。
用語メモ:会社は減収の理由に「医療業界向け案件」「スマートモビリティ関連案件」を挙げています。有価証券報告書の主要顧客にはニプログループ(医療機器)と豊田通商システムズ(トヨタグループ)が載っていますが、会社はこれらの案件がどの顧客のものかを書いていません。結びつける根拠がないので、この記事では結びつけません。
3-2. 第2段:最後の3か月(6〜8月)に何が戻ったのか
GxPは8月決算なので、第4四半期は6〜8月です。会社の説明資料には、過去3年分の四半期の数字が並んでいます。
| 四半期 | 売上高 | 粗利 | 粗利率 | 営業利益 | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2023年9〜11月 | 1,119 | 453 | 40.5% | 149 | 13.4% |
| 2023年12月〜2024年2月 | 1,031 | 480 | 46.6% | 159 | 15.5% |
| 2024年3〜5月 | 1,165 | 508 | 43.6% | 166 | 14.3% |
| 2024年6〜8月 | 1,105 | 506 | 45.8% | 126 | 11.5% |
| 2024年9〜11月 | 1,094 | 526 | 48.1% | 158 | 14.5% |
| 2024年12月〜2025年2月 | 1,350 | 591 | 43.8% | 222 | 16.5% |
| 2025年3〜5月 | 1,206 | 592 | 49.1% | 196 | 16.3% |
| 2025年6〜8月 | 1,435 | 628 | 43.8% | 196 | 13.7% |
| 2025年9〜11月 | 1,097 | 509 | 46.4% | 99 | 9.1% |
| 2025年12月〜2026年2月 | 1,305 | 517 | 39.6% | 129 | 9.9% |
| 2026年3〜5月 | 1,078 | 521 | 48.4% | 115 | 10.7% |
| 2026年6〜8月 | 1,189 | 595 | 50.0% | 159 | 13.4% |
(単位:百万円、百万円未満切り捨て。出所は説明資料の四半期推移表。率は説明資料の表記。2025年8月期・2026年8月期は、筆者が短信の累計から差し引いた値と±1百万円以内で一致することを確認。2024年8月期は上場前で短信がないため、説明資料の値のみ。4四半期の合計は通期の開示値と±2百万円以内で一致)
用語メモ:決算短信は「第1四半期だけ」「上期だけ」の数字ではなく、期首からの累計で出ます。3か月ごとの数字は、累計どうしを引き算して出すしかありません。この会社は説明資料に四半期ごとの表を載せているので、引き算の答え合わせができます。
この表で読めることは3つです。
1つ目は、2026年8月期の4四半期は、どれも営業利益率が9〜13%台で、前期のどの四半期(13.7〜16.5%)より低いことです。減益は特定の3か月の事故ではなく、1年を通じて続いていました。
2つ目は、季節性は確認できないことです。12四半期を並べても、毎年同じ四半期が強い・弱いという形は出ていません。2025年12月〜2026年2月の粗利率39.6%は12四半期で最も低い値ですが、これは低採算のライセンス販売がこの3か月に集中したためと会社が説明しています(プロダクト・サービス事業のこの四半期の売上は369百万円で、今期の他の3四半期の2倍以上)。
3つ目は、2026年6〜8月の粗利率50.0%が12四半期で最も高いことです。会社も「過去12四半期で初めて50%に達した」と書いています。
この6〜8月を、前年の同じ3か月と比べて3分解します。
| 要因 | 金額 |
|---|---|
| 数量効果(売上△17.2%) | △107.8 |
| 率効果(粗利率43.8%→50.0%) | +74.6 |
| 販管費効果 | △4.3 |
| 合計=実際の営業利益の増減(197.0→159.5) | △37.5 |
(単位:百万円。筆者の計算)
前年同期比では、売上が17.2%減ったぶんを粗利率の上昇でかなり取り返し、営業利益は△19.0%まで縮まりました。年間の減益率(△34.9%)より小さい落ち方です。
ここで確認しておきたいのが、この粗利率の上昇が「費用の繰り延べ」で見かけ上高く出たものではないかという点です。受託開発の会社では、作業の途中の費用を仕掛品(作りかけの在庫)として資産に置き、納品の時に売上原価へ移すので、四半期の粗利率が振れることがあります。GxPの仕掛品は5月末の36百万円から8月末の3百万円に減っています。仕掛品が減った四半期は、それまで資産に置いていた費用が原価に出てくる側なので、粗利率はむしろ押し下げられる方向です。6〜8月の粗利率50.0%は、繰り延べで高く見えた形ではありません。
では、この6〜8月は、7月の時点の予想と比べてどうだったか。
| 項目 | 売上高 | 前年同期比 | 営業利益 | 前年同期比 | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 7月の予想が置いた6〜8月(4,657−3,481、413−344) | 1,176 | △18.1% | 68.6 | △65.2% | 5.8% |
| 実際の6〜8月 | 1,189 | △17.2% | 159.5 | △19.0% | 13.4% |
| 前年の6〜8月 | 1,435 | — | 197.0 | — | 13.7% |
(単位:百万円。予想が置いた6〜8月は〈7月15日の修正後の通期予想−第3四半期累計の実績〉で筆者が計算)
7月の予想は、6〜8月の売上を実際とほぼ同じ水準で見ていました(1,176百万円 vs 1,189百万円)。外れたのは費用の見積もりで、営業利益率5.8%という12四半期のどこにもない低い水準を置いていました。実際の営業利益は予想の約2.3倍です。会社自身が9月に「保守的な見積り」と書いたのは、この部分です。
さらに一段さかのぼると、4月の中間決算の時点では、会社は期初予想(営業利益8億01百万円)を据え置いていました。そのとき予想が下期(3〜8月)に置いていたのは次の形です。
| 下期(3〜8月) | 売上高 | 前年比 | 営業利益 | 前年比 | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 中間時点の据え置きが置いた下期(期初予想−上期実績) | 3,205 | +21.3% | 572 | +45.5% | 17.9% |
| 7月の修正が置いた下期(修正後予想−上期実績) | 2,254 | △14.7% | 184 | △53.1% | 8.2% |
| 実際の下期 | 2,267 | △14.2% | 275 | △30.0% | 12.1% |
| 前年の下期 | 2,642 | — | 393 | — | 14.9% |
(単位:百万円。筆者の計算)
同じ表を前期でも作ると、2025年8月期の中間時点で予想が置いていた下期(売上2,586百万円・営業利益294百万円)に対し、実際の下期は売上102.2%・営業利益133.8%の達成でした。前期は「控えめな置き方を大きく上回った」年、今期は「強気の置き方(下期の営業利益+45.5%)に届かず、修正後の控えめな置き方を上回った」年です。会社の言う「下期偏重の計画」は、今期は下期に営業利益率17.9%という、12四半期で一度もない水準を求めていたことになります。
ここまでで分かったのは、「売上が減った月にも費用は減らない」(第1段)と、「費用の見積もり次第で、予想は上にも下にも大きく動く」(第2段)ということです。次の段で、この2つが来期予想にどう入っているかを見ます。
3-3. 第3段:来期予想は「粗利+5億、販管費+5億」
2027年8月期の会社予想を、科目ごとに並べます。説明資料に売上総利益の予想(2,650百万円)が載っているので、販管費の予想を逆算できます。
| 項目 | 2026年8月期 実績 | 2027年8月期 予想 | 増減 | 増減率 |
|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 4,670 | 5,342 | +672 | +14.4% |
| 売上総利益 | 2,143 | 2,650 | +506 | +23.6% |
| 売上総利益率 | 45.9% | 49.6% | +3.7pt | — |
| 販管費(粗利−営業利益で逆算) | 1,639 | 2,127 | +487 | +29.7% |
| 販管費の売上比率 | 35.1% | 39.8% | +4.7pt | — |
| 営業利益 | 503 | 523 | +19 | +3.8% |
| 営業利益率 | 10.8% | 9.8% | △1.0pt | — |
(単位:百万円。販管費の予想は会社開示ではなく、売上総利益の予想と営業利益の予想から筆者が逆算)
営業利益の増加19百万円を3つに分けると、こうなります。
| 要因 | 計算 | 金額 |
|---|---|---|
| 増収効果(今期の粗利率のまま売上が増えた場合) | (5,342.3−4,670.3)×45.90% | +308.4 |
| 粗利率の改善 | 5,342.3×(2,650÷5,342.3−45.90%) | +198.0 |
| 販管費の増加 | −(2,127.0−1,639.7) | △487.3 |
| 合計=営業利益の増加 | +19.1 |
(単位:百万円。筆者の計算。合計は会社予想の増益額と一致)
この表のポイントは、増収と粗利率改善で生む5億06百万円を、販管費の増加4億87百万円がほぼ打ち消す、という予想の構造です。会社は理由を「本社オフィスの増床と人財の採用・育成に投資を行うため、営業利益率は一時的に低下する見込み」と書いています。軸の言葉では、席と人を先に増やす計画です。
販管費の予想を四半期あたりに直すと約532百万円で、今期の四半期の販管費(409・388・406・436百万円)の最大値(6〜8月の436百万円)より約22%多い水準です。費用は増床(2026年9月)の時点から出始める性質のものです。
では、増収と粗利率改善の側は、どのくらいの重さか。
まず粗利率49.6%です。上の12四半期の表で、粗利率が49.6%を上回った四半期は、直近の2026年6〜8月(50.0%)の1回だけです。その次に高いのは2025年3〜5月の49.1%。会社は、低採算の製品販売の終了、コンサルティング案件の増加、提供価値に基づく価格設定、内製化(外注を減らすこと)を理由に挙げています。製品販売の終了は、それ自体が粗利率を押し上げる要因です(今期のプロダクト・サービス事業の粗利率は37.1%)。
次に売上です。事業区分別の計画は次のとおりです。
| 事業区分 | 2026年8月期 実績 | 2027年8月期 計画 | 前期比 |
|---|---|---|---|
| DX推進支援事業 | 3,603 | 4,336 | +20.3% |
| DX支援プロダクト・サービス事業 | 817 | 742 | △9.1% |
| デジタルサービス共創事業 | 245 | 254 | +3.7% |
| 3区分の合計 | 4,665 | 5,332 | — |
| 開示のない差額(全社予想−3区分の合計) | 5 | 10 | — |
| 全社 | 4,670 | 5,342 | +14.4% |
(単位:百万円。説明資料。差額は筆者の計算で、どの区分に入るかは開示されていない)
DX推進支援事業の計画4,336百万円は、四半期あたり約1,084百万円です。今期の4四半期(899・859・869・974百万円)のどれよりも多く、12四半期で上回っているのは2025年6〜8月の1,163百万円だけです。前々期(2025年8月期)の3,967百万円と比べても+9.3%です。説明資料には「全体的に下期偏重での計画達成を目論む」とあり、今期と同じく、後半に伸びを置く計画です。
用語メモ:「下期偏重」とは、通期の予想のうち後半6か月に多くを置いていることです。後半に強い月が来ることが毎年確認できる会社なら自然ですが、この会社の12四半期の表では、後半の3か月が毎年強いという形は出ていません。
予想がどれくらいの前提の上に乗っているかを、感応度表で見ます。販管費は予想から逆算した2,127百万円で固定し、売上の伸びと粗利率を動かします。
| 売上の伸び(売上高) | 粗利率45.9%(今期並み) | 粗利率47.5% | 粗利率49.6%(会社予想) | 粗利率50.0%(直近3か月並み) |
|---|---|---|---|---|
| ±0%(4,670) | 17 | 91 | 190 | 208 |
| +7.0%(4,997) | 167 | 247 | 352 | 372 |
| +10.0%(5,137) | 231 | 313 | 421 | 442 |
| +14.4%(5,342、会社予想) | 325 | 411 | 523 | 544 |
(単位:百万円。営業利益=売上高×粗利率−2,127。筆者の試算で、将来の見通しではない。販管費を固定しているので、売上が計画に届かない場合に会社が費用を抑える動きは入っていない)
この表で言えるのは2つです。
1つ目は、会社予想(523百万円)に届くのは、売上の伸びと粗利率の両方が計画どおりのマスだけだということです。どちらかが今期並みにとどまると、営業利益は今期の503百万円を下回る計算になります。
2つ目は、販管費を予想どおり使い、粗利率を49.6%まで上げた場合、売上が今期と同じ(伸びゼロ)でも営業利益は190百万円残る、ということです。粗利率の改善は、売上の伸びよりも確実性の高い要素と見る人もいるでしょう(製品販売の終了は会社が自分で決めたことなので)。逆に、粗利率49.6%は12四半期で1度しか届いていない水準なので、ここに置くこと自体が強気だと見る人もいるでしょう。同じ表から両方の読みが出ます。
3-4. 純利益予想の「税金の行」
最後に、来期の純利益予想を税金の行から見ます。経常利益予想から純利益予想までの距離で、予想がどのくらいの税負担率を置いているかが分かります(特別損益がゼロと仮定)。
| 予想・実績 | 経常利益 | 純利益 | 純利益予想が置く税負担率(1−純利益÷経常利益) | 実際の税負担率 |
|---|---|---|---|---|
| 2025年8月期 期初予想 | 741 | 459 | 38.1% | 31.3%(賃上げ促進税制の適用) |
| 2026年8月期 期初予想 | 828 | 516 | 37.7% | 34.5%(特別損益込み) |
| 2026年8月期 7月の修正 | 444 | 272 | 38.7% | — |
| 2027年8月期 期初予想 | 549 | 338 | 38.5% | — |
(単位:百万円。実際の税負担率は〈法人税等合計÷税金等調整前当期純利益〉で筆者が計算)
会社の純利益予想は、3回続けて38%前後の税負担率を置いています。2025年8月期は、当初見込んでいなかった賃上げ促進税制が適用されて31.3%に下がり、純利益が予想を30.6%上回りました。来期の予想が同じ作り方なら、前期並みの負担率(31.3%)の場合の純利益は約3億77百万円(EPS約112.5円)、今期並み(34.5%)なら約3億60百万円(EPS約107.3円)になる計算です(筆者の試算。経常利益が予想どおりで特別損益ゼロの場合)。
ただし、賃上げ促進税制の適用は賃上げの実績などの要件次第で、来期も適用されるかは開示から分かりません。予想が38%台を置いていることを「保守的な税率」と読むこともできますし、「一度きりの控除を前提にしていない、作り方として自然な数字」と読むこともできます。
3-5. 3つの段をつなぐ
第1段では、相手の事情(端境期・後ろ倒し)で売上が減っても、机に座る人の費用は減らなかった。第2段では、最後の3か月に粗利率が戻り、費用の見積もり次第で予想が上下に大きく動くことが見えた。第3段では、来期は席と人を先に増やし、その費用を増収と粗利率の改善で取り返す計画になっている。
軸の言葉でまとめると、この会社の来期は「机を並べる相手を増やし(売上+14.4%)、1つの机あたりの稼ぎを上げ(粗利率49.6%)、そのために自分の席と人も増やす(販管費+29.7%)」計画です。3つ目は会社が決めればほぼ確実に起きます。1つ目と2つ目は、相手の事情を含みます。
4. 顧客と組織:机を並べる相手は誰か
4-1. 主要顧客
有価証券報告書の「主要な顧客ごとの情報」(売上高の10%以上の顧客)です。2026年8月期の有報は11月25日提出予定のため、ここでは前期までの数字です。
| 顧客 | 2024年8月期 | 比率 | 2025年8月期 | 比率 |
|---|---|---|---|---|
| ニプロデジタルテクノロジーズ(旧ニプロシステムソフトウェアエンジニアリング) | 854 | 19.3% | 1,010 | 19.9% |
| ニプロ | — | — | 561 | 11.0% |
| 豊田通商システムズ | — | — | 513 | 10.1% |
| 3社の合計 | — | — | 2,085 | 41.0% |
(単位:百万円、百万円未満切り捨て。有価証券報告書。2024年8月期は10%以上の顧客が1社のみ。比率は連結売上高に対して筆者が計算)
会社は有報の「事業等のリスク」で、ニプログループ2社への依存を実数で書き、2009年にニプロと資本・業務提携したこと、提携契約に競合他社との取引を規制する条項はないこと、依存を抑えるために2021年に豊田通商と資本業務提携したことを説明しています。
4-2. 「大口」の売上はどれだけ縮み、どれだけ分散したか
説明資料には、取引金額の大きさ別の顧客数と売上比率が載っています。
| 指標 | 2025年8月期 | 2026年8月期 |
|---|---|---|
| 年間取引5億円以上の顧客数 | 3社 | 3社 |
| 年間取引2億円以上の顧客数 | 6社 | 5社 |
| 年間取引1億円以上の顧客数 | 9社 | 6社 |
| 年間取引2億円以上の顧客の売上比率 | 70.6% | 61.2% |
| 同、売上高に換算(筆者の概算) | 約3,591 | 約2,858 |
| 2億円未満の顧客の売上(筆者の概算) | 約1,495 | 約1,812 |
| 当期に新たに取引を始めた顧客 | 15社 | 28社 |
| 顧客維持率 | 86.6% | 80.6% |
| エンタープライズ顧客数(売上1,000億円以上・創業50年以上) | 21社 | 26社 |
(売上高換算の単位は百万円。比率×連結売上高で筆者が概算)
会社は「特定顧客への依存度は低下している」と書いています。比率で見ればそのとおりです。ただし比率の低下には、分母と分子の両方が効いています(比率が動いたら、分子が動いたのか分母が動いたのかを先に分ける)。
- 大口(2億円以上)の売上は約7億33百万円減った
- それ以外の顧客の売上は約3億17百万円増えた
つまり、比率の低下には「小口が増えた」面と「大口の売上そのものが縮んだ」面が混ざっていて、金額では大口の減少(約7億円)のほうが小口の増加(約3億円)より大きい、というのが今期の形です。会社の別の資料でも、2019年8月期以前からの古い顧客の売上が6.9億円減り、取引開始から3年以内の顧客の売上が8.5億円(前期5.9億円)に増えたと書かれています。古い大口の減少を、新しい顧客で埋めきれていない、というのが今期の形です。
軸に戻すと、強みと弱み①の両方がこの表に出ています。新しく机を並べ始めた相手は28社に増えました(前期15社)。一方で、長く机を並べてきた大口の相手側の事情で、売上が大きく動きました。
4-3. 人と席
| 指標 | 2025年8月期 | 2026年8月期 |
|---|---|---|
| コンサルタント・エンジニア社員数(期末) | 214名 | 231名 |
| グループ全体の社員数(期末) | 282名 | 308名 |
| 期中の採用(中途・新卒) | 中途19名・新卒22名 | 中途15名・新卒15名 |
| 離職率 | 8.2% | 8.2% |
| 1人当たり売上高(筆者の概算、期首期末平均のコンサルタント・エンジニア数で割る) | 約24.9 | 約21.0 |
(1人当たり売上高の単位は百万円。製品のライセンス販売を含む売上で割っているので、技術者の生産性そのものではない目安)
コンサルタント・エンジニアは17名増え、1人当たりの売上は約16%下がりました。売上が減った年に人は増えた、という今期の形が、この1行に出ています。来期は、2026年4月に設立した戦略コンサルティングの子会社(株式会社社会価値変革研究所)とインド子会社(8月末で14名)を使って、コンサルティング案件と開発の生産性を伸ばす計画です。インド子会社は2028年3月期までの黒字化を見込むと会社は書いています。
会社の中期経営計画は、2026年11月末に公表予定です。それまでは、来期予想の人員計画(何人採るのか)や、増床後の家賃の金額は開示されていません。
5. 資本政策と株主還元
5-1. 初めての配当と、配当方針の変更
2026年10月15日16時06分、会社は配当方針の変更と、上場後初めての配当(1株22円、基準日2026年8月31日)を発表しました。11月26日の定時株主総会で承認されれば確定し、11月27日に支払いが始まる予定です。この会社の定款では、期末配当の決定機関は株主総会です。
方針の変更前後を、会社の文言で並べます(原文の要旨)。
| 項目 | 変更前(2025年8月期有報の配当政策) | 変更後(2026年10月15日) |
|---|---|---|
| 基本の考え方 | 当面は内部留保の充実を図る。配当の実施の可能性と時期は未定 | 成長投資を最優先とし、戦略的資金と適正な手元資金を確保したうえで、なお生じる余資を安定的に還元 |
| 物差し | なし(総合勘案) | DOE2.0%を安定配当の下限の目安、配当性向20%程度を目安 |
| 今後 | — | 配当性向は3年後を目途に30%超を目標として段階的な引き上げを検討 |
| 内部留保の使い道 | 人財の獲得・育成、M&Aによる事業規模の拡大 | 人的資本・テクノロジー基盤・研究開発、親和性の高い企業との協業・連携・出資 |
会社は変更の理由として、生成AIの普及で事業戦略を転換し、成長投資の重心を「M&Aへの備え」から「協業・連携・出資」へ移したこと、財務基盤はすでに適正な水準にあると判断したことを挙げています。
用語メモ:DOE(純資産配当率)は、1株配当÷1株当たり純資産(期首と期末の平均)。利益が減った年でも純資産はすぐには減らないので、DOEを下限にすると配当が下がりにくくなります。配当性向は、1株配当÷1株利益。利益に連動します。
5-2. 22円を2つの物差しで確かめる
| 物差し | 計算 | 1株配当 |
|---|---|---|
| 実際の配当 | — | 22.00円 |
| 配当性向20%(今期EPS 118.03円) | 118.03×20% | 23.61円 |
| DOE2.0%(期首・期末平均BPS 1,074.72円) | 1,074.72×2.0% | 21.49円 |
| 参考:配当性向(特別損益を除くEPS 約101.7円で) | 22÷101.7 | 約21.6% |
(筆者の計算)
22円は、DOEの下限(21.49円)を少し上回り、配当性向20%(23.61円)を少し下回る位置です。会社は「配当性向20%程度」と書いているので、18.6%は「程度」の範囲という整理でしょう。配当総額は、(発行済3,378,380株−自己株式22,800株)×22円=約73.8百万円で、開示の73百万円(百万円未満切り捨て)と一致します。
ここで1つ、同じ数字が2通り出ています。配当性向は、決算短信と説明資料では18.6%、配当方針のお知らせでは18.5%です。22円÷118.03円は18.64%、百万円単位の切り捨て値どうしで割ると73÷395=18.48%になります。どちらの計算で書いたかを会社は説明していません。どちらにしても20%を少し下回る水準であることは変わりません。DOEは22円÷1,074.72円=2.05%で、会社の2.0%と一致します。
5-3. 来期の配当を方針に当てはめると
来期の配当予想は「未定」です。方針を来期の会社予想に当てはめると、こうなります。
| 物差し | 前提 | 1株配当 |
|---|---|---|
| 配当性向20% | 来期予想EPS 100.80円 | 約20.2円 |
| 配当性向30%(3年後の目標水準) | 同上 | 約30.2円 |
| DOE2.0% | 期首BPS 1,136.60円、期末BPSは今期末の自己資本+来期予想純利益−今期の配当総額で概算(約1,215円)、平均約1,176円 | 約23.5円 |
(筆者の試算で、将来の配当を示すものではない。その他有価証券評価差額金の変動や株数の変動は入れていない)
来期は、利益側の物差し(配当性向20%)では約20円で、今期の22円に届きません。純資産側の下限(DOE2.0%)では約23.5円です。会社がDOE2.0%を「下限の目安」と書いている以上、来期の配当を支えるのは純資産側の物差しになる計算です。その場合の配当性向は約23%になります。強気に読めば「減益予想でも配当は下がりにくい設計」、弱気に読めば「純利益が予想どおりでも、配当性向20%の目安は来期は意味を持たない」です。会社がどちらの物差しを優先するかは明言していません。資本配分の詳細は11月末の中期経営計画で説明するとしています。
権利の日付も整理しておきます。
| 配当 | 基準日 | 権利付き最終日 | 状況 |
|---|---|---|---|
| 2026年8月期 期末 | 2026年8月31日(月) | 2026年8月27日(木) | 終了済み。22円(総会承認前) |
| 2027年8月期 中間 | 2027年2月28日(日)→直前営業日は2月26日(金) | 2027年2月24日(水) | 定款上は取締役会の決議で可能。予想は0円 |
| 2027年8月期 期末 | 2027年8月31日(火) | 2027年8月27日(金) | 予想は未定 |
(権利付き最終日は基準日の2営業日前。筆者の計算)
5-4. 株数と新株予約権
株式分割は2024年6月(1株→20株)で、上の業績推移表のEPSは調整後の値です。今期は新株予約権の行使で発行済株式が24,940株増え、期末は3,378,380株。自己株式は22,800株(0.67%)で、今期の取得はありません。
有価証券報告書の提出日(2025年11月26日)時点の新株予約権の残りは次のとおりです。
| 決議年 | 残りの個数 | 1個あたりの株数 | 株数 | 1株あたりの行使価額 | 2026年10月16日終値(1,201円)との位置 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2020年 | 992個 | 200株 | 198,400株 | 350円 | 下回る(行使すれば利益が出る) |
| 2021年 | 1,610個 | 20株 | 32,200株 | 1,450円 | 上回る |
| 2022年 | 822個 | 20株 | 16,440株 | 1,450円 | 上回る |
| 2023年 | 270個 | 20株 | 5,400株 | 1,750円 | 上回る |
| 2024年 | 136個 | 100株 | 13,600株 | 2,701円 | 上回る(行使期間は2026年11月29日から) |
| 合計 | — | — | 266,040株 | — | 発行済株式の約7.9% |
(有価証券報告書。株数と比率は筆者の計算。提出日以降の行使・失効は反映していない)
行使価額350円の2020年発行分(約19.8万株、発行済の約5.9%)は、株価が大きく下がっても行使される水準にあります。今期の新株発行24,940株も、行使収入8,883千円から逆算すると1株あたり約356円で、主にこの回の行使です。潜在株式調整後EPSが112.81円と、EPS(118.03円)より約4%低いのはこのためです。
5-5. 支配株主と、客であり株主でもある会社
半期報告書の大株主表(2026年2月28日現在)の上位です。
| 株主 | 所有株式数 | 自己株式を除く発行済株式に対する割合 |
|---|---|---|
| Watanabe&Partners株式会社(渡邉伸一社長の資産管理会社) | 1,150,000株 | 34.27% |
| 渡邉 伸一(代表取締役社長) | 713,400株 | 21.26% |
| 豊田通商 | 130,000株 | 3.87% |
| ニプロ | 130,000株 | 3.87% |
| 株式会社三越伊勢丹システム・ソリューションズ | 50,000株 | 1.49% |
(半期報告書。資産管理会社であることは同報告書の注記と、2025年7月15日の主要株主の異動の開示に明記されている)
社長と資産管理会社の合計は55.53%で、会社も「支配株主等に関する事項」で社長を支配株主(2025年8月31日現在、議決権ベースで55.95%)としています。2025年7月15日に、社長が保有株のうち55万株を資産管理会社に譲渡しましたが、これは社長個人と資産管理会社の間の移動で、合計の持分は変わっていません。過半数を持つ株主がいるので経営方針は一貫しやすい一方、市場に流通する株は少なく、普段の出来高は1日数千株の日が多い銘柄です。
また、半期報告書の注記によると、2025年12月19日に公衆縦覧された大量保有報告書で、三井住友DSアセットマネジメントが5.00%(168,900株、同年12月15日現在)を保有している旨が記載されています。
もう1つの特徴は、主要な顧客が株主でもあり、会社側も相手の株を持っていることです。2025年8月期の有報「株式の保有状況」では、提出会社がニプロ株を118,676株(貸借対照表計上額178百万円、取引先持株会で毎年積み立て)、豊田通商株を3,000株、子会社経由で三越伊勢丹ホールディングス株を5,000株保有し、いずれも「当社の株式の保有の有無」は「有」です。強み(長い取引関係を資本でも結んでいる)と弱み(取引先の業績と、保有株の時価と、受注が同じ方向に動きうる)が同じ事実から出ます。
5-6. 保有している有価証券
投資有価証券は633百万円(総資産の約13%)で、今期は1億08百万円増えました。内訳を税効果で確かめると、その他有価証券評価差額金の増加35百万円を税率約30.6%(筆者の仮定)で割り戻すと約51百万円が値上がり分、取得1億51百万円から売却した簿価約67百万円を引いた約84百万円が買い越し分、そこから評価損26百万円を引くと約1億09百万円で、増加額とほぼ一致します。今期は「値上がり」と「買い越し」の両方で増えた形です。今期の特別利益(売却益95百万円)は投資信託の一部売却による一度きりのもので、来期予想には入っていません。
5-7. グロース市場の時価総額基準までの距離
東証グロース市場では、2030年3月1日以後に到来する基準日から、上場から5年を経過した会社に時価総額100億円以上が求められる予定です。
| 項目 | 値 |
|---|---|
| 上場日 | 2024年9月26日 |
| 上場5年の経過日 | 2029年9月26日 |
| 最初の判定の基準日になりうる事業年度末 | 2030年8月31日 |
| 上場株式数(自己株式を含む、2026年8月末) | 3,378,380株 |
| 時価総額100億円に必要な株価 | 約2,960円 |
| 2026年10月16日終値(1,201円)からの距離 | 約+146%(約2.5倍) |
(筆者の試算。判定は事業年度末日以前3か月間の終値平均×事業年度末日の上場株式数で行われ、不適合なら1年の改善期間が設けられる。最初の判定基準日・経過措置の細部はJPXの規則原文で確認してください)
会社は2025年11月の資料で「プライムへの市場変更・時価総額500億円規模の達成を視野に入れた成長を図る」と書いています。この時価総額基準への具体的な方針(増配・自己株式取得・売出し等)は、現時点で開示していません。株価の上昇以外に時価総額を増やす手段としては新株の発行もありますが、これは筆者の推測で、会社がそうすると言っているわけではありません。
6. 株価の見方
株価に関わる数字はこの節にまとめます。基準は2026年10月16日(金)終値1,201円です(Yahoo!ファイナンスの時系列データ、報道ベース)。
| 指標 | 値 |
|---|---|
| 株価 | 1,201円(10月16日終値) |
| 時価総額(自己株式を除く株数) | 約40.3億円 |
| PER(今期実績EPS 118.03円) | 約10.2倍 |
| PER(特別損益を除くEPS 約101.7円) | 約11.8倍 |
| PER(来期予想EPS 100.80円) | 約11.9倍 |
| PBR(BPS 1,136.60円) | 約1.06倍 |
| 配当利回り(今期22円) | 約1.83% |
| ネットキャッシュ(現金同等物20.08億円−借入金・リース債務2.14億円) | 約17.9億円(時価総額の約45%) |
(筆者の計算)
6-1. 発表時刻と値動き
この会社は3回の予想・決算をいずれも取引終了後に発表しているので、当日の終値には反応が含まれていません。値動きは翌営業日のものを並べます(因果は書かず、事実だけ)。
| 開示 | 発表日時 | 前日(発表日)終値 | 翌営業日の値動き | 翌営業日の出来高 |
|---|---|---|---|---|
| 下方修正+第3四半期決算 | 7月15日(水)16時00分 | 1,240円 | 7月16日(木)終値1,118円(△9.8%)、安値1,062円 | 75,800株 |
| 上方修正 | 9月15日(火)18時00分 | 1,168円 | 9月16日(水)高値1,298円、終値1,200円(+2.7%) | 21,700株 |
| 通期決算+初配 | 10月15日(木)16時05分 | 1,269円 | 10月16日(金)始値1,213円、終値1,201円(△5.4%) | 10,000株 |
(Yahoo!ファイナンスの日足、報道ベース)
株価の位置も確認しておきます。上場初年度(2024年9月〜2025年8月)の最高値は4,350円、最安値は1,175円でした(有価証券報告書)。2026年は月足で、高値1,796円(1月)、安値1,045円(5月)です(報道ベース)。2025年8月末の株価は、有報の株価収益率12.4倍×EPS183.91円から逆算すると約2,280円で、時系列データの8月末終値2,281円と一致します。1年強で株価はほぼ半分になっています。
6-2. 強気の読み
- 来期予想の販管費+29.7%のうち、増床の家賃や採用・育成費は会社が自分で決めた先行投資で、来期を越えれば「販管費の売上比率を相対的に低下させる」と会社は書いています。投資が一巡したときに粗利の増加が営業利益に残る構造に戻れば、今の利益水準は通過点という見方が成り立ちます
- 直近の3か月(6〜8月)の粗利率は50.0%で12四半期の最高。低採算の製品販売は終了済みで、来期予想の粗利率49.6%は直近の実績に近い水準です
- 予想は過去2期とも、置き方の重さで大きく外れ、9月には「費用の見積もりが保守的だった」と会社自身が書いています。純利益予想も3回続けて38%前後の税負担率を置いています
- ネットキャッシュが時価総額の約45%あり、自己資本比率は79.7%。初配当と配当方針の導入で、来期の配当は純資産側の下限(DOE2.0%)に支えられる計算です
- 新しく取引を始めた顧客は28社(前期15社)、エンタープライズ顧客は26社(同21社)に増えています
6-3. 弱気の読み
- 来期予想は、売上の伸び(+14.4%、主力事業は+20.3%)と粗利率(49.6%)の両方が計画どおりのときにだけ届く形です。どちらかが今期並みにとどまると、販管費が予想どおり増えれば営業利益は今期を下回る計算になります(感応度表)
- 主力のDX推進支援事業に置かれた四半期あたり約1,084百万円は、今期のどの四半期より多く、「下期偏重」の計画です。今期も下期偏重の計画で、中間時点の予想が下期に営業利益+45.5%を置き、7月に下方修正しました
- 大口(年間2億円以上)の売上は約7億33百万円縮み、それ以外の顧客の増加は約3億17百万円でした。依存度の比率の低下は、分散だけでなく大口の売上の縮小によるものでもあります
- 1人当たり売上は約16%下がり、来期はさらに人と席を増やす計画です。机に座る人の費用は、売上が減った月にも出ます
- 社長と資産管理会社で過半数を持ち、普段の出来高は少ない銘柄です。株価は上場初年度の高値(4,350円)の3割弱で、グロース市場の時価総額基準までは約2.5倍の距離があります
同じ数字が両側に置けることも書いておきます。7月の予想が6〜8月に営業利益率5.8%を置き、実際は13.4%だったという事実は、「予想は保守的に作られる」(強気)とも、「3か月先の費用すら大きく見誤る、精度の低い予想」(弱気)とも読めます。来期の予想をどちらの目で読むかは、読者に委ねます。
7. 今後のカレンダーと見るべきKPI
| 日付 | イベント | 見るポイント |
|---|---|---|
| 2026年11月25日(水) | 有価証券報告書の提出予定 | 当期の主要顧客(ニプログループ・豊田通商システムズ)の売上比率、新株予約権の残数、税率差異の注記(賃上げ促進税制の有無)、株主優待の欄 |
| 2026年11月26日(木) | 第19回定時株主総会 | 初配当(22円)の議案 |
| 2026年11月27日(金) | 配当の支払い開始予定 | — |
| 2026年11月29日(日) | 2024年発行の新株予約権の行使期間開始 | 行使価額2,701円 |
| 2026年11月末 | 中期経営計画(事業計画及び成長可能性に関する事項)の公表予定 | 資本配分、人員計画、来期以降の利益率の目標、時価総額基準への方針 |
| 未定(前年は11月4日) | 通期決算のQ&A集 | 来期予想の前提(採用人数・増床費用) |
| 2027年1月中旬ごろ(前年は1月14日、日程は未発表) | 2027年8月期第1四半期決算 | 下記KPIの最初の3か月 |
| 2027年8月27日(金) | 2027年8月期 期末配当の権利付き最終日 | 配当予想は現時点で未定 |
| 2030年8月31日 | グロース市場の時価総額基準の最初の判定基準日になりうる事業年度末 | 規則原文で要確認 |
見るべきKPIは、来期予想の3つの柱に対応させます。
- DX推進支援事業の四半期売上:計画は四半期平均約1,084百万円。今期の最高は6〜8月の974百万円
- 全社の粗利率:計画は49.6%。12四半期で上回ったのは直近の50.0%のみ
- 四半期の販管費:予想から逆算すると平均約532百万円。今期の最大は436百万円。増床(9月)の影響がどこから出るか
- 年間2億円以上の顧客の売上比率と、新規顧客数:比率の低下が「小口の増加」によるのか「大口の減少」によるのか
- コンサルタント・エンジニア数と離職率:231名・8.2%(2026年8月末)
8. 3行まとめ
- 売上8.2%減で営業利益34.9%減。粗利率はほぼ変わらず、減益の約7割は売上の減少(相手側の端境期・後ろ倒しと一度きりの販売の反動)、残りは販管費の増加でした。机を並べる相手が数社に偏る構造と、机に座る人の費用は売上が減っても減らない構造の両方が出た決算です
- 来期予想は、売上+14.4%・粗利率49.6%で粗利を5億06百万円増やし、増床と採用で販管費を4億87百万円増やして、営業利益は+19百万円。会社予想に届くのは売上と粗利率の両方が計画どおりのときで、粗利率49.6%は12四半期で1度しか届いていない水準です
- 上場後初の配当22円と配当方針(DOE2.0%下限、配当性向20%程度)を導入。来期予想に当てはめると純資産側の下限(約23.5円)が配当を支える計算です。株価1,201円で時価総額は約40億円、うち約45%がネットキャッシュです
本記事は、決算短信等の公開情報をもとに、生成AIを執筆補助として用いて作成しています。論点の選定・構成の判断、および記載した数値と一次情報との照合は筆者が行っています。
本記事は特定銘柄の売買を推奨・勧誘するものではなく、投資助言でもありません。数値の出典は、グロースエクスパートナーズの決算短信(2026年8月期通期・第3四半期・中間・第1四半期)、2026年8月期通期決算説明資料、業績予想の修正に関するお知らせ(2026年7月15日・9月15日)、業績予想値と決算値との差異に関するお知らせ(2025年10月15日)、配当方針の変更及び剰余金の配当(初配)に関するお知らせ(2026年10月15日)、主要株主である筆頭株主の異動(予定)に関するお知らせ(2025年7月15日)、支配株主等に関する事項(2025年11月28日)、事業計画及び成長可能性に関する事項(2025年11月26日)、有価証券報告書(2025年8月期)、半期報告書(2026年8月期中間期)です。四半期ごとの数値、3分解、感応度表、配当方針の当てはめ、税負担率の試算、1人当たり売上高、顧客区分別の売上高換算は筆者の計算・試算です。株価・出来高・年初来の高値安値はYahoo!ファイナンスの時系列データによる報道ベースの値で、確定値は各自でご確認ください。本記事では、次の点に踏み込んでいません。決算短信の表紙は決算説明会「無」で、説明会の質疑応答は存在しないか未公開であり、本記事には反映していません(前年に開示された通期決算のQ&A集に相当する資料は、執筆時点で未開示)。2026年9月4日公開の個人投資家向け会社説明会の書きおこし、第3四半期決算のQ&A集は読んでいません。説明資料の営業利益の増減分析(ブリッジ図)は、項目の合計(506百万円)が表示の営業利益(503百万円)と一致せず、項目の割り振りを描画で確認していないため使っていません。説明資料の四半期推移表は、事業区分の合計が全社の売上・粗利と最大3百万円一致しない四半期があり、表の値のまま載せています。会社が名前を伏せた案件(医療業界向け案件・スマートモビリティ関連案件等)の顧客は特定していません。当期の有価証券報告書は提出前で、当期の主要顧客の比率、株主優待の欄、新株予約権の残数は確認できていません(優待の不在は前期の有報で確認)。大量保有報告書は、半期報告書の注記で確認した2025年12月19日公衆縦覧分までで、それ以降の変更報告書は確認していません。グロース市場の時価総額基準の最初の判定基準日・経過措置・株数の扱いはJPXの規則原文で確認していません。投資有価証券の検算に使った税率約30.6%は筆者の仮定で、会社の法定実効税率は確認していません。株式の時価総額基準に向けた施策に関する記述は筆者の推測で、会社の開示に基づくものではありません。
記載内容の正確性・完全性には注意を払っていますが、誤りや情報の陳腐化が含まれる可能性があり、これを保証するものではありません。本記事の情報を利用したことにより生じたいかなる損害についても、筆者は一切の責任を負いません。投資の最終判断は、必ずご自身で一次情報(会社IRサイト・EDINET等)をご確認のうえ、自己責任で行ってください。